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ネルフ本部の更衣室前。

「このカードでネルフの施設を利用できるわ。」

こんなものがあっても仕方ないんだけどね。

「で、どういうつもりなの?」

真剣ですね。
まあ、当たり前か。

「どういうつもりって?」

「決まってるでしょ!なんで火山を噴火させたの!私たちを殺す気!?」

まあ、死んでくれても良かったけどね。

「セカンドチルドレンを助けるためですよ。それにちゃんと避難勧告しましたし、ちゃんと非難できたじゃないですか。」

すごいと思ったよ。いや、マジで。

「住民の人も非難していたから良かったようなものの。被害は甚大よ!」

非難させてたんだ・・・・そうか、使徒がきてたんだもんね。

「じゃあ、おとなしくレイを連れて行けばよかったんですよ。ちゃんと弐号機を見捨てて火山を噴火させることなく平穏無事に終わったことでしょうからね。」

弐号機を見捨てる発言に顔をしかめたが持ち直したようだ。

「懲罰は覚悟しなさい。今回はやりすぎよ。」

確認したわけじゃないけど、葛城さんも人を充分に殺してるよ。
日本中を停電させたことを忘れてるのかな?

「いいですけど、報酬はちゃんと払ってくださいね。それともう二度と僕に依頼しないでください。」

「何?脅迫するつもり?」

脅迫はそっちの専売特許だとでも?

「あなたたちが便利だと使っている道具は危険を持っているってちゃんと認識したんでしょ?いつまでも諸刃の剣に頼ってないで自分の駒だけで処理していってください。」

しばしの沈黙の後、あきらめたような顔をした。

「・・・・・・もう帰っていいわ。」

懲罰は?無し?
また僕に依頼する気?
チャレンジャーだね。

「失礼します。」

頭を下げて出て行った先には例のごとく帽子の人が・・・・・・・・あれ?会ったこと・・あるよね?

「送っていくよ。」

「お願いします。」

どこか変なところに連れて行かないでくださいよ。
平穏無事・・・・本当にいい言葉だと思う今日この頃。





「碇君。これ沖縄のお土産。」

「ありがとう。結局ネルフに呼び出されてお土産買えなかったもんね。」

お土産を買ってくれた新さんにふかぶかと頭を下げる。
修学旅行の思い出ができた。
海で泳いでいたら担任に呼び出されて呼び出しに応じたらネルフの人が出てきて使徒と戦うために修学旅行をきりあげましたまる。
う〜〜〜ん、涙が出ちゃうね。

「怪物を倒してたの?」

「いいや、倒したのは双竜さんで僕はサポートをしただけだよ。」

「そういえばアスカはまだ学校に出てきてないよね。」

「また訓練とかしてるのかな?あれだけの実力があるのにまだ力がいるのかな?難儀だね。エヴァのパイロットっていうのも。」

「他人事みたいに言うんだね。」

何をいまさら。

「他人ごとだもん。」

ちょっとおろけて言ってみる。
苦笑された。

「パイロットにはならないの?」

「ならないよ。縛られるのは嫌いなんだよ。縛るのは好きだけど、縛られるのは嫌い。」

「それって・・・・・」

まあ、わがままですね。

「自由って、何に自分を縛るのかを選択することなんだよね。自分をそのものに縛り付けるんだ。他人に縛り付けられるんじゃ反発もしたくなるよね?」

とどのつまり、強制はされたくないってこと。

「え〜〜〜っと?」

「あははは、つまり、自分のことは自分でするから他人が決めるのは嫌ってところかな。」

「へぇー、碇君は強いんだね。」

勘違い発生。

「強くないよ。だからここにいるんだし。」

「どういう意味?」

ん?あらら、珍しい人の登場だね。

「双竜さんのおでましだよ。」

アスカ・・・・すごい形相だよ・・・・・
今にも倒れそうな顔つきをしている。

「いってあげたら?少しはなかがいいんでしょ?」

「そういうわけでも・・・・・どっちかっていうと綾波さんのほうが付き合いやすいし・・・・」

同感。

「ところでさっきの話なんだけど・・・・」

タイミングよくチャイムが鳴ったな・・・・・・

「チャイム鳴ったね。着席しましょう♪」

強くないよ。
今にも崩れそうだし。
記憶が無いのってつらいものだよ。
ところでレイちゃんよ・・・・睨むのはおよし・・・・怖いよ。





「あの〜〜〜、銀が入荷されたと聞いてきたんですけど。」

常連になりつつある僕。
貴金属店の店長さんとも顔なじみになってしまった。

「はい、銀20kg確かにはいりました。自宅に送ったほうがよさそうですね。」

確かに20kgは重すぎだね。

「今日中でお願いできますか?それと赤いコランダムがほしいんですが・・・・・」

「ルビーならそこに・・・・・彼女でもできたんですか?」

すぐそっちに持って行きたがるね。

「いいえ、コランダムとは相性がいいので・・・・お守りです。」

正真正銘のお守りだけどね。

「・・・・・・・・これください。」

比較的大きいルビー・・・・・色合いからピジョンブラッドと呼ばれるものだろう。

「さすがにお目が高いですね。」

「いいと思うのを選んだだけです。それがたまたま高かっただけですので。」

万人にいいと思える奴が高いのかもしれないけど。

「支払いはカードで。」

ネルフのカードを出す。
もう、僕ってすごいお金持ちになってしまったみたい。

「では、いきましょうか。」

へ?

「え?」

「銀を配達ですよ。」

「店長さん自ら?」

「大事なお客様ですから。」

まあ、確かにそうだけど・・・・・・

「じゃあ、甘えます。よろしくお願いします。」





確かに監視カメラの類はとられているようだ。
脅しはきいたってことかな?
それよりももう一度変換を行う。
僕がどこまで耐えられる?
ブレスレットの恩恵を受けれるのかもわからない。
でも、答えは決まっていた。
騎士になるための騎士剣。
そして、騎士剣をサポート仕切れる小手。
最後に特殊なナイフ。
これを作る。
自分が騎士として成り立つための・・・・・・・

(Agを検出。ミスリルに変換しますか?Y/N)



(I-ブレイン全力起動。構造解析完了。変換中。変換完了)

騎士剣作成

(騎士剣用論理回路を作成。フルロード/サブロード)

フルロード

(フルロード開始)

みるみる剣の形を作っていく。
三分の一ほどつかったようだ。

(ロード終了。コーティング開始)

さあ、体調はどうかな?

(コーティング完了)

・・・・・・・・大丈夫みたいだね。

魔法士用小手作成

(魔法士用小手論理回路を作成。フルロード/サブロード)

フルロード

(体積不足。原子分割率1/2倍に設定。原子分割開始。・・・・・・・完了。フルロード開始)

・・・・・・・・この小手の二倍の体積が必要なのか・・・・・

(ロード終了。コーティング開始)

気分が悪くなってきた・・・・・・・・

(コーティング完了)

I-ブレインの疲労もたまっているようだけど・・・・・・
あと少しだし・・・・・・・・・

残りを使って重力剣作成

(重力剣論理回路を作成。フルロード/サブロード)

フルロード

(フルロード開始)

見る見る出来上がっていく。
全てを貫くナイフが・・・・・・・

(ロード終了。コーティング開始)

5本の重力剣ができた。

(コーティング完了。ボード作成開始。・・・・・完了。I-ブレイン強制終了。128900以上の休憩が必要)

I-ブレインが落ちちゃった・・・・・
でも、前みたいに体調不良にはなっていないみたい・・・・・
頭痛はすごいけどね。
ここは大人しくねとくに限るね。





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