Anahata 草木染工房さらさのお店

黒染のはなし

草木花で出す黒は実に様々です。栗、墨、黒橡(ツルバミ)、ビンロウジ、憲法黒、夜叉...。養蚕農家だった工房兼我が家はクヌギ薪でストーブの冬。その灰汁を使っていろいろ色出しします。まず藍で縹青(ハナダ)を出し、その時ある茶系+赤系+黄系と色を重ねてそのつど違う黒系を楽しむのです。ハーブ花も大いに活躍します。

夏主役の黄

黄は黄土というように土からさえも染まるしたたかな色素。裂織展でも大変活躍してます。一に小鮒草(黄八丈の着物の染料)、次にハーブ。カモミール、春菊、万寿菊(マリーゴールド)の花々。レモングラス。梅・枇杷・桜の木皮もオレンジといった黄系もでます。やはりドライ染料より刈りたての生黄(フレッシュ)が鮮やか。違いの妙を楽しんでください。

朱赤(レンガ赤)について

草木染織の人は枇杷(ビワ)を何故かさけます。なかなか太い幹が入手できないのと(使うのは皮だけなので)、一時間以上炊いて染出し、染める時間も一時間x2回、媒染一時間と茜のように直ぐ染まらないのです。但し、日がな一日苦労して得た朱(アケ)色は東北のベニバナもびっくりの夕焼け色。インド原産木なのでか、ジュート・タッサーシルクに良く合います。

緑色のこと

緑も古くから日本の着物に親しまれた色。でも、萌黄(モエギ)・裏葉・浅緑・ひわ色・抹茶という風に草の生育する流れでの青も連想させる、又は黄を含む色だったりします。現代の緑(又青緑)は、藍と少しかけ小鮒草・エンジュ・キハダという黄を上染します。私はハーブもよく使います。

藍草の醗酵建て

すくも藍はかめのぞきという薄い色まで大事に使い切りますが、水色はどうしても月日や洗いと共に退色しジーンズのようにその良さを味わうのみ.......。綿・麻のキリリとした水色を楽しむのに、塩もみした青で絹染した後のジュースを果実酒のようにアルカリ・日本酒等で醗酵させ堅牢な青・空色を出します。

透明な水色

青は日本の女性が好む色だそうです。絣の色を嫌いと思う人はいないでしょう。がここ十年近く種をまき藍草を育て夏収穫し、塩でもんで抹茶の泡と共に染める生葉の色はこれも又誰も拒めない空のいろ・風のいろ・みずの色といった自然を表すのに一番の色の気がします。月日が過ぎてもこの透明な水色は藍染の浅い水色とは異なり退色なし。

宇宙の香りするグレー

グレーとは洋の東西を問わず色の混ざった不思議いろ。草木染の灰色は主に桜ねずみ・梅ねず・椿ねずといった向こうに桃色が透いて見える茶がかったグレーです。生の藍の茎・桜の花・クサギのがくが手に入ると美しい銀ねずみ(黄色がグレーに鉄媒染で変わる)が出、紅梅の生枝が時に鳩羽ねずみ(青みの灰)、蓬の若葉が利休ねずみ(緑みの灰)。ラベンダー・ローレルの生葉もきれいです。

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