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ピンポンパンポーーーーン
「レイ、悪いけど、出てくれる?」
レイはうなずくと玄関のほうに歩き出した。
今は昼飯時でご飯の用意をしている最中にチャイムが鳴ったのだ。
ユニゾンのためにお互いのことを知るとかいっていたので行動は同じようなことをしている。
ご飯を作ることをしたことが無いらしく失敗も多いが一応料理も手伝だってもらっている
ご飯以外にも常識がほとんどないみたいである程度教えたけど・・・・ネルフっていったい・・・
「なんで綾波がおんねん。」
聞き覚えのある声が聞こえてきたような気もするけど無視。
「不潔よ〜〜〜〜〜。」
えらい言われ様だが無視。
「もしかして同棲?いや〜〜〜〜〜〜んな感じ。」
否定できないので無視。
「何の用?」
冷静に対処するレイ、さすがだね。
「あ・・・綾波が赤くなってる!」
パシャパシャというシャッターを押す音が聞こえてそのあとゴフっという鈍い音が聞こえてきた。
レイが赤くなるのってめずらしいな、何か恥ずかしいことでもあったのかな?
「あ、ごめんね綾波さん、碇君に学校のプリントを届けに来たの。」
「そう、渡しておくわ。」
よし、完成♪
皿に盛り付けてテーブルに置く。
「はい、碇君、プリント・・・」
普通の表情でプリントを渡してくれた。
でも、赤い顔も見てみたかったな。
「さっきの人たちはもう帰ったの?」
「帰ったわ。」
即答ですか?
何を力んでおられるのですか?
「そう、じゃあ、冷めないうちに食べようか。」
「わかったわ。」
食べ終わった後にまた練習をする。
決戦は明日でもうほぼ完璧だから確認を少しするだけなんだけどね。
な・・・・何か嫌な予感がする・・・・・・・・・
(デンジャー!!デンジャー!!!!第一級危険分子接近中!!!!対処せよ!!!)
I-ブレインが警告してくれる。
そのときにはすでにもう全身鳥肌が立っていたのだが、これで確信できた。
(身体能力制御発動、運動速度、知覚速度20倍で定義)
身体能力を限界まで上げて玄関にダッシュする。
(身体能力制御終了)
鍵を閉めてチェーンをかける。
そして大急ぎで音楽を大音量にしにいく。
「シンジ君、レイ、私が作った差し『ダダダダダン!!!!ダダダダダン!!!!!』
CDには入ってもいないはずの激しい音楽が葛城さんの言葉を阻む。
助かった音楽も僕の味方のようだ♪
なぜこんなにあせっているのか、わからないが、きっといいことではないのだろう。
時々聞き取れるカレーやら手作りやら改心のできやらの声は聞こえていないことにする。
そんな僕を見ていたはずのレイが玄関に行こうとしたので、すかさず阻止!
「お願いだからぼくの言う通りにして、玄関には誰もきていない。来ていたかもしれないけど気付かなかった。OK?」
じっとレイを見る。
「わかったわ。」
少し赤くなった気がしないでもないけど嬉しさで確認しそこなった。
「ありがとう♪」
力いっぱい抱きしめる・・・・・・って抱きしめてしまった。
「あ、ごめん。」
慌てて離す。
なぜかすねたように見えるけど何事もなく話は進みそうだ。
「そろそろご飯つくろうか?」
「はい。」
二人で厨房に立った時にガチャという音が聞こえた。
音楽であまり聞こえないはずなのに死神の足音はよく聞こえるもののようだ。
マスターキーかなにかで鍵を開けたがチェーンに阻まれて入ってこれないらしい。
何かを言っているらしいがもう僕の意識には入ってこなかった。
ただひたすら黙々と料理をする。
レイも僕に習ってくれる。
今夜も無事夕ご飯を済ますことができた。
神様、感謝いたします。
「レイ、眠れないのか?」
なぜか布団にもはいらずに僕をじっと見ているレイに声をかける。
ちゃんと布団は訓練開始の翌日に買ったし、レイの家には服がなかったので新しく何着か買ったけど、何か不足のものがあったのかな?
「いいえ・・・・・・あの、碇君を触ってもいい?」
いきなりなにを言い出すんだろう。
「別にいいよ。」
「ありがとう。」
そういってレイは僕に抱きついてきた。
「何?どうしたの?」
抱きつくことって触るって言うかな?
「さっきこうしてくれたときすごく暖かかった。今も暖かい。」
人肌が恋しい年頃なのか?って、あ
僕は無意識にレイの髪の毛をなでていた。
ちょっと照れるなあ。
「今日は一緒に寝るか?」
「うん。」
僕の冗談を即答で可決された。
もう、断れないじゃないか!
「じゃあ、ベットで寝ようか。」
抱き合ったまま布団に入る。
しばらくすると安心したような顔でレイは寝息をたてていた。
しばらく寝顔を眺めていたがふと疑問が浮かんだ。
そういえばこの娘の髪の毛って変わってるな。
どんな情報を持っているんだろ?
急にどうでもいいことに興味が出た。
少し覗くだけならいいかな?
(リンク開始)
レイを構成する情報にリンクをかけて読み取りをはかる。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・人間じゃない?
人間の情報体ではなかった。
しかも生物としても致命的な欠陥があり薬物か何かで命をつないでいるに過ぎない。
ここでこんなことに気付いたのも何かの縁だろう。
治しといてやろう。
(情報身体制御起動。情報組み換え開始)
情報の違いによってわからない部分には手を出さない。
間違っているとわかっている部分にのみ手を加えれば生物として自立できるのだ。
(情報身体制御成功。情報組み換え率100%)
指定した場所は完璧に書き換えを完了した。
これでもう死の心配は物理的手段だけになったはずだ。
・・・・・おやすみレイ。
疲れていたようで僕はすぐに闇の誘いを受けることができた。
『音楽スタートと同時にATフィールドを展開。後は作戦通りに、いいわね?』
「『了解』」
了解ですよ。
「いい?六十二秒で倒すよ。」
一応の確認をする。
『了解。』
生真面目に返事を返してくる。
『発進!』
カタパルトはいつもと違ってエヴァを宙に躍らせた。
いつもと違うことされるとビックリします。ドキドキ
まずは使徒が分離したところへパレットガンで牽制した。
一旦距離を取ってこっちの動きに呼応して向こうが同じ動きをするようにうまく誘導する。
再合体をするであろう瞬間にジャンプ!
訓練の成果か、ほぼ完璧に合わせられている。
(攻撃反応感知)
予想外なことに最後のジャンプキックしたところで使徒がビームを撃ってきた。
僕はI-ブレインのおかげでかろうじて上体を反らすことでかわすことに成功したが、レイが当たってしまったようだ。
もう作戦続行は無理かな?
(身体能力制御発動、運動速度2倍、知覚速度3倍で定義)
都合がいいことに今は使徒二体ともすぐそばにいる。
倒し方もわかっているし、もうたいした敵ではない。
ちょっと無理な体勢で着地したがなんとも無いようだ。
とどめのつもりで飛んだので少し使徒の後ろで着地していた。
無理やり使徒の背中に手を突っ込み二体のコアを掴み、同時に握りつぶす。
爆発。
殲滅完了♪
(身体能力制御終了)
『零号機沈黙!パイロットの生死、確認できません!』
レイは大丈夫なのか?
『え?あ、目標完全に沈黙しました!』
「それはいいですから、レイは大丈夫なんですか?すぐ回収したほうがいいですよね?指示をください。」
僕のほうがよっぽど冷静に状況を把握している気がするのはなぜでしょう?
専門でお仕事してるんでしょ?しっかりしてよね。
・・・・・・もし、エヴァの頭がつぶれたらショック死という可能性もあるのかな?
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