あの夜は最悪だった。
悲惨な熱帯夜だった。
だから私は、必死の思いで突き進んだのだ。
○月×日 PM23:00
この時間になってようやく、私達は休む事を許された。
全く、お粗末な割に慌ただしい1日で、私はもう一刻も早く休みたかった。
ところが、私達はまだ解放された訳ではなかったのだ。
「はい!じゃあ皆、おやすみなさ〜い!」
の号令で、私達は床に就く事となった。
ところが、だ。
この『床』というのが、とんでもないものだった。
寝具が2人に1枚宛がわれたタオルケットのみ、という点だけでも大概酷いというのに、
1人あたりの就寝スペースが信じられない程狭かったのだ。
どの程度かというと、直立不動の姿勢のまま横になって、そのまま微動だに出来ない程のスペースしかない。
隣との距離は、肩が触れ合うどころか耳元に寝息が吹き込まれそうな程の近さだ。
一応、テントの中央にクーラー代わりのカミュ特製氷柱が設置されてはいたが、それしきではこの不快感は帳消しにならない。
許し難い、到底許し難い。
ここまででも十分タチの悪い罰ゲームのようなのに、更に私の両隣のメンツが、アイオリア&アルデバランときた。
最早罰ゲームどころではない、これは一体何の拷問なのだと、私は気が遠くなりかけた。
しかし、文句があるのはどうやら私だけではないようだった。
「おいちょっと待て!何だこの狭さは!?おいムウ、もっと向こうへ行けないのか!?」
「それはこっちの台詞ですよ、暑苦しい。あと、寝ている間に私を蹴飛ばしたりしないで下さいね。
どうも貴方は寝相が半端じゃなく悪そうですから。貴方の行儀によっては、私もそれなりの対応をさせて頂きますよ?」
「うっ・・・・・!」
まずミロが、自分の隣に居るムウに向かって文句を言い出した。
だが、3倍以上にやり返されて、敢え無く撃沈していた。
「ちょっと待てコラァ!何で俺の両隣がムウとサガなんだよ!?」
「そうだサガ!貴様、何で俺の隣で寝るんだ!?何でわざわざキャンプしてまでお前の隣で寝なきゃいけないんだ!?」
次に猛然と怒声を張り上げたのは、蟹とカノンだった。
「の隣にしろよ、の隣に!」
「ぬけがけだぞ、デスマスク。俺がの隣に移るんだ。」
蟹とカノンが当然の如くそう主張し始めると、そこにミロとムウとアイオリアまでが加わって、
夜も遅いというのに、またもやひと騒ぎが起きてしまった。
「お前だってぬけがけじゃないか!それなら俺だってそうしたい!ムウの隣なんかごめんだ!」
「それなら私だってそうしたいですよ。貴方達のようなやましい下心は断じて持っていませんが、どう考えてもの隣が一番快適そうですから。」
「それは確かに一理ある・・・・。おいミロ、ムウを蹴飛ばすのがまずいのは分かるが、だからといって俺の方に押し寄せて来ないでくれよ。」
私は完全に出遅れてしまって、この騒ぎを黙って見ていたのだが、同じように黙って目を閉じて聞いていたサガが、やがてカッと目を見開き、『黙れ』と一言、呟いた。
その呟きは、静かながらも背筋がゾッとするような殺気を孕んでいて、一同は一斉に鎮まった。
流石と言おうか、何と言おうか。
「何もかも全て却下だ。このフォーメーションは伊達ではない、ちゃんと意味があるのだ。」
「意味だと?」
誰かの質問に、サガは勿体つけて頷いた。
「不埒な行いに及びそうな奴はから遠ざけ、要所要所に実力と私の信用を兼ね備える者を配置した。言うなれば、馬鹿共のストッパー係だ。
ムウ、そしてアイオリア、お前達がそれだ。お前達は私と共に、下半身の欲望に滾る野獣の行く手を阻むのだ。どうだ、何か不満があるか?」
「いえ・・・・、そういう事でしたら・・・・・」
「分かった、協力しよう・・・・・・・。」
この説明で、ムウとアイオリアは納得したようだったが、
「に近い場所には、言うまでもない者達ばかりを配置してある。特にの両隣は、用心に用心を重ねて老師とシャカにした。
カノン、流石の貴様でも、老師を踏み越えてまでにちょっかいはかけられまい?」
「くっ・・・・・!」
カノン他、『野獣』認定された連中は、悔しそうにサガの勝ち誇った顔を睨みつけていた。
「分かったらとっとと寝ろ。明朝の起床は6時だぞ。容赦なく叩き起すからそのつもりで。」
「じゃ、じゃあ皆、おやすみなさ〜い!」
そして、幹事二人はさっさと横になり、ランプの灯りを消してしまった。
聖域の夜は暗く、灯りを消せば完全な闇に包まれてしまう。
これ以上起きていたところで何が出来るでもなく、とにかく私達も休む事になった。
そうだ、この時の状況をきちんと書いておこう。
まず、テント中央に氷柱があり、そしてそれを囲むようにして、皆で環になって眠っていた。
順番は、テント出入口前のサガを始点に、
サガ(始点)→カノン→老師→→シャカ→シュラ→カミュ→
→アルデバラン→私→アイオリア→ミロ→ムウ→デスマスク(終点)
という形だった。
暫くは、寝苦しいのかゴソゴソと動く気配や唸り声や咳払いなどがあちこちにあったが、
時間が経つと共に何処からともなく誰かの寝息やいびきが聞こえて来て、やがて全員が眠りに就いたようだった。
しかし私は、とてもじゃないが眠れやしなかった。
とにかく暑い、苦しい、そして狭い!
私は人一倍デリケートなのだ、こんな寝床で眠れる訳がない。
しかも両隣が、人一倍暑苦しいアイオリアとアルデバラン!
普段は全く思わないが、この時ばかりは何処でもグゥグゥいびきを掻ける神経の図太い連中が羨ましかった。
だが、幾ら羨んだところで一向に眠れはしない。
朝までこの状況が変わる訳でもない。
うなぎ上りに高まってくる苛立ちが、益々私を覚醒させる。
しかし、気にせずにはいられない。気にせず眠る事など出来ない。
この最悪の無限ループに私は独り、陥っていた。
そんな時間をどれ程過しただろうか。
やがて私は、この無限ループに1つの突破口を見出したのだ。
どうしても眠れないのなら、少しでも眠れそうな環境にすれば良いのだ、と。
私はまず、じっと耐えて『時』を待った。
無論、他の連中が深く眠り込んでしまう時を、だ。
手元に時計がなかったので(あっても暗すぎて見えなかっただろう)正確な時間は分からないが、
とにかく私は静かに時を待った。
やがて、チャンスは訪れた。
「う・・・・、うぅ〜ん・・・・・・・!」
まず、私の隣のアルデバランが、野太い唸り声を盛大に立てながら寝返りを打とうとしてきた。
うるさい!私の耳元で呻くな!その巨体を1ミリたりとも動かすな!
と反射的に怒鳴りつけそうになったが、そこはぐっと堪えて、奴が動くタイミングに合わせて奴の上を転がり越えた。
「う、ううん・・・・・・・・」
一瞬、私は奴の上に乗る形になったのだが、愚鈍な奴はやはり全く気付いていないようだった。
これで奴は私がもと居た場所に移り、私は目的地への壁を一つ乗り越えた事になった。
目的地とは言うまでもない、の隣だ。
私はアルデバランの腹の辺りに巻きついていたタオルケットを引っ剥がして奪い取り、次なる壁を見据えた。
立って歩いて移動するならものの一瞬だが、それをすれば皆に気付かれてしまう。
なので、こうして地道に一つずつ、壁を乗り越えるしか手はなかった。
ちなみに余談だが、このタオルケットは私と共用なのに、そして私は嫌々それに甘んじていたというのに、不躾にもアルデバランが先に奪い取って独り占めしていたのだ。
あのまま朝を迎える事などやはり私には無理な話だったと、つくづく、重ね重ね思う。
第2の壁はカミュだった。
彼はアルデバランとは対称的に、まるで死んだように静かに眠っていて、そう暑苦しいとは思わなかった。
が、しかし邪魔は邪魔、障害である事に変わりはない。
私は彼を前にどう攻めようかと暫し考え、アルデバランの時のような力技ではなく、心理戦に出る事にした。
心理戦というよりは、催眠術とでも言おうか。いや、催眠術という程大仰でもないのだが。
「カミュ・・・・、我が師カミュ・・・・・」
私はカミュの耳元に小さく呼びかけた。
すると、カミュは微かに身じろぎした。
「カミュ、我が師カミュ・・・・・・・」
「う・・・、うぅ・・・・・、氷・・・・河・・・・・・」
案の定、私の予想は大当たりした。
カミュは寝ぼけて私の声を氷河と錯覚したのだ。
しかしそれは深く眠り込んでいるこの瞬間だけ、少しでも覚醒すればすぐに気付かれ失敗に終わる。
ここはスピード勝負だった。
「我が師カミュ、下がっていて下さい。貴方の敵は俺の敵、貴方が手を下さずとも、俺が倒してみせます・・・・。」
というような事を適当に吹き込んでやると、カミュは何やらモゴモゴと寝言を言った。
『氷河・・・・・、よくぞ・・・・・』とか何とか言っていたような気がする。
「さあ、カミュ。俺の後ろへ・・・・」
腕を引いてやると、カミュは大人しくそれに従って、私の方にゴロリと転がって来た。
なので、私は彼を決定的に起こさないよう、タオルケットを持ってそっと乗り越えた。
結果、私は第2の壁を見事クリアした。
第3の壁はシュラだった。
知っての通り、シュラは油断ならない男だ。
少しでも妙な気を発していれば即座に勘付いて目覚めるだろうし、力技で押し退ける・跳ね飛ばす・蹴散らかすというのも無理だ。
従って私は、ここでも心理戦に出る事にした。
但し、カミュの時とはまた違ったアプローチで、彼を不快にさせ、自主的に退かせる方向に。
「・・・・・・」
私はごくごく自然な感じを装って、こちらに背を向けて眠っているシュラにそっと寄り添った。
そして、次第に距離を縮め、密着していった。
「う・・・・、うぅ・・・ん・・・・・」
初めは気付いていなかったシュラも、次第に鬱陶しそうな唸り声を上げ始めた。
それはそうだろう、私も鬱陶しかったからな。
だが私は我慢強く、さり気なくシュラの背中に張り付き続けた。
「うぅぅ・・・ん・・・・・!」
すると、やがてシュラの呻きは最高潮に達した。
「ええい暑苦しい・・・・!場所代わってやるからどけっ!」
「ぐふっ・・・・・!」
シュラは苛々した口調でそう言うと、私の上を転がっていった。
地味に長く時間を掛けて攻めた甲斐があったか、シュラは完全には覚醒していなかったようで、たちまちの内に深い寝息を立て始めた。
がさつな動作で圧し掛かられて一瞬苦しかったが、まあ結果オーライというところだ。
タオルケットも何とか回収し、私は無事に第3の壁も越えた。
さて、第4にして最後の壁はシャカだった。
最後に相応しいと言えば相応しすぎる、最高に厄介で最凶に嫌な奴だ。
仰向けに横たわって微動だにしない奴を前に、私はどうしたものかと悩んだ。
シャカに一切の小細工は通用しない。
あらゆる心理作戦はもとより、力技も。
この際、デモンローズを嗅がせてやろうかとも思ったが、それも恐らく無駄だっただろう。認めるのは甚だ不愉快だが。
私はまんじりともしないまま、奴の動向を伺い続けた。
何処かに隙がないかと、探り続けた。
しかし、探れば探る程、何も通用する気がしなくて、私は絶望しかけていた。
このままなす術なく、ここで朝を迎えてしまうのか、と。
アルデバラン&アイオリアよりはマシとしても、シュラとシャカに挟まれたまま、長い夜を明かさねばならないのか、と。
するとその時、不意にシャカが口を開いた。
「・・・・・・・何をしているのかね、アフロディーテ。」
「っ・・・・・・!」
奴の声は明瞭だった。
熟睡していた筈だったのに、まるでずっと起きていたかのように。
悔しいが、もう一切の言い逃れは出来ない。
私は覚悟を決めて、返事をした。
「・・・・・眠っていたのでは・・・・・・」
「眠っていた。だが、すぐ隣でそのように悶々とされては、目も覚めるというもの。」
私達は、私達にしか聞こえない程度の小声で話していた。
そう、私だけではなく、シャカまでもが。
私はともかく、シャカにそうしなければならない必要はなかった筈なのに。
皆に聞こえる声を出して、私を遠ざける事が容易に出来たのに。
「何故・・・・・、咎めない?」
「咎めたところで、より一層眠りを妨げられるだけ。このまま大人しく寝て、私の眠りを妨げずにいれば、私は騒ぎ立てるつもりはない。」
シャカのこの反応に、私は賭けてみる事にした。
力技でも心理戦でもなく、直球で交渉に出る事にしたのだ。
「・・・・ところで、ものは相談だが、場所を代わって貰えないだろうか。」
私がストレートに打診すると、シャカはこう返して来た。
「・・・・知っての通り、私はの警護という任務を受けているのだが。」
「分かっている。そこを何とか頼みたい。このままでは、私はとても眠れそうにないんだ。」
「それはどういう意味かね。」
「誓ってやましい意味はない。ただ、少しでも快適な場所に移動したいだけだ。
このままでは私は間違いなく一睡も出来ず、明日の朝、君達に多大な迷惑を掛けてしまう事になるだろう。」
私がそう言うと、シャカは黙り込んでしまった。
考えてくれているのだろうか?だとすれば、畳みかける必要がある。
そう判断した私は、シャカにとって魅力のありそうな取引材料を必死で探した。
金?違う。
女?見当外れもいいところだ。
食事?良い線だが、ここでは今ひとつ押しが弱い。
ならば何かないか、何か。
私は必死で考えた。
「・・・・そうだ。休暇明けすぐの執務。確か君、当番に当たっていただろう?それを私が代わろう。」
これがたった一つ思いついた、苦肉の策だった。
これで駄目なら全てが終わる。
私は祈る思いでシャカの返答を待った。
すると。
「・・・・良かろう。」
するとシャカは一言そう呟き、自分のタオルケットと共に私の上をゴロリと転がっていった。
シャカが余りにあっさりと呑んだので、私は暫し呆気に取られてしまったが、シャカは転がっていった先でまたピクリとも動かなくなった。
私はとうとう辿り着いたのだ。
安眠の地へ。
― ああ、・・・・・・・
私のすぐ横で、はぐっすりと眠りこけていた。
スゥスゥと微かで安らかなその寝息を聞きながら、私は感無量だった。
これでようやく、私にも安眠が訪れる。
の隣ならば、何とか眠れる。
私は心から安堵し、その場に眠る体勢を作った。
その時、が自分のタオルケットを抱き枕のように太腿に挟んで眠っている事に気付いた。
女性なので冷やしてはいけないと、は1人で1枚のタオルケットを与えられていたのだが、これでは何の意味もない。
私は苦笑しながら、持参したタオルケットをにも掛かるように掛けた。
「うぅん・・・・・・・」
タオルケットからはみ出ないようにを抱き寄せると、少し鼻にかかったような可憐な声が聞こえた。
同じ寝言でも、野太い唸り声とは聞こえ方が大違いだ。
私はをしっかりと腕の中に抱き入れ、その柔らかな髪を撫で、頬に軽く口付けた。
「おやすみ、・・・・・・」
こうして私は、の髪を撫でながら、ほのかに甘いの香りに包まれて、穏やかな眠りに落ちていった・・・・・。
・・・・・筈だったのだが。
「・・・・おはよう、アフロディーテ。良い朝じゃの。」
翌朝、ふと目が覚めると、私の腕の中に居たのは何故か老師だった。
半分目覚めながらふと触れた髪がいやに硬くごわついていたので、妙だなとは思ったのだが、まさかが老師に変わり果てているとは。
「う・・・・、うわあああああぁぁぁぁ!!!」
事態が飲み込めず、私は叫ぶしか出来なかった。
そのお陰で、サガに叩き起される前に全員起きられたのだから感謝して欲しい位だったのに、
私は感謝されるどころか全員から罵詈雑言を浴びせられ、叩きのめされた。
全く、不愉快だった。
しかし、あれは一体何のイリュージョンだったんだ。
誰か知っていれば是非教えて欲しい。
記述者:魚座アフロディーテ
〜読後コメント〜
・ちょ、頬にキスって・・・・、そんな事してたの!?(驚)()
・大体、アフロディーテは我儘ですね。私とてミロと蟹に挟まれて、大概悲惨でしたのに。(ムウ)
・↑そうだそうだ!俺だって一晩中、アイオリアと上掛けの取り合いをしていたんだぞ!(アルデバラン)
・全く、裏切られた気分だ。シャカめ、そんな下らん買収に応じてを売り渡すとは。
後で話をつけさせて貰うぞ。それに老師も、動いて貰っては困ります。
カノンは私が早々に動きを封じて蟹と共に一纏めにしておいたから良かったものの、
そうでなければ野獣のすぐ横にを無防備に晒す事になっていたのですぞ?(サガ)
・↑野獣とは何だ野獣とは!大体な、俺は諦めて大人しく寝ていたんだ!
それをいきなり襲い掛かってきて半殺しにしやがって!
貴様こそ覚えておけよ、後でじっっっくり話をつけさせて貰うからな!(カノン)
・一番最悪だったのは俺だぜ。ムウのテレキネシスで全身縛られて、指一本動かせない状態で
半死半生のカノンに組み敷かれて、朝までそのままだったんだ。
それに比べりゃアフロディーテ、テメェの状況なんて屁でもねーのにワガママ言ってんんじゃねーぞ!
あとカノン!テメェ重いんだよ!!それからムウ、いつか殺す!!(デスマスク)
・何故そんな寝ている時まで殺伐としていられるんだ、どいつもこいつも・・・・・。(アイオリア)
・売り渡すとは人聞きの悪い。私はアフロディーテを見込んで、警護の役目を譲ってやっただけだ。
執務当番の事は、アフロディーテから是非にと言い出したから受けたまでだ。
特に断る理由もなかった事であるしな。(シャカ)
・ホッホ、イリュージョンとは大層な。単にが儂の上を転がっていっただけじゃよ。
その後の事は儂も寝ておったから知らん。ホッホッホ。(童虎)
・くそぅ、俺が寝ている間にそんな楽しそうな事をしていたとは・・・・。
不覚にも寝入ってしまった自分が恨めしい。(ミロ)
・貴様アフロディーテ、気持ち悪い事をするな!
今度そんな事してみろ、叩っ斬ってやるぞ!!(シュラ)
・折角良い夢を見たと思っていたのに・・・・・。私のささやかな夢を壊さないでくれ。(カミュ)