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昭和49年1月15日発行 市政だより あかし 197

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総合選抜制の実施について(一) 入試制度をなぜ改めるのか

  市内の県立三高等学校の入学試験は、昭和五十年度から総合選抜制で実施することに、昨年十二月県教育委員会で決められました。そこで明石地区で実施される総合選抜制のねらい、具体的な方法等について、連載します。ご理解とご協力をお願いします。
 現在実施されている高校入試は、生徒が志望する高校を受験し合格すれぱ、その高校に入学する方法(単独選抜制)です。この方法には、生徒が志望校を自由に選べる長所があります。しかし現実では有名校へ志願者が集中するため、成績ランクで受験校を制限する指導(輪切り指導)が中学校でおこなわれています。成績上位者はA校、そうでない生徒はB校を受験するというのが実精です。
 このため、中学校では有名校を受験できる枠内に入るための競争がはげしくなり、成績中心主義になりがちです。この結果、高校間の学力格差をうみ、高校入学の最初から優越感、劣等感をもたせる

ことになり、高校三年間の教育に大きな弊著を及ぼしています。また、世間一般でも入学した学校で、生徒個人を評価する考え方が社会通念として、固定化してきています。
 このような弊害をとりのぞくには、どうしても入試制度を改める必要があります。現在全国の各府県で、入試制度の再検討をしています。その結果、多くの都市で総合選抜制度を、改善方法として採用しています。
 明石で総合選抜制を実施する最大のねらいも、三高校の学力格差をなくし、どの高校に入学してもそれぞれ誇りをもち、生き生きした高校教育を受けられるようにすることです。


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