倉吉西仲町 高田酒造          ポストカード水彩スケッチ  2011年  120mmx165mm
鳥取県倉吉のスケッチ3枚目は西仲町の高田酒造。倉吉に残る大きな造り酒屋は3軒。うち、清酒「元帥」の元帥酒造と、清酒「此君」の高田酒造が打吹玉川の伝建地区にある。高田酒造は「ひわだ屋」といい、建物は天保年間に建てられたという。主屋の正面は町筋に面して、敷地のずっと奥は玉川に面し、土蔵に裏木戸を設けて川に石橋をかけている。町に着くのが遅かったからか、この絵を描いたところで、日が暮れた。 2011/7/5記
■関西経済連合会刊「経済人」6月号表紙に掲載 
                  
倉吉魚町 旧第三銀行倉吉支店          ポストカード水彩スケッチ  2011年  120mmx165mm
鳥取県倉吉へ来て、玉川沿いの白壁土蔵群を描いたあと、細い掘割のような玉川づたいに東のほうへ歩く。小さな橋をわたって南へ一本隔てた道の角に、擬洋風の建物があった。明治の終りに、銀行として大工の棟梁の設計で建てられたもので、今はカフェとコミュニティスペースに使われているようだ。国の登録有形文化財になっている。少し寒くなってきたが、角の電柱にもたれてスケッチしていると、同年代の男の人が話しかけてきた。地元でギターを使ってコンサート活動をやっているという。お互いにがんばろと言って去っていった。 2011/7/4記
■関西経済連合会刊「経済人」6月号表紙に掲載 
                     

安田泰幸アート&スケッチ

YASUDA YASUYUKI

水彩画スケッチ紀行

和歌山湯浅
大仙堀と醤油蔵


醤油の発祥については、いろいろな説があるそうですが、室町時代、紀州由良の興国寺の僧覚心が、中国から製法を伝えた金山寺味噌の醸造が、湯浅の町に広がり、味噌をつくる過程でできたという説が、有力だそうです。できた醤油は、漁業と海運で栄えていた湯浅の町から各地に出荷されていきました。醸造蔵の裏には、醤油の積み出しに使われた埠頭の面影が残っています。醤油蔵のある狭い通りを歩くと、ほのかに香ばしいにおいが漂ってきます。
国の重要伝統的建造物群保存地区






2006年電力会社PR誌表紙
「経済人」2010年4月号

伝統の町並み

街・旅・絵日記 丹波篠山 丹波黒大豆の枝付き枝豆         2011年  149x209mm
大人の遠足-街・旅・絵日記講座の10月のプログラムは篠山小旅行-秋の城下町を描こう-。お徒士町武家屋敷群を描いているうちに雨は小降りに。この通りに丹波黒大豆の枝付きの枝豆をトラックに積んで売りに来ているおじさんがいる。町の中心の繁華なところに較べれば、観光客がときどき通るぐらいの閑静な通りだが、通りがかる人が次々に買っていく。町中に較べて値段も安いが、おじさんの説明がうまい。熱心に売ろうという押しつけがましいところもなく、冗舌な口調でもない。世間話でもするようにさりげなく商売している。受講のみなさんもスケッチはそこそこにして、枝豆の試食と買物。 
絵は受講されているメンバーに配った地図の原稿に枝豆を描いたもの。2011/12/29記                   

                    

和歌山湯浅
北町通


和歌山県湯浅町の北町通りは、醤油の醸造元や麹屋が軒を並べる古い街並みで、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている区画にあります。家々の連子格子に、醸造に使ったせいろを吊るして、中にその家で使われた古民具や家に伝わる珍しい小間物のコレクションを展示しています。町のせいろミュージアムというだけあって、これがなかなかのものなのです。商家の秤や分銅、医者の医療具、古い鍵や錠前、人形や玩具・・・と、一軒一軒見ごたえあるものばかりで、時間のたつのを忘れてしまうほどです。







「経済人」2010年4月号表紙

神戸北野 異人館街

この道は「神戸・街ものがたり」という
本にも書いたように、休みの日に
街の中をゆっくり巡るときに
通る道である。
手前が洋館長屋と呼ばれた、
外国人向けの賃貸住宅、
その向こうとなりが英国人狩猟家
ベン・アリソンが住んでいた家である。
国の重要伝統的建造物群保存地区

神戸北野 風見鶏の館
旧トーマス邸


神戸の北野にある異人館で、
ドイツ人貿易商G.トーマスが
自邸として建てたもの。
設計はドイツ人デ・ラランデ。
1909年に竣工したが、1905年という説も。
1977年にNHKの連続テレビ小説
「風見鶏」で、全国に知られるようになり、
国の重要文化財にも指定された。
この界隈は重要伝統的建造物群
保存地区にも指定されている。
神戸を象徴する建物の一つで、
多くの観光客が訪れる。

パナソニック電工の
2010年卓上カレンダー
「松下幸之助の言葉」の2月に使用。

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祇園花見小路南側 花郷          水彩ケッチ  2011年 120x165mm
数年前から関西在住の水彩画家4名で「水の会」というのをつくっている。会といっても規約もなく会長もいない。ただ毎年春秋2回メンバーがあつまって、ごはんを食べ、お酒を飲み、近況を語り合うだけのもの。そんな集まりの中からメンバーの一人TM先生の尽力で過去2回ほど「水の会展」を実施し、想像以上のたくさんの方々に作品を見てもらったことはあるが…。ことしの春の集いは京都在住のK先生が、祇園でと、お世話していただいた。花見小路の「花郷」という店。京都でのスケッチ講座の帰り道、前を通ったのでちょっとスケッチ。 2011/10/3記

倉吉 大岳院           ポストカード水彩スケッチ  2011年 120x165mm
倉吉の旅。2日目の夜明け、三朝温泉の河原の露天の湯に入った。三徳川にかかる三朝橋のたもとの石ころの河原に設けられた小さな露天風呂で、男女混浴、24時間入浴自由、無料。三朝温泉はラジウムやラドンを含む放射能線として、ホルミシス効果が高く本格的な療養温泉として知られている。形ばかりの目隠しのよしずのかげで服を脱ぎ石で囲われた湯に浸かる。湯はきれいな薄エメラルド色で透明。たえず川の水の音が聞こえる。昨夜からの小雨が残っており、もやった山の風情も格別。少しぬるめで、いつまででも入っていられそう。20分ほどのつもりが結局1時間近く浸かっていた。さて、この日倉吉の町に戻って最初に描いたのが、滝沢馬琴の「南総里見八犬伝」のモデルになったという安房館山領主里見忠義と家臣八賢士の墓が残る大岳院。 2011/7/7記
■関西経済連合会刊「経済人」6月号表紙に掲載 
                     
富山 岩瀬
旧北國街道の町並み
森家住宅



富山駅からポートラムの終点岩瀬浜で下車して7,8分歩くと、古い民家が軒を連ねる町並みに出ます。岩瀬の大町通りは、旧北國街道の一部で、北前船で栄えた回船問屋の屋敷が残っています。スムシコと呼ばれる出格子を備えた岩瀬独特の商家は、雪国の家だからでしょうか、一階よりも二階のほうの屋根が長くせり出し、うだつをあげた構えは重厚でいかめしく感じられます。絵の森家住宅は国の重要文化財に指定されています。



財団法人全国建設研修センター刊
「国づくりと研修」127号裏表紙に掲載                                                     

近江八幡 新町通り」  水彩スケッチ 2011年 158x204mm
脇町 南町
うだつが続く家並み
徳島


四国山地の高峰瓶ヶ森を源に流れ出る吉野川は日本3大暴れ川とされ、「四国三郎」と呼ばれています。その吉野川沿いに藍で栄えた脇町があります。吉野川の水運を利用して、表通りに店を開け、裏に倉を置いて、川原へおりる階段を設けた商家が残っています。ここは隣家との境に小さな防火壁卯建つを設けた商家がならぶ街です。最初にここを訪れたのは、もう20年以上も前のこと。当時は古い街並みの建物も、漆喰がはげ落ちたり、寿が傾げていたりと、ひなびた様子でしたが、最近では、建物の修理はもちろん、電柱をなくしたり、道路を舗装したりと、古い街並みに手を入れ、観光客相手の店も目につきます。近くには映画のロケに使われた木造の映画館もあります。スケッチに行ったこの日は、真夏の真昼で人影もまばらでした。
重要伝統的建造物群保存地区

ポストカード水彩スケッチ 「和歌山湯浅 北町通」 2006年 120 x 165 mm  

出石 辰鼓櫓

ちょうど雪が降った日に訪れた
兵庫県出石町(現豊岡市出石町)の
町並み。
出石町は出石城を中心とする城下町で、名物は出石そば。
辰鼓櫓は、
城下の武家に登城の時刻、
辰の刻を太鼓を打って知らせた櫓。
出石は国の重要伝統的建造物群
保存地区に指定されている。

京都上賀茂 明神川と社家の家並み         水彩  2010年  ポストカードサイズ 120x165o
関西経済連合会発行の「経済人」の1月号表紙「スケッチ紀行-歴史を歩く」は京都の上賀茂。4枚目のスケッチは上賀茂神社から流れ出た明神川にそって、桑色の土塀が続く社家の町。神様を見降ろすのは礼を欠くということで、上賀茂社の建物より低く建てられた家々が落ち着いたたたずまいを見せ、重要伝統的建造物群保存地区に指定されている。川にかかる一軒ごとの石橋がリズム感のある景観をつくっている。 2012・1・18記        ■関西経済連合会発行「経済人」2012年1月号表紙に掲載
    
                   
街・旅・絵日記 丹波篠山 河原町妻入商家群の家          2011年
大人の遠足-街・旅・絵日記講座の10月のプログラムは篠山小旅行-秋の城下町を描こう-。お徒士町武家屋敷群を描いたあと、お徒士町と同じく伝統的建造物群保存地区になっている河原町妻入商家群の町並みを描きに行く。この日はちょうどここで行われている「ササヤママルシェ」というイベントの日で、通りはかなりの人混み。下見に来た時は観光客もまばらで静かな町並みだったが、今日は賑わっている。人混みの切れ目をさがして描いてもらう。そのうちまた雨が降り出して、スケッチは早々に切り上げ、自由行動に。観光客に混じって散策や買物など。最後は古い民家をリノベーションした「ギャラリー&カフェ恵山」で、暖かい飲み物でほっと一息いれて、講評会。店の中には小じゃれた雑貨も並んでいて、それも気になるし、帰りのバスの時間も気になるし・・・。雨が降り、忙しかったが、充実した日帰りスケッチ旅行だった。 2011/12/30記                    

                    
倉吉 新町 玉川沿いの白壁土蔵群          ポストカード水彩スケッチ  2011年  120mmx165mm
この4月、鳥取県の倉吉を旅した。鳥取県内でスケッチするのは初めてのこと。午前中遅めに出たので、倉吉に着いたのは午後、まず、石州瓦と漆喰白壁に焼板張りの土蔵造りが並ぶ玉川沿いへ。このあたりは江戸末期から明治にかけて、交通の要衝として、人や荷物が集まり、商業が栄えた町の雰囲気が色濃く残っている地域で、打吹玉川の重要伝統的建造物群保存地区になっている。 とりあえず、観光案内に必ず登場する風景をスケッチ。雨上がりで少し肌寒い。 2011/7/3記
■関西経済連合会刊「経済人」6月号表紙に掲載 
                  
近江八幡 新町通り         水彩スケッチ 2011年 158x204mm
パナソニック電工2011年卓上カレンダー「松下幸之助の言葉-情熱」の5月のページには近江商人の屋敷が並び、重要伝統的建造物群保存地区にしていされている、近江八幡市新町通りの風景をあしらいました。5月の言葉が「熱意こそすべての出発点」でしたので、天秤棒を担いで全国を行商して歩き、早朝から日暮れまで勤勉に働いた近江商人が建てた豪壮な屋敷に共通するものがあると考えたからです。精一杯やっているつもりでも楽にならないのは、熱意が足りないせいでしょうか。 2011/6/6記
■パナソニック電工2011年卓上カレンダー「松下幸之助の言葉‐情熱」に掲載   

ポストカード水彩スケッチ 「富山岩瀬 旧北國街道の町並み」 2010年 (120x165mm)

ポストカード水彩スケッチ 「脇町南町 うだつが続く町並み」 2006年 118x158 mm  

ポストカード水彩スケッチ 「和歌山湯浅 甚風呂」 2006年 120 x 165 mm  

和歌山湯浅
甚風呂


和歌山県湯浅町の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている区画にある銭湯です。ほんとうの名前は「戎湯」と言ったそうですが、主人の名前から「甚風呂」と呼ばれたそうです。江戸時代の末期に開業し、1970年代ごろまで、4代続いた銭湯で地域の人々の憩いの場になっていました。明治時代に建てられた、銭湯と住居が一体となった建物は、町が買い取り、改修工事を施し、現在は「古民具展示資料館甚風呂」として地域の交流の場になっています。菱形のマドを開けた土塀がおもしろい意匠です。



「経済人」2010年4月号表紙

水彩スケッチ 「和歌山湯浅 大仙堀と角長の醤油蔵」 2006年 148 x 226189 mm  

ポストカード水彩スケッチ  「神戸北野 異人館街」 2007年 120 x 164 mm  

ポストカード水彩スケッチ  「京都東山 石塀小路」 2007年 120 x 165 mm  

水彩スケッチ  「京都東山 二年坂」 2000年 157 x 227 mm  

水彩スケッチ  「神戸北野 風見鶏の館旧トーマス邸」 1997年 158 x 203 mm  

水彩スケッチ 「出石 辰鼓櫓 雪の日」 2001年 

二年坂 京都東山

京都の八坂神社から高台寺を経て
清水寺へ向かう道は、高台寺を過ぎたあたりから石段のある坂道になる。
二年坂、産寧坂、清水坂と続く。
産寧坂から、別れた二年坂を見ると
ゆるく弧を描く石段に沿って、
町家の屋根の波が美しい。
産寧坂は三年坂とも呼ばれていて、
それより少し小さいので、二年坂と
呼ばれるようになったとか。
坂の途中のあたりに、
かつて竹久夢二が住んでいて、
小さな石碑が立っている。

国の重要伝統的建造物群保存地区。

「経済人」2010年2月号表紙

石塀小路
京都東山


京都の八坂神社から続く
下河原町通と高台寺道を
つなぐ細い道。
石畳と石塀がしっとりとして
美しく、京都らしい風情が・・・
映画やドラマのロケに
よく使われている。

「経済人」2010年2月号表紙