第2回対市交渉

 15:00より庁舎202室で交渉が始まった。ただし、当局は説明会と称し、解決の方向へ努力する
意志は全くなかった。


 市側の出席者:H課長、T係長、M氏
 住民側出席者:9軒の住民、立会人(世話人、市議)


住民     私たちは、知識も能力も低いので、カタカナや難しい言葉を使わないで、丁寧に話して
        ほしい。

当局     了解。

住民     個人に関わる質問に対しては、ここにいるものはお互いに了解しているので、公平かど
        うかの判断に関わる資料を公開してほしい。

当局     プライバシーに関わるので、公開しない。


住民側から、様々な疑惑と不信を払拭するために、情報公開を求めたが、当局からの積極的
な回答はなかった。


住民     工事をするときには見積書をとるのが当然だ。この度は、何故見積書的なものを出さな
        かったのか。

当局     換地整理規準に従って執行した。自信を持っている。指数を出して計算した。

住民     きちっと対応している自治体もあるのに、何故赤穂市はできなかったのか。   

当局     平成13年に完了し、14年に清算金を決定した。評価委員会で答申されたので間違いは
        ない。64年に仮縦覧の機会を持ったときに、説明した。

住民     そんなことは聞いていない。

当局     今日の話し合いは、14m道路に面した方に説明をする会なので、後のことは聞いておく
        だけにさせてほしい。

住民     この前に来たときにも言った。

当局     私の方で用意したものを説明させてほしい。

私       まて。縦覧に行かなかったものはほったらかしですか。誰のための都市計画か。
       市民のためのものではないのか。

当局     (笑い)

私       行ったかどうか分かるだるう。行っていない人一軒一軒まわって了解を得るのが当たり前
        ではないのか。

当局     区画整理というのは、一軒一軒・・・・・・・。

私       法律論を言っていない。気持ちを言っている。

当局     お宅はそうかもしれないが・・・・・・・・・。

私       何だ、その言い方は。市民の立場に立て。

当局     個々にはやっていません。来ていない人には何もしていません。縦覧して、意見を聞
        いているのだから、きちっと手順を踏んでいる。

住民     たった1回意見を出させて、却下しておしまいか。不親切だ。

当局     来られていない人には、電話で来てくださいと案内をしている。

住民     61年とか64年には何故しなかったのか。

当局     それはまあ、当時は・・・・・・・・・・・・。

住民     おかしいじゃないか。

当局     しているはずです。

住民     してないよ。61年の時には清算金があることなんて聞いていない。

当局     61年ではなく、64年です。

住民     何故61年の時にしなかったのか、64年もしていない。

当局     したしないはそちらの言い分で・・・・・・・。

住民     平成元年時点でも、ほったらかしだった。

私       人様の金を取るのに手続きができていないだろう。ふつうの商売では成り立たん。
       だまし取られたみたいなもんだ。

当局     赤穂市は市民のために仮縦覧の機会を2週間持った。本来は必要ない。誠意は示して
        いる。

私       来られなかった人にはどうしたのか。

当局     何もしていません。

私       2週間ぐらいなら、病気で来られなかった人もいるだろう。こんなに長いことかかっている
        のだから、電話一本ぐらいできないのか。

当局     決められたルール以外のことはできない。

住民     先ほど電話をしたと言ったではないか。金を取るときだけ電話して、それを決めるときには
        知らせないのか。

当局     施工規則以外のことはできない。

私       したらいけないとどこに書いてあるか見せてくれ。

当局     それは聞かせてもらっておいて・・・・・。

私       答えてくれ。

当局     私は分かりません。

私       分からないのに、どうして判断して、断定したのか。根拠が有って言え。言い逃れか。

当局     調べてみます。


当局     それでは、全般的な共通した問題は私(T)の方から説明し、補足詳細をM君の方から
        します。個々の問題については、公開してもいいかどうか分からないものは、検討後、
        後日ということで・・・・。ご了解いただきたい。
        また、換地図書というものは法で定められていて、換地設計・・・・・・・・・。

住民     プリントはないんですか。

私       そんな説明をするのなら、書いたものがないと分からない。そんな難しい言葉は。

当局     今日は勘弁してほしい。後ろに資料を用意していますから。

私       用意していても、説明が分からん。

当局     (笑い)

私       何がおかしいのか(怒)。そんな人はいっぱいいるだろう。

当局     そんなことは言わなくていいだろう。

私       笑うな。真剣にやれ。


文書を読んで、説明を続けようとする。何を見せて何を見せないかの説明で、当局は文書を読
み続ける。続けて、M氏に交代。


私       あんたらは読んでいるけれど、聞いて理解するのは無理だろう。書き取ることもできない。
        何で読んでいる文章すらコピーしてくれないのか。

住民、騒然。

当局     帰るときには返していただくと言うことで。

私       何で? しゃべっていることをコピーしてくれと言っている。何故だめなのか。

当局相談中。

私       言葉を荒げているが、こんな言い方はしたくない。腹の立つ対応しかしないからだ。
       分からしてほしいんだ。読んだものを聞いて分かるものか。読まずに言ってみろ。


その間、他の住民から質問が出たが、当局はまともに答えず。いや、答えられず。「分かりませ
ん。」とか、「記憶にありません。(嫌な言い方だ。記憶の責任ではなく、自分の責任だろう。)」と
か、「そういう意味ではなくて」とか、これが赤穂市行政の実態だ。他の部署も似たり寄ったりだ
とは思いたくないが・・・・・・。


やっとコピーが配られた。

当局     では、続きから。

私       最初からして下さい。分からなかったのだから。

当局M氏、何故かためらう。課長が替わって、文書を読み上げる。(書いてあることをそのまま
読み上げることが説明だと考えているのかな。)読まなければ説明出来ないような、自分たちも
理解出来ていないようなことで私たちの人生が変更を余儀なくされるかもしれないなん
て・・・・・・。


中略

質問相次ぐ。しどろもどろの答弁。

結局

    (従前の路線価指数)×(既存宅地を加味した数1.25)×(面積)×57円を
    (平成14年の路線価指数)×(面積)×57円 から引いた値が精算額だそうだ。

 路線価指数を既存住宅(既存宅地では決してない)に適応してよいものか、1.25が妥当なの
か、57円て何だ。

従来4m道路だった宅地は、工事後は6mが平均なので、その場合は、清算金が発生しない
そうだ。勝手に14m道路をつけられた私たちは、清算金を取られるそうだ。

市の回答には、既存宅地と既存住宅との表現があるが、しどろもどろながら既存宅地と言明し
た。すなわち、居住していた市民の権利は全く認められないと言うことだ。これを住民無視と言
わないでどうする。


住民     もとから住んでいたものに考慮がないのはおかしい。

当局     25%考慮している。その意味の1.25をかけると言うことです。

住民     売れる土地(居住していない土地)も居住している土地も同じというのはおかしい。

当局     家が建っていなくても、明日建てるかもしれない。

住民     区画整理期間は許可がないと建てられないだろう。

当局     区画整理は土地に対してだけです。

私       あなた達からの返事の文章には嘘が書いてあると言うことか。既存住宅に25%と書いて
        あるから、ああ、考慮してくれるんだなと思っていた。

当局     設計基準書から答弁します。待って下さい。微妙な言い回しについては答えられない。

私       更地を売ろうかなと思っている人と、以前から住んでいて売ることもない人との差は
       ないと言うことだな。赤穂市の市民には何のメリットもないと言うことだな。

当局     いろんな市民がおられますから。

私       (あきれて)更地には市民は住んでないだろう。

当局     家が建っているかどうかは考慮していない。

私       印鑑まで押してある当局からの文書に、「既存住宅」と書いてあるのは何故。

当局     分かりやすくするためにそういう表現をしたのです。

私       嘘を言うな。土地と建物は違うと認識しているではないか。

当局     従前は農地の方が圧倒的に多い。農地は減歩されている。

住民     農地は価値が上がっているではないか。

当局     全体的には、全て価値が上がっている。


私       単純に答えてほしい。私の土地と住宅は、全く何も変わっていないのに何故金を払わなけ
        ればいけないのか。

住民     公害がかえって増えている。交通事故も増えた。

当局     最初の設計で、幹線道路と補助道路として14m道路を造った。

住民     道路はみんなが使うもの、みんなが負担するのなら分かる。

当局     設計基準書によると、歩道に接していると街路係数が上がり、負担が増える要素になる。

住民     歩道は通る人が便利になるんだ。住んでいるものにはメリットはない。

私       たまたま住んでいた土地に広い道路ができた。私の玄関は細い道路に面している。
        できた道路を通る人は、しっかりのぞいてくれるし、プライバシーもあったものではない。

当局     そういう面もあるかもしれないが、規準を作って公平にやっています。

私       規準が不合理だろう。

当局     そういう考え方もあるが、私たちは規準に従います。歩道がついたから安全性は増して
        いる。

私       道がなかったんだから、車も来ないし、安全だったんだ。道のない時は、塀も必要なかっ
        た。道路が危険だから塀を作ったんだ。環境の安全性の善し悪しは、個々の問題だ。

当局     審議会や評価委員会で最大公約数的な規準が決められた。

住民     闇の中でか?知らされていない。25%が30%でもいいじゃないか。

当局     それはそうですが・・・・・・・。審議会では十分審議されています。

住民     2月の意見書についての審議はあまりにも短い。一人一人が一生懸命書いた意見書
       を安易に扱っている。

当局     一人一人の文を審議していたが、途中要約するように提案され、そのように一括
        した。

私      (ひどいな。)

当局     一人一人については、後日ということで・・・・・・。

住民     そんなに何日も休めない。

住民     自治会の組長会議で配られた表の件はどうなるのか。

当局     どういう経緯でそうなったのかは知りません。

住民     これは怪文書か。

当局     私どもが出したものです。

私       (何にも信用出来ません。)


合同での会は進展もなく、ここで終わった。続いて、住居も条件も、より接近した住民ごとのグ
ループでの説明に移る。


隣接する3軒に対し、T係長、M氏が対応。私をのぞいた2軒に関しては、当局の説明や発言に異議も
あるが、プライバシーの問題もあるので、公開はひかえたい。


1.数値や計算式をズラズラとしゃべり出したので、見積書のように書いてくれと要求すると、拒否した。
  しゃべっていることを書いて示すことができないそうだ。自分で書けと言う。金を支払わされる
  方が計算しなければいけないような世の中がここにあった。何が都合悪いのか、理解できない。
  こういうのを不親切というのではないか。

2.知らない間に土地が増えたり減ったりしているようだ。おまけに抗議すると、調べますという返事。
  調べなければ分からないようなことで大金を請求するのか。使い物にならない土地が増えて、清算
  金が増えるのって、押し売りより悪質?

3.再度、既存住宅のある宅地と更地と、農地では、一律に計算することはおかしいのではないか。
  先の、計算式
    (従前の路線価指数)×(既存宅地を加味した数1.25)×(面積)×57円を
    (平成14年の路線価指数)×(面積)×57円 から引いた値が精算額。
  の、路線価指数を既存住宅に適応する不合理をついた。人が住んでいる土地は、価値は低い。
  なぜならば、売買の可能性は低いし、上物が有れば更地より取引しにくいはずだ。

  M氏は、話の中で一定の理解を示してくれた。1.25をかけることについても、清算金が発生
  しないようにの配慮からのことで、結果清算金が発生したと言うことは、初めの数値などに妥
  当性がなかったのかもしれないと言ってくれた。これこそ、住民の立場に立つと言うことだ。
  本来ならば、彼も善人だと思うし、激しい言葉を浴びせる関係になる必然性は全くなかったと
  思う。

  しかし、H係長は制度だから仕方がないという。自分たちが作った制度(設計基準書というのだ
  そうだが、見たこともない。)や審議会をを盾にする。何が彼をそうさせるのか。
  負担がかからないように、1.25をかけた配慮が生かされることなく住民の怒りを呼んだ。
  これを間違い、失敗と言わずに何という。

4.設計基準書を守ると言うが、それが不適切なら守る価値があるのか。

5.審議会は多数決で決まったので、民主的だ、民主主義だという。本当にそうなのか。

6.1.25の根拠は、従前の4m道路があった土地の路線価で、工事後は6m道路が標準になるから
  その路線価を割ると、1.25ぐらいになるそうだ。これとこれとで計算しといたらええやろと、誠にもって
  アバウトに決めたらしい。何でそんなことをするのかが分からない。そんなアバウトな数値で計算され
  て、計算は合っているという。そのやり方では、どんな数値でもはじき出せると言うことだ。ほんとに
  数学が分かっているのか。そんな曖昧な根拠にすがって大丈夫か赤穂市政は。私の土地は、少し盗
  まれた以外は何にも変わっていないし、玄関先の道路も変わっていない。

7.高い清算金を払うために土地を売らなければならない人がでれば、都市計画やまちづくりの
  趣旨に反する。本末転倒の行政である。私の疑問にも、高い率のつく分割払いの方法を示唆
  し、対応する。ヤミ金のごとし。

8.自分たちには裁量権がないという。誰があるのか、市長かと問えば、県の認可が下りているから県知
  事だという。法治国家だから制度は覆せないという。法律だって時代に合わせて変化している。憲法
  だって変わるかもしれない。どうすればいいのかと聞くと、自分には能力がないから分からないと答え
  る。開き直りととらえる私が悪いのか。
  審議会を含めて会議には間違いが起こりうるだろうとの問いにも、絶対に間違いはないと言いながら、
  間違わないように審議しているという。この矛盾に気がつかないのか。

9.こんなことがなければお互いに仲良くできる人間どおしだったのではないかの問いかけに、M氏
  が頷いてくれたのがせめてもの救いだった。本来は誠実な人だと思いたい。

10.路線価指数は、設計基準書どおり街路係数をかけたという。既に住んでいる土地に何故そんなことを
  するのか。

11.区画整理区域に隣接しており、先の14m道路に面している地域も区域内と同じ扱いをしよう
  という案が、かなりの僅差で審議会で否決されたそうだ。利権に関わる人が審議委員だとする
  と、当然の結果であろう。間違いを犯さない審議会は、意図的に利益を追求して結論を出したと言う
  ことだ。

12.ちなみに私の土地は、従前の路線価指数818×1.25×土地の面積×57円
                工事後は、路線価指数1116×1.25×土地の面積×57円
  従前は5m道路に面しているだけ。工事後は、14m道路と5m道路の角地だから路線価指数が加算
  されて高くなっている。
  しかし、私の家の玄関は従前の5m道路に面しており、直接14m道路に出られない。
  14m道路は勝手口が面している。つまり私にとっては、裏通りである。利益はない。

13.換地処分は県知事の認可を受けているから、終わっているという。つまり、私の土地がわずかでも
  無断で取り上げられたのは、県知事も共犯と言うことか。

14.私はこの思いを当事者である市長に聞いてもらいたかった。結果だけを求めているわけでは
  ない。強請たかりでもない。話もしたことがない人を恨んだり憎んだりしたくないからだ。
  5月29日のS氏との電話で、申し入れているので、市長に会わせてくれと言ったところ、手続き
  を踏んで検討するという言葉。それならそうと、だめならだめと事前に連絡すべきだ。
  おまけに、S氏も記憶にないという。分かりましたと言った以上、そのままってのはないだろう。

  市長に出した手紙も、本人が見たのかどうか。少なくとも区画整理課には知らせが入ったらしい。
  このホームページを見たそうだ。市長に手紙を出すと、区画整理課から返事が来るそうだ。
  市民は市長を含めた行政を信じていないと言うことか。

  無駄足を踏まされたやりきれない思いで、席を蹴った。あまりのやるせなさに、当局にコピーさせ、
  私がメモった紙を残してきてしまった。返せと言っていたぐらいだから、もう始末されているだろう。
  届けるぐらいの誠意が有ればこんなことにはならないだろうし、自分の責任だから・・・。