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道後温泉本館 (坊ちゃんの湯) |
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愛媛県松山市道後湯之町5-6 |
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松山自動車道道後ICを下り約20分 |
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アルカリ性単純温泉 |
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リウマチ、神経痛、貧血・皮膚病など |
(無休) |
◆神の湯 大人300円 子供120円 −営業時間 6時〜23時 22時30分札止め ◆神の湯 2F休憩付き 大人620円 子供310円 −営業時間 6時〜22時 21時札止め 浴衣・お茶・せんべい付き ◆霊の湯 一般休憩付き 大人980円 子供490円 −営業時間 6〜22時時 21時札止め 浴衣・お茶・せんべい・石鹸・タオル付き ◆霊の湯 個室休憩付き 大人1240円 子供620円 −営業時間 6時〜22時 20時40分札止め 浴衣・お茶・坊ちゃん団子・石鹸・タオル付き |
【ほかの所は何を見ても東京の足元にも及ばないが、温泉だけは立派なものだ・・・・ 温泉は三階の新築で上等は浴衣(ゆかた)をかして、流しをつけて八銭で済む・・・おれはいつでも上等へはいった】 夏目漱石ぼっちゃんのある下りです 趣きある木造3階建ての建物が目に留まると、それこそが道後温泉本館ぼっちゃんの湯。 漱石に負けてたまるもんですか、変なライバル心むき出しにその上等と呼ばれるチケットを購入すれば、 2階席の大広間に通され浴衣を渡される。 浴衣で来てるのに浴衣に着替えるのですか?と尋ねれば、 お風呂上りに汗をかくので、その汗を吸い取る浴衣としてお使い下さいとのこと 立ち上がれば 「こちらになります」と下り階段に案内された。 お風呂っ♪お風呂っ♪日本最古の道後温泉だよ、逸る気持ちを抑えきれず駆け下りたのに、そこは脱衣所ではなかった。 「こちらが昭和天皇がお入りになったお風呂でございます」 お風呂はお風呂でも入る事が出来ないお風呂。 たくさんの人が集まっていて「なるほど〜」なんて頷いてる。 何かちゃうやん、館内の説明してるし・・・。 「続いて夏目漱石が執筆されていたお部屋をご覧になりましょう」。 お風呂はどないなってんねんって首を傾げるも、集団の後ろに付いて行ってしまうところがつくづく日本人らしいと思った。 この上等なコースには館内の案内もついていたのである。 説明が終われば、いよいよ道後のお湯とのご対面。 本館は神の湯と霊の湯の2つの湯からなり、私が入るお風呂は霊の湯。 小説ぼっちゃんの中に、お風呂で泳いでいる姿を生徒に見られ、「湯の中で泳ぐべからず」 と黒板にいたずら書きされた節がある。 霊の湯はこじんまりとした浴槽だったけど、幸い私一人だし覗いている人もいない。 これは泳がずにはいられません。 ス〜イスイスイ♪ ふと湯口の柱に彫られている大黒様と目が合った。 「また泳ぐ奴が入ってきよった」とぼやかれた様な気がしたが、きっと僕みたいに小説の真似事をする人って多いんだろうな〜。 かなり熱めの湯であるので、長々と泳ぐ事も出来ず上がる事にした。 2Fの休憩室に戻れば、お茶とおせんべいが運ばれゆったりとした湯上りが楽しめる。 この道後温泉本館は、温泉施設で初めて国の重要文化財に選定されており、 見れば見るほどに古く、同時に不思議な雰囲気にも包まれている。 宮崎駿監督の千と千尋の神隠しは、奇妙な門を見つけた千尋とその両親が、 帰ろうという千尋の言葉に耳を傾けずに門をくぐってしまい、異世界に紛れ込んだ挙句豚にされるところからストーリーが始まる。 この本館も迷路の様な造りだし、むやみやたらにウロウロすれば油屋に迷い込んでしまうんじゃないだろうかって気にもなる。 口うるさい湯婆婆の声も聞こえてきそうだし、目の前の廊下を八百万の神様達が通り過ぎる光景も見えてきそうであった。 この道後温泉本館が、千と千尋の神隠しの油屋のモデルになったってのが本当によく分かる。 |