
ΔLOOP8の概要
作成日: 2010年5月26日
最終更新日: 2010年10月17日
もう1年以上前から構想はあり、何とか同調操作の無い低雑音なLOOPアンテナを開発したいと思っていました。製品としては、英国のWellbrook社から出ている「ALA-1530シリーズ」はあまりにも有名ですが、それと少なくとも同等なものを作りたいと構想を練ってまいりました。回路図を引く事18回、作る事5回でした。4回の試作失敗後、今考えうる最新のデバイスと用いてみようと思ったのが現状の最終ΔLOOP8となっています。
非同調型のLOOPアンテナを作ろうと思ったのが、2010年の4月頃、実際に回路図を引いたのが4月末、ゴールデンウィークを利用して製作して、5月1日に仮完成し、調整等も行い5月2日より仮稼動開始しました。しかし、ノイズフロアーがあまり低くなく何となくノイジーなので、2010年7月に「最新のデバイス」を用いて作ってみよう、と考えたのが現状最終のΔLOOP8になっており、約3ヶ月をかけた長期にわたる試作活動でした。
今回の、ΔLOOP8は今までの同調形路線を進んできたΔLOOP7とは違い、非同調形というもので以下のような特徴を持つものです。
1.受信局の周波数を変えても同調操作をする必要が無い
2.分配器を使えば、複数の受信でこの1台のアンテナにより同時に違う周波数をモニターできる
3.同調形アンテナに比べ、より広い受信周波数範囲を持つ
の大きく3点です。アンテナエレメントはΔLOOP7の三角形の1辺1mのアンテナ形状は似ていますが、その中にビニル線を2回巻きにしている点が異なります。よって、エレメントの互換性はなくなります。
1.このアンテナの特徴
ΔLOOP8のコンセプトは、何度も書きますが、「非同調形で実用的に使える磁界型LOOPアンテナ」です。
同調操作等が必要なく、複数の受信機でシェアできるアンテナでございます。
2.ΔLOOP7との項目別比較
ΔLOOP7と比べますと以下の表のようになります。
比較項目
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ΔLOOP7
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ΔLOOP8
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受信周波数範囲
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2200kHz〜21300kHz |
300kHz〜80MHz
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感度
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1本釣りでローバンドを聞いた場合
はやや良い感じ、ハイバンドではノ
イズが増加、全体的にハイゲイン |
全バンドにわたって同じゲイン、ノイズ
もあまり変化無し、ΔLOOP7に比較す
ると10dB程感度は低めに設定 |
作りやすさ
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製作本もあり、基板もあり作りやす
い |
アンプに最新の広帯域ローノイズオペ
アンプを使用しております。このICの
足のピッチが。0.5mmですので普通の
人でしたら半田付けはほぼ不可能と
思います。作りにくいです。 |
同調操作
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要 |
不要 |
室内外のBOXの接続
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同軸ケーブル+2芯スパイラルケー
ブル |
同軸ケーブル1本のみ |
回路動作電圧
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12V (15V程度のACアダプターが必要) |
5V (12V〜9Vの入手しやすいACアダプターでOK) |
複数台のRXの同時接続
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不可(同じ周波数を聴くならOK) |
可(違った周波数も1基で聞ける) |
というような比較になります。アンプに最新のデバイスを用いたため、電子工作が超得意な方を除いては作る事ができないアンテナになってしまいました。作る段階で既に再現性に問題があるという結果になってしまいました。これは問題です。
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