南丹市議会議員
八木 眞

  

 18年11月決算総括質疑

 

 
座席番号二十二番八木眞
 
  委員長の許可を得られましたので佐々木市長にお尋ねいたします。

 早いもので、南丹市の最初、第一回目の決算を認定しようとする今回の委員

 会でありますが、私は活緑クラブを代表して総括質疑をしたいと思います。

 今南丹市は平成十六年度の旧園部町 旧八木町 旧日吉町 旧美山町の決算

 状況をそのまま十七年度に継承し、その後合併のための補助金の増額など

 色々と補正がなされた上で今年十七年度半ば一月で引き継いだものと考えま

 す。
 
  それぞれ各町の特徴をとらえ、新南丹市の全体の姿を財政的な側面から少し

 でも明らかにすることにより、今後早急になさなければならないことを指摘しお

 考えをおうかがいしたい。

  また過去四町の職員の皆様方に合併前後の複雑かつ繁雑な決算、事務計算

 をされたことに感謝し、敬意を表するものであります。

  まず、ややさかのぼりますが毎年継続している市行政として考えるためには平

 成十六年度の姿の、全体像をみて十七年度を総括したいと思います。

 平成十六年度の財政指標にもとづいて、35000人以上55000人未満、三次

 産業従事者55%以上の類型3の類似団体と比較して見ますと、 先ず、園部町

 においては 、特徴的なことは将来負担の健全度が非常に悪く財政力指数は類

 似団体 平均が0.51であるのにたいし0.36とまったく健全といわれる 1 に

 ほど遠い。類似団体68団体中57位である。財政構造の弾力性を現す経常収

 支比率は91.2と歳入のほとんどが給料など義務的経費である。また人口一

 人当たりの地方債残高は約90万円と類似団体平均が39万円弱となっていて、

 68団体中66番目とづばぬけて借金が多い。これは多くの事業が執行され南丹

 市に引き継がれたと解釈する。

  しかしながら唯一努力されたのは職員給与水準の敵正度は国と比較して(ラ

 スパイレス指数)徹底した抑制策がなされている。しかし、職員数が多く、その効

 果は十分でない。職員数の低減による財政効果に努力してほしい。

  次に八木町においてはこのことは園部町と同じようなものだが、財政力指数が

 改善傾向はみられるものの平均を下回り自主財源に乏しい状態は他町よりもい

 い方だが今後、新規の企業誘致により税収が増え改善されるのか見守らなけれ

 ばならない。また園部ほどではないが人口一人あたりの地方債残高である将来

 負担の健全度についても平均の80%強とまだまだ弱い。1000人あたりの職員

 数は平均に近い。不補填につとめた結果である。八木町では起債制限比率は

 8.6%で旧4町中一番低く起債を抑えてきた結果といえる。がインフラ整備事業

 が抑えられたと言う事だろう。

  日吉町においては交付税措置のある起債の発行を重点的に行ってきた結果

 起債制限比率は類似団体変わらなかったけれども、近年実施した大型事業に

 伴い多額の地方債が発行されたため、公債費負担が急上昇した結果、財政の

 悪化を招き将来負担の健全度において八十%をわっている。これは園部町につ

 ぐ。また他の四町に比して人件費を表すラスパイレス指数が八十八と。他町にく

 らべ八ポイント高くなっている。

  美山町においては他四町にくらべ比較的に類似団体に近い財政運営がなさ

 れてきた。ただ全てにおいて過疎対策事業債の活用など山間 僻地と言う町の

 特徴よく活かしてこられたとみる。が、起債制限比率は旧4町中最も高い数字

 を示している。森林や農業等の産業の停滞に伴い自主財源比率10%を割る状

 態は、八木町の二分の一と心配な状態であった 今後の南丹市にどうひきつが

 られるか。とくに、基幹産業である森林業の育成、発展に重点的な予算投入の

 方策等を打ち出すべきだ。

  以上昨年九月に行われた旧町の決算をもとに財政的な面からの特徴を述べ

 た。次にこのような各町の財政事情を合わせもちながら南丹市へ引き継いだ。

 この南丹市の財政指標について特徴的なことを述べたい、これは合併を前提

 かどうかわからないが財政調整基金、減債基金のわりには地方債残高つまり

 借金が他類似市町村団体の平均43万円にくらべ異常に高く人口ひとりあたり

 九十八万円弱と二倍余りにもなる。今後引き延ばしが行われた公債費が徐々

 に増加していくことになるし、又新たな起債が発行できにくい状況となり、新規

 事業の展開に大きな制約となる。

  結論的にこうしてみてみると今のままでは何もできない。もちろん新規事業

 など極力抑えられるだろうと推測できる。しかも職員一人一人は賃金がおさえ

 られる傾向にある。 このような状況のなかで小手先手法では通じないと申し

 上げたい。いるものはいる。やらねばならぬ事はやらねばならないいま職員一

 致してやる気を出していただき、適材適所 行政職が合わない人には転職を

 勧めたり、外部委託による効率化をはかり、優良債権への借り換え、繰り上

 げ償還などあらゆる努力をしなければならないと考える。市長は今の南丹市

 の財政状況をいかに分析しておられるか、また改善に向けて、いつまでに、

 何をどう取り組まれようとされるのか市長自身のお考えを聞きたい。

  そして独善や責任転嫁をせず、先ずは執行部が市長のもと意思統一を図り

 市民誰しも夢ある市政を目指すべきと考えるがいかがか?市長のお考えをき

 かせていただきたい。