行きたい所の青文字を押してください

仮説目次  総目次

1998.1 初版

     

仮説実験授業ってなあに?




 
素朴にお伝えします。より詳しく知りたい方は、『仮説実験授業のABC』(仮説社)などをご覧ください。


 また、仮説実験授業の実践・思想から生まれてきた“たのしい授業”の様々については、教育雑誌『たのしい授業』(6頁にあります)などをご覧ください。

  なお、ここに記述していることの全ては私に文責があります。「仮説実験授業研究会」の公式見解ではありません。私も会員ですが、私なりの理解レベルの紹介です。



何なのそれ
■何?  1963年に提唱された自然科学の学習プランです。その後、社会の科学分野(〈日本史入門〉〈お金と社会〉など)の学習プランも作成されました。

 また、仮説実験授業のたのしさを体験した子ども・教師たちからの「他の教科でもたのしい授業がしたい」とのリクエストで雑誌『たのしい授業』が創刊されました。
■作った人は?  当時「国立教育研究所」員の板倉聖宣氏が提唱。その授業プランで授業をする試みがなされ、やがて「仮説実験授業研究会」に発展していきました。

 提唱者の板倉氏は定年退職後「板倉研究室」を設立し、研究の継続と雑誌『たのしい授業』の編集などをしながら、新聞・雑誌に原稿を書いたり、テレビに出演して“いたずら・はかせ”を名乗り、ガハハハハハと笑っています。



「授業書」を使う

仮説実験授業〈ものとその重さ〉2ぺ
仮説実験授業研究会使用承認19971211






■どこでしてるの?全国の小・中・高校でしているところあります。している教室は全国的にみればまだまだ極少数です。
■学校の授業のひとつでしょう?はい、従来の教科書を使ってする授業とは違います。「授業書」(左図)とよばれる印刷した紙を使います。
■へえ、教科書を使わないの?そうです。だから仮説実験授業の歴史は長いですが、多数派にならない理由の一つでしょう。
■では例の文部省の「指導要領」というのは関係ないの?はい、ありません。仮説実験授業はそれにとらわれることなく「学ぶに値すること・教えられること」を学習します。
指導要領=学校で学習する内容などについて書いたもの。これについてはいろいろと論議がある。






■だったらその「授業書」がまあ“教科書”みたいなものなの?そうです。児童・生徒たちに授業のときにわたします。で、教科書・ノートをかねています。教師にとっては指導書でもあります。
指導書は仮説実験授業を具体化したもので、これを使い授業をします。多くの実践と改訂がされてでき上がったもので、初めから終わりまで授業をするのが前提でもあります。
■「授業書」はどんなのがあるの?小学校低学年から大人までけっこうたくさん作成されています。ただ、「これは何年生用」とのカリキュラムはなく、教師が子どもにあわせて選択して授業をします。小さい子どもへの仮説実験授業への入門にいいのが〈くうきと水〉。環境問題をあつかった〈食べ物とうんこ〉。力学入門の〈ばねとその力〉は有名な仮説実験授業の代表的な授業書です。
■どこで入手できるの?
授業書のリストを見たいな

『仮説実験授業のABC』(仮説社=6頁を)をご覧ください。授業書やその入手方法、授業の思想・運営法など書かれています。
 授業をするまえにぜひ読んでいただきたい本です。

【裏表紙より】
この本は、はじめて「仮説実験授業をやってみよう」という人でも困らないように、仮説実験授業の授業運営やその考え方や参考資料をまとめたものです。
■授業運営法  ■発想と理論  ■評価論  ■理論の多様化  ■どんな授業書があるか  ■授業の進め方入門



授業のやり方
「授業書」を配る毎時間、一枚一枚配ります。面倒だからってまとめて配布しないでね。先を読むと実験の結果などを書いてありますからね。
読む。説明する。質問を聞く。書かれている問題や質問・お話などを読み、説明をします。予想問題があるときは,その選択肢についても説明します。
■予想問題って?はい、仮説実験授業には予想問題が次々と出てきます。仮説実験授業といえば、予想というくらいです。問題に予想選択肢がついていて、子どもたちはどの予想が正しいか選択をするのです。
例えば、〈ものとその重さ〉から【問題】体重計に次のようにしてのったら、いちばん重いのはどれでしょうか。
【予想】 ア、両足でのったときがいちばん重い
     イ、片足でのったときがいちばん重い
     ウ、しゃがんでふんばったときがいちばん重い
     エ、どれも同じ重さ
予想の人数を調べる(ア)は何人、(イ)は・・・と黒板に人数を書きます。予想は全員に選んでもらいます。
理由の発表 それぞれの予想を選択した理由を発表できる人にいってもらいます。
討論 自分と異なる予想の人に(あるときは同じ予想の人にでも)質問したり、意見を言ったりして討論をします。ときには、子どもたちはこの討論をいちばん楽しむ場合もあります。
■予想を変更することはできるの?はい、討論を聞いたり、考えなおししたりして変更できます。そのときは、予想変更を申告して黒板に書いてもらいます。


実験
いよいよ実験 どの予想が当たっているかどうか、それを確かめるための実験です。討論がはげしくなされたときの実験は教室が興奮します。
実験の結果授業書に実験の結果を書き入れます。

次の問題へ 同じ流れの授業をくりかえす
■実験でわかったことのまとめなどはしないの? はい、しません。次の授業にお話があったり、また次々と問題が配列されていて、いちいちまとめをしなくても進めているうちに学習することが理解されるように作られているからです。

  以上が簡単な授業の進め方の説明です。授業で注意することやくわしいことは、前述の書籍をごらんください。


ご覧になりたい所の青い文字をおしてください
■この頁の初めにもどる  ■「私と仮説実験授業」  ■『たのしい授業』
下に「残日録」の移動用絵ボタンが表示されてない方は、
インターネットソフトに「Shockwave Flash」のプラグインが入ってないと思われますので、
青文字を押して移動してください。

 総目次