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有馬温泉をしのぐ隠れた名湯・鍬渓温泉を探し求めるべく
のどかな田園風景をを走行していると、木造のプレハブ前に数台の車が停まっていた。
どうしたものか?と、首を傾げる間もなく、
また1台、その古ぼけた小屋に吸い込まれていくではありませんか?
妙な違和感を覚えながら、私も引き寄せられてみると・・・
『温泉受付はこちらで』の張り紙を発見!!
やったね♪ この古小屋が鍬渓温泉!?
秘湯たるものはやはりそれなりの風構えをしてるもんだと、 中に入ってみたのですが・・・
エッ!! 食堂?? アレッ?お風呂じゃない・・・ 村の集会所??
あたふたた・・・
村の大事な寄り合いに、よそ者の私が飛び入り参加してしまった様な嫌な雰囲気が流れている。
意を決して「温泉に入りたいのですが・・・」と切り出してみると、何処からともなく聞こえてきた「そこのお爺ちゃん所やで」と言う言葉。
視線を向けると、 大黒様のようなお爺ちゃんがデーンと座っているではありませんか。
「入浴したいのですが・・・」
すると、大黒様は
「どこから?」「大阪?」「お兄ちゃんも枚方から?」
「枚方ちゃうんか?なら何処?」「東大阪? 知らんな!」「お兄ちゃん年は幾つ?名前は?」
「ここに記帳してもらえる?」
大黒様からの質問攻めが終わると、ようやく入浴が許可されたのであった。
500円の入浴料を払い、浴室に足を踏み入れると私一人の貸切り風呂。
店前の車は全て食事に来た人のものだったんだね。
湯は想像した通り茶色の湯、鉄分の匂いは少し気にはなるが なるほど有馬温泉をしのぐホッコリ風呂というのも頷ける。
次いで湯船の湯をちょこっと口に含んでみると、ヴゥッゲッ!
す・・・すっげぇ〜塩辛い・・・。
怖ろしいまでの塩化物泉だよ。
お風呂から上がると、お婆さんの「ゆっくりしていきなさい」と言う言葉に甘え、ここでお昼を頂くことにした。
定食を註文したのだが、なんとも250円。
ご飯・お味噌汁・かぼちゃの煮たもの・マカロニサラダ・お漬物ときわめて質素ではあったが、私のおなかを満足させるには十分。
「おあいそ」と250円のみを支払う行為がとても恥ずかしく、逆にお婆ちゃんに「やっすいやろ〜」と言われてしまった。
聞くところによると、休みが月・水・金と多いこともあるし、運営自体が老人会なのだそうだ!
ちなみに、この湯に浸かった2日間はアルカリ度が高かった訳でもなく?重曹泉でもなかったのに、
肌がスベスベな状態が続く事となった
なるほどこれが秘湯・名湯と呼ばれる所以なのであろうか?

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