品種選択のヒント
tips for choosing your fuchsias
耐暑性の高そうな品種
耐暑性の高そうな品種はどうやって見分ければいいのでしょう?
西宮市の植物生産研究センターとサントリーフラワーズ (株) の共同開発によるエンジェルス・イヤリングは、耐暑性を重視し、厳しい試験を経た後に販売されているので選択上位に挙げられます
(品種によるバラツキはあります)。
一方、海外生まれの品種は、耐暑性を重視していないのでは … と思われるかもしれません。
けれども日本以外の国で耐暑性へのニーズが皆無というわけではないのです。
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次の2つのサイトには、耐暑性があるとされている品種のリストが掲載されています。
- アメリカ (シアトル) の Northwest Fuchsia Society 1)
上記サイトトップページの [Heat Tolerant] をクリックすると、リストのページが開きます。
- スェーデン の Kenneth Nilsson 氏によるサイト 2)
上記サイトトップページの[English] - [Fuchsias - Heat Tolerant] - A Longer List HERE
の [HERE] の順にクリックするとリストが開きます。
このリストは、アメリカフクシア協会の厚意により掲載しているとのことですので、もともとは同協会によるものと思われます。
2つのリストでは掲載されている品種が少し違います。Northwest Fuchsia Society の方は、新たな品種が加わる可能性があります。

上記のリストはあくまで参考としてお考えください。
たとえば、どちらにも掲載されている
Fuchsia magellanica var.
alba (molinae) は、暖地の暑さには適応できません。
ほどほどの暑さの地域では、極めて高い耐暑性を持つ品種も一段落ちる品種も耐暑性があると見なされるためと思われます。
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Kenneth Nilsson 氏のサイトには、
- 一般に、赤やオレンジのフクシアの方が白/紫のフクシアよりも耐暑性に優れている。
という表記があります (原文は
こちらでご覧ください)
3)。
自身の経験で言いますと、オレンジ系の品種には比較的 「当たり」 が多いように感じます。
一重 / 八重の選択
暖地では、4月から5月にかけて一挙に気温が上がり、夏になだれ込んでいきます。
花を少しでも長く楽しむには、早くから咲いてくれる品種がお得です。
八重は、いわゆる遅咲きなのでどうしても不利になります。
また、どちらかといえば分枝性が低いので、鑑賞価値のある株にするには何度もピンチをする必要があります。しかし、ピンチをすると開花はますます遅れます。
概して一重よりも八重の方が良い条件下で栽培しないと、観賞価値のある株を作るのは難しいと … というイメージを管理人は持っています。
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トリフィラ・タイプ
日本では流通している品種も少なく、管理人も栽培経験は限られています。けれど、数品種育てただけでも、品種によって耐暑性がまちまちだとわかります。
一般的には暑さに強いと言われますが、酷暑地に適応できるほどではありません。酷暑地の基準では暑さに弱い部類の植物です。
また、トリフィラ・タイプには最終ピンチから開花までの期間が長いという特性があります。
つまりは概して遅咲きということで、開花したと思ったら酷暑に突入して開花期間がごく短期に終わるという憂き目を味わう可能性もあります。
このような環境では、耐暑性は劣っても早く咲くマゲラニカ・タイプをうまく使う方が楽しめるかもしれません。
一方、日長に左右されず開花することから、暑さから回復した後に秋から咲き始めます。
冬季の環境が適当なら、そのまま翌年の初夏まで長期にわたり観賞できます。
また管理人は、トリフィラ・タイプ独特の葉にも大きな観賞価値を見いだしています。
拙バルコニーのガーデニング素材としては、マゲラニカ・タイプよりもむしろ上と思えるときもあるほどです。
(2009年8月8日)
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参考(数字をクリックするとページ内のリンク先へジャンプします):
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