Part 2
Part 3 Part 1 に戻る ひとこと 1.回覧全文 1. 何の為の電話だったのか? 2.杉本氏との対面 TOP 2. 叱られる 3. ファックスを購入する 4. 猫嫌いを装って
ひとこと |
| Part 1では地名や人名はすべて仮名にすると記しましたが、 Part 2 (2)より記されている、「動物たちの会」及び杉本氏は実名です。 (「動物たちの会」(代表者: レナーテ・ヘロルドさん)より実名を使っても よいとの許可をいただきました。) |
1. 何の為の電話だったのか・・? |
| 本当に猫狩りは行われなかったのか・・・その事を考えながら悶々と過ごした 翌朝、関東のある動物愛護団体代表の高野さんという女性よりくわしい話を 聞きたい、と電話が入る。 ここは大きな団体で積極的に活動をしているらしい。直々代表者から連絡が 入ったというのはおそらく佐野さんが間に入ってくれたおかげだろう・・・。 私は今までの経緯を、細かく説明し実際猫狩りは実行されたかどうかわから ないが、このままうやむやな状態にはしたくない旨を伝える。 すると高野さんは、こういうことはマスコミなどで取り上げてもらうなど、 公にするに限る、しかし簡単に猫狩りが出来るという情報を下手に流すと 真似する人間が出てくるなどなど、色々対策を話してくれ、協力的な 印象を持つ。 その時点では、これはあの鬼田を成敗出来るかもしれない、と思っていた。 ところが話をしているうちに、 東京の○○愛護協会に一度電話して、どういう反応をするか試してみたらどうか、 と言う。 そして結果を知らせて欲しいと言うのだ。 ?ワタシはちょっと変だな、と思いながらも素直に即 聞いた電話番号に 電話し、経緯を簡単に話す。 しかし、あまり反応は良くなくこちらでは、遠いのでどうしようもない・・・という返事。 直後高野さんに電話し、報告する。 すると高野さんは、「あぁ、やっぱりねぇ」などと言うだけ。 この人、同業社(?)の○○愛護協会の反応が知りたかったから、私に電話をさせた んじゃないかしら、などと少々不信感を抱いてしまう。 案の定数日後状況変化があったので、ファックスで知らせたが、全く音沙汰無しで あった。 一体あれは何の為の電話だったのか?? フンだ。(~ヘ~)## 佐野さん曰く、「高野さんは自分の団体にメリットがないと、動かないところが ある人だから、やっぱり今回の件は協力したくなくなったのね!」 冷たい愛護団体の多さに、佐野さんは長年の活動でいやと云うほど体験したそう。 愛護団体って、動物たちの救世主じゃなかったのか・・・。 よその猫の事を助ける余裕がなくても、気にかけることくらい出来ないのだろーか。 そう考えると佐野さんは非常に親身になって色々助けてくれる。有り難い。 ネコの事でこんなにも真剣になってくれる方は他にはいないと思う。 |
2.叱られる |
| また一日が経った。 その間、佐野さんは 市役所等に電話を入れてくれ、 自治会ぐるみの猫狩りの事実を訴えてくれる。もちろん反応は鈍い。 私も「うちのネコが行方不明になった。自治会で猫狩りを行ったようだ。 そういう事は許されるのか?」というウソの電話を役所や保健所に入れるが、 猫捕獲は禁じられてるので、一切していない、ありえないとの答え。 まだその時点では猫狩りは保健所が行ったものだと、思い込んでいた。 同日昼過ぎ、東京都日野市の「動物たちの会」の杉本氏より電話が入る. 杉本さんもくわしい状況を聞きたいとのことで、興奮していた私は「もう猫狩りは 行われたようです。保健所に問い合わせても取り合ってくれない・・・」と 必死に訴える。 すると 杉本さんは・・・ 「保健所に猫狩りを依頼して実行されたという証拠はあるのか? 自分も保健所に抗議の電話をしたが、保健所はそういう事実は一切ないという。 あやふやな情報を言われても 事実関係をはっきりさせない限り、 こちらも動く事は出来ない。ただやみくもに騒ぎ立てても、 先には進めない。」 と厳しく、且つ冷静に諭される。 あぁ〜〜、そうだった。私は猫狩りイコール保健所と思い込んで 全く事実関係を調べようともしなかった。(@o@;;) もともとせっかちで早とちりな私がやりそうなことだ。 動物の法律に関することなど、 杉本さんの専門的な話を聞きながら保護活動をするには、感情に走らず物事を 論理だてて、進めていかないと、解決には結びつかないのだということを認識する。 なんせ闘う相手が人間・・・しかも全く動物に関する概念の違う・・・なのだ。 杉本さんには、深くお詫びをし(保健所に無駄な抗議をさせてしまったことなど) どうしたら良いのか相談する。 私の謝罪、そしてなんとかしたいという気持ちを杉本さんは、すぐ受け入れてくださった。 やはり人間的に大きな人だ。 彼はすぐ対策について 何か証拠になるもの、例えば住民の証言や、猫狩りすると いう「回覧」を手に入れる事は出来ないか、という。 「証言」?「回覧」まで? え〜!そ、そんなぁ。 どうやったら手に入れられるのーーー? あそこの自治会区域とは全くカンケイのない区域の人間、しかもこの気弱な私が どうやって・・・? しかし、杉本さんとの会話で彼がこの件に関してかなり真剣に受け止めて下さった事を 強く感じ、「・・・出来るだけやってみます・・・」と私は(力なく)答えた。(*o*) |
3. ファックスを購入する |
| 当時、ファックスなどという文明の利器は所持してなかった。 しかし今回の件で連絡することが色々増え、ファックスの必要性を感じたので、 杉本さんとの電話を切ってから、思い切って買いに行く。 スキャナー付きの新製品を購入。 なんだか嬉しい・・・・・・。 |
4.猫嫌いを装って |
| 帰宅後 佐野さんに証拠集めの件を相談する。 佐野さんも杉本さんに叱られたとのこと。 私の早とちりで迷惑をかけてしまった・・・。 彼女もやはり何か証拠になるものがあった方がいいと言う。 電話をしながら ふとうちの猫たちが目に入る。 「あぁ、この子達と同じネコが犠牲になってるんだ・・・。」と思うと、ここはやはり なんとか証拠を掴もう、と決心する。 その旨を佐野さんに告げる。 その夜、一人で作戦を練る。 翌日、私は変装用(?)の眼鏡、そして髪を縛り、大人しい服装で、山根町3丁目付近 まで車で行く。 まずは、実際猫狩りが行われたかどうか、近所に聞き込みを試みる。 最初、チャイムを押すのはかなり勇気がいったが。 「突然申し訳ありません。 山根町1丁目の○○(もちろん偽名)というものですが、 このあたりで猫狩りをしたという話を聞いたんですが・・・」と。 しかしほとんどの 家人は、「そのような事は知らない」「回覧は見たが、くわしくは知らない」 「そんなことはやっていない」という返答だった。 そして何軒目かに自治会の班長宅にたどり着く。 私は、猫嫌いを装いうちの 近所も猫の被害がひどいので、こちらの自治会ではどんな風に猫退治をしたか 知りたい、と大ウソをつく。 しかしその班長は、「猫狩りは住民の反対にあい、結局中止になったみたいですよ」 と言う。 そして、「今これは問題になっていることなので、直接会長に話を聞いた方 がいい」とのこと。 なるほど、やはり反対する常識的な住民がこの地区にもいたんだ、と内心 ほっとする。 でも本当に中止になったかどうかはわからない。 なんせ会長の娘の「もうやりました」という言葉があったのだから。 班長が真実を告げているのか否かわからず、取り敢えず 暫く立ち話を し、参考にしたいので出来ればどんな回覧を回したか見せて欲しいと頼む。 もちろん決して御迷惑はかけない・・・と。 でも、班長は鬼田会長と付き合いがあるらしく、それは出来ない。直接会長宅に 出向いたらどうか、と言う。 鬼田宅に行く気など全くなかった私は、何度も食い下がったがやはり回覧は 見せてもらえずじまい。 これは鬼田に直接交渉するしかない、と班長宅を後にする。 もうここまで来たら躊躇などしてられない。 前もって調べておいた鬼田宅に出向き、 チャイムを鳴らす。 すると中から60代後半の男性が出てくる。 こいつが犯人の会長か・・・・。 私は満面の笑みをうかべながら、前述したように猫嫌いを装って猫狩りの真相を 聞く。 私が猫嫌いと知った鬼田はすっかり私の事を信用した様子。 しかし、やはり「やるつもりだったが、皆がノラを引き取っていなくなったし、 住民の反対がすごかったのでやめた」と言う。 このノラを引き取ってというのが よく理解できなかったのだが、何度も同じ事を繰り返すのみ。 すると鬼田は、「・・・でも猫取り業者はいるんだよ」と言う。 何のことかと思えば、市役所の公衆衛生課に電話して猫退治の相談をしたら、 なんと猫取り業者の電話番号を教えてくれた、と言う!!! 私は唖然とする。 卑しくも公の機関がそのような情報を市民に流しても良いのか?? 担当者の名前を聞いたがそれはわからなかった。 鬼田によると、業者に頼むと一匹一万円〜三万円するので、とてもじゃないが 頼めない、と言う。 とにかく私は回覧とその業者の情報を手に入れたく、丁寧に鬼田に頼む。 最初は 躊躇していた鬼田も結局は よしよし、と家の中に戻り回覧のコピーと 業者の名前と電話番号を書いた紙を持ってきた。 私は内心「やった〜!」と思いながら、「参考にさせてもらいます〜」とニコニコ する。 でも鬼田曰く、こうやって大々的に回覧したのは間違いだった。抗議の電話が どんどんかかってきて大変だった。お宅がやるのなら密かに実行した方がいい。 何の事かと思えば、 最近鬼田近くの猫嫌い宅の庭に 野良の親子4〜5匹が入り込み、これはチャンス だということで、全部捕まえ保健センターに連れていったと言うのだ。 (・・・なんということだ。 娘が言っていたのは、この事だったのかもしれない。 私は怒りとショックで顔がこわばるのを必死で抑えた。) 回覧を回すべきじゃなかった、と鬼田は何度も云い、ついでに回覧コピーの 上部に 汚い字で 「失敗」と書く。 さらに、奴は 野良にエサを与えるのは本当に迷惑な話だ、どんどん増えて困る!と 憎しみを込めて言うので、私が「野良にエサを与えるなら、増えない様に手術を するくらいの事をして欲しいですね」と言うと、 「そんな事は必要ないない。猫なんて殺すべきだ。 ワシが銃を持っていたらすぐ撃ち 殺すのに!猫は所詮三味線の皮に使われる物だ・・・」などと耳をふさぎたくなるような 発言を繰り返す。 鬼田自身は、大きな老犬を飼っている。 その時私は初めて 犬好きだからと言って全ての動物も好きなわけではない ということを認識する。 不思議だ。犬も猫も同じ命を持った生き物なのに。 回覧等を手に入れたのでこれで鬼田には用がなくなった。 ほどなく私は自宅に戻り、即 杉本さんと佐野さんに報告し、回覧をファックスする。 しかし、鬼田のあの様子ではこれからも水面下で猫嫌い同志 結託し、 どんどん猫を処分していくに違いない。 Part 3 へ続く。 |
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