院長の談話室 読む葡萄酒

シャトー・マルゴー読む葡萄酒 その15

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葡萄酒と音楽

「シャトー・マルゴー」に、1855年ボルドー地区の何百とあるシャトーの中から第一級の格付けが与えられました。この葡萄酒は女性的で、形容詞はエレガント、繊細、精緻といったところが当てはまります。現在のオーナーは女性で、シャトーの大改革を行いました。

オーナーの「コリーヌ」は言っています。「例えば今日葡萄の木を植えたとしますよね。特級ワインを生む木になるためには、少なくて5年、最高級のワインを生むには、最低15年の歳月が必要です」。そして、私は音楽を聴いていて思いました。この「シャトー・マルゴー」を音楽で例えると、「ベートーベンのピアノ・コンチェルト第3番第2楽章」であると。

女神の神殿「シャトー・マルゴー」

マルゴーの味わい

「シャトー・マルゴー」はボルドー地区のマルゴー村の中の一番いい所に位置します。作付け面積は、赤ワイン用のブドウ畑が82ha、白ワイン用のブドウ畑が12haです。醸造方法は、赤ワインはオーク製の発酵槽で3週間、新樽で15ヶ月から24ヶ月間熟成させて造られています。「シャトー・マルゴー」は年間約15万本生産され、セカンドラベルの「パヴィヨン・ルージュ」は約20万本生産されています。白ワインはオーク樽にて発酵させ、オーク樽で6ヶ月から8ヶ月間熟成させ造られています。年間約3万本生産されています。

シャトー・マルゴーのシェ

この白葡萄酒は「パヴィヨン・ブラン・シャトー・マルゴー」と名付けられ、和食にとてもマリアージュします。貝や魚のお刺身に素晴らしく合います。昨年11月8日に南禅寺の「瓢亭」にて「シャトー・マルゴー」の会がありました。その時、最初に供されたのが、2011年のこの白葡萄酒でした。あぶり鮑の料理にとてもマッチし、お互いの良さを引き立て合っていました。