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たいら
どういうわけだか事情があって、富山県の「たいらスキー場」に行くことになった。
もちろんレースに出るためだ。その名も「チューリップテレビカップ」。
すごく楽しそうな名前のレースに心がウキウキする。
ん?待てよ、とやま?
富山県のスキー場なんて今だかつて行ったことないぞ!
富山といえばホタルイカぐらいしか知らないぞ!
有名なスキー場ってどこだ?
波はあるのか?自分の学の無さに呆れてきた。
おまけに雪まで降ってるし、敦賀あたりから大雪だったし、
北陸道は前見えないほど降ってるし、山道に入るとエラいことなってるし、
スキー場に着くとピステンが駐車場まで踏んでるし、なんちゅうとこや?
今日は、今シーズンから我がW-RACINGに加入した新メンバーIKE氏が一緒なので運転は安心だ。
このIKE氏という男、酒とトライアスロンをこよなく愛し、冬になるとスキーばっかりしている極めて家族思いのマイホー
ムパパで、私と共通項が多いオッサンなのである。
夜中の駐車場に着くとすぐにH井氏が到着した。W-RACINGでは現地集合現地解散は鉄則なのだ。
明日のレースに備え、ビールを飲んで寝ることにした。
私の体調はといえば、カゼも直らず、腰の調子もいまいち。
そしていつものようにゴホゴホと咳き込んでいると骨盤のあたりが「グキッ」。
直後、痛みがバーン、早朝のことだ。痛くて起き上がれない。
あ〜あ、またやってしまった。・・・無理を押して出るべきか、無理せずに欠場すべきか?迷った。
受付の時間は迫っている。
心の中で善と悪とが戦う。
「せっかく富山まで来たんだ。腰が立たなくなるまで滑れ!帰りの運転はIKE氏にまかせろ!滑れ!」(悪)
「今日は無理だ、痛すぎる。ブーツ、履けない。板、履けない。大事無く帰るのも家族のため、自分のためだ。今日は
DSしろ!」(善)
善が勝った。
泣く泣くH井氏とIKE氏を百万ドルの造り笑顔で送り出し、見物とカメラマンに徹することになってしまった。
大雪が嫌だった訳じゃない。
カメラ片手にゴール付近に行くと、H井氏とIKE氏が何やらコース戦略を笑談している・・いや、相談している。
インスペでは細かい単純なセットに見えたそうだ。
開会式では村の助役の挨拶で「遥々京都から参加云々・・・」なんて言われたらしい。
思ったとおり村挙げてのローカルなレースじゃねえか。
と思ったのも束の間、前走タイム1分10秒。えっ?何これ?
その後、上手い中学生、高校生がガンガンゴールしてくる。しかもタイムは1分7秒あたり。
全中2冠の子までエントリーしてるときた。
タイムといい、参加選手のレベルといい、ホンマモンの大回転レースやんか!
中途半端なヤツなどほとんでいない。(実は富山県のポイントレースだったのだ)
誰だ?緩斜面オンリーの楽しいオチャラケレースって言ったのは?
まあ言った本人のIKE氏は今頃スタート地点でビビり上がってるはずだ。
腰痛押して出んで良かったとホッとした。
京都からやって来たよそ者のスタート順は遅い。
待って待って待ちまくって、190番H井氏スタート。
板さばきはまあまあいい感じだが、今シーズンは準検用に基礎ばかりやってたのが目に見えてよく分かる、綺麗な丸
い弧で下りて来た。
プルークターンじゃなかったのでホッとしたが、ポール練習をしてれば少なくともあと2秒は縮められただろう。
そして、199番IKE氏スタート。ゴール付近はかなりお疲れ気味だ。
自転車に乗っている時の野蛮な姿は微塵も感じられない。
IKE氏もほとんどポールの練習はしていないらしい。
この2人には、来年こそはW-RACINGで徹底的に練習していただくことにした。
そういう私が一番根本から徹底的に鍛え直さなければならない・・反省。
レース結果はこちら。
帰り道、徳光のハイウェイオアシスで、IKE氏も私もカニやらエビやらホタルイカやら大量の海の幸を土産に買ってしま
った。
何をしに富山まで行ったのか、ますます分からんようになってきた。
でもまあしかし、マイホームパパを業とする我々にとっては家族のケアが最も大事だ。
そしてケアには土産が一番なのだが、食卓では私の痛んだ腰のことよりカニが中心であったことは言うまでもない。
春雪に 心も腰も 砕け散り
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