検査の毎日

それから検査の毎日で、人がせっかく寝かけたなぁと思ったら、移動用レントゲンが僕の寝ている部屋まで、モーターの音をガンガンさせながらやって来て、(ヒー、ガチャン、ヒー、ガチャンって、お前はロボコップか!)

「失礼しま〜す」優しい感じの声で、ズカズカと入って来て「レントゲンを撮ります。宜しいですか?」て聞いておきながら、こっちが返事もしてないのにさっさと始めて、「ちょっと肩、上がるかな?」と言いながらプラスチック?もう少し冷たかったような・・・?

とにかく黒い大きな(レントゲン写真ぐらい)カートリッジを僕の唯一感じる頭と肩の間に無理矢理入れて、僕は内心(冷たい!ぃぃ痛い!)と思いながらも「大丈夫?」と聞かれると「大丈夫です」と、模範的に答えたけども、(こんな状態で、大丈夫じゃないって言えるか!)

そんなことを思いながらも、セッティングが終わり、「はい、息を止めて、、、はい、楽にして下さい」
こっちの間(ま)も考えんと、ぱっぱぱっぱ進めやがって、全部終わったらさっさと帰り仕度、これまた手際の良いことで、って、おまえは露天商か!(意味不明な突っ込みですm(__)m)

ロボコップが部屋の外に出たぐらいに「それではお大事に」って、中途半端に優しい声出しやがって、なんやねん、お前ほんまに医者か!何でお前そんなに営業言葉やねん!(ずっと後から気づいたのですがレントゲン技師というのはドクターではありませんでした。(*^_^*))
 
総合病院というものにこの時初めて来たので、白衣を着ている人は全部、医者か看護婦さんだと思っていましたが、どうやらそうでもないらしく、いろんな人がいろんな立場で働いているということを知りました。

続いてCTスキャンです。

これは、この日だったのか、その次の日だったのか、よく覚えていませんが、やっぱり意識をもうろうとさせてウトウトしていると、いつものように看護婦さん達がノック(コン!コン!)と同時に入って来てストレッチャーをガチャンガチャンいわせながら「北嶋君お写真獲りに行きますよ」と、言いながら入って来て(この時、太ったドクターも居て)僕を病棟のベットからストレッチャーに乗せ換える時に、太ったドクターが「こっちは僕1人で大丈夫!」なんて男をアピールしていたのをなんとなく覚えています。

この時、内心は「ブタ、お前ほんまに大丈夫なんか!まだ何にもしてないのに(ブーブー)じゃなくて、ハァハァ言うてるやんけ」そんなことを思っていると看護婦さんが「みんな大丈夫!ほんじゃいくで!1、2、3」の掛け声とともに宙に浮いて次の瞬間!阪神淡路大震災並みの衝撃が僕を襲い(ちなみに僕は震災の被災者ではありません)すぐに何の迷いもなく毛布や布団を掛けられて(左腕が風が当たっただけでも痛いとずっと言っているのですが)看護婦さんは「大丈夫?」と聞いてくれたので、僕は思いきって「左腕が痛い」と言ったら「ああ言うてたなぁでもしゃあないわ、ちょっとやし我慢して」・・・何!そういう事ぬかすんやったら最初から聞くなドァホ!!

母親は病室で待つことになって看護婦さんが「ほんじゃお母ちゃん行ってきます」と、脳天気に言うから、なにゆうとんねん!俺達親子はちょっと前まで、元気でしゃあない息子とそれを心配する母親やってんぞ!裕福とは言わんけど、これでも楽しい家族生活を送ってたんじゃ、そりゃあもとはと言えば俺の責任やけど、でも、そういうことじゃなくて何で看護婦さん、あなたたちはそんなに脳天気なの?一生寝たきりとかもうすぐ大手術とか、とにかく、「行ってきます」と言われて「行ってらっしゃい」と言える訳ないやんけ」と思ったら、うちのおかん「行ってらっしゃい」やって・・・言うんかい!!!

ストレッチャーの足の方を太ったドクターが持って頭の方は看護婦さんが持っていざ出発!この病院に来て初めて個室から外に出ました。

移動しながらも看護婦さんは上から脳天気に話しかけて来ていましたが内容はたいしたことではありません「クラブ、何部?とか、家、京阪(電車)やと何処の駅?」とか話しかけておいて、俺が(くどいようですけど首の骨折れてんねんで)一生懸命返事をしてると、その時ちょうどエレベーターに乗り込んで看護婦さんときたら黙ってしまって、エレベーターを降りたらさっきの続きを話し始めました。

今度は僕が黙っていると脳天気看護婦さんは「緊張してのかなぁ」て、ちゃうわい怒っとるんじゃい!!

確かにエレベーターの中で無口になるのは日常生活において珍しいことではありませんが脳天気の6東看護婦さんが自分の勤めている病院で、この法則に当てはまるのは7不思議です。

あっ!こんなところに7不思議の2つ目が有りました。!」(相変わらず後の5つは知らんけど)ここで看護婦さんに一言!興味ないんやったら話しかけないで!あなたたちは何かの使命感でやっていることなんでしょうけど、気持ちが入っていないなら迷惑です。

僕は天井しか見えないので病院の間取りはよく分かりませんが騒がしいところを通ってかなり移動して静かなところに来たと思ったらCTスキャン室についたみたいで、白い大きな部屋にストレッチャーごと入って、次の瞬間(ゴン!)という衝撃があったと思ったらCTスキャンに横付けされていました。

すぐにCTスキャン技師が太ったドクターの所に「どうしますか?」とよって来て、太ったドクターは申し訳なさそうに「これ、ちょっと持ってくれるかなぁ」これって、おまえ、それはのことか?言葉のアヤなんやろうけど・・・気を付けてや!神奈川県警やったらクビやで)と言うとCTスキャン技師が「良いですよ」と軽く返事をして、他の技師達を呼んだらたくさん男の技師さん達が来て、

他の技師「どうすんの?」

CT技師「この患者さん持ってあげてくれるかなぁ」

他の技師「はいはい!これを(体の下に敷いているバスタオル)持ったらいいんかな?」

看護婦さん(慌てて)「駄目です!駄目です!このバスタオルの下の布を持ってください(*^_^*)」(この時看護婦さん普段よりかなりっポカったような気がする)

その他の技師「そうや!こんなとこ持ったら巻き寿司になってしまうもんなぁ看護婦さん」

看護婦さん「うふふふ」(嬉しそうな愛想笑い)この愛想の10分1でも患者さんにあったらなぁ

その他の技師「看護婦さんは持たなくてもいいよ。休んどいて」

看護婦さん「じゃ男の人に任せようかなぁ」(なに甘えた声出しとんねん)

その他の技師「準備OK?1、2、3」

また空中に浮きましたが、流石に男が持つと上がるときの衝撃も置かれる衝撃もやっぱり柔らかいです。安心感もまったく違いますしね。

CTスキャンの台に乗せられるとすぐにみんな何処かに行ってしまいました。

それにしても、太ったドクター病棟じゃ看護婦さんばっかりやったから男をアピール出来たけどCTスキャン室じゃあ、全然あかんかったなぁ(いひひひ)

CTスキャン技師が僕の台に寝ている位置を微調整して「手、上がるかなぁ?」と聞いてくるので、僕は内心(上がるわけないやろ)と思いながら「上がりません」と答えたら「はい、わかりました。じゃあねぇこうは出来るかな?」と聞かれて僕が困っていると「このままじっと出来ますか?」と、言うので、僕は緊張して「はい」と答えたら「それじゃあこのままで、(スピーカー?機械?なにかの)声に従って下さい」と言われて「はい」と答えました。

そのまま、CTスキャンの技師と太ったドクターと看護婦さんは、その部屋から出ようとしました。
CTスキャンの技師も黙って出ればいいのに「先生どうします?」なんて、まだ完全に部屋を出ていないのに聞いたりして、太ったドクターも「とりあえず4、5、6!いや!5番を中心に撮っといて」CTスキャン技師「わかりました」こんな会話を何で俺に聞こえるように喋ってんねん不安になるやんけ!!(「いや!」ってなんやねん、こんなところまできて迷うな!ボケッ!)

それからしばらくして、スピーカーからCTスキャン技師の声が聞こえてきました。「大丈夫ですか?それでは始めます。」次の瞬間、僕が寝ている台がCTスキャンの穴の中に電動で入って行きました。

それはいいのですが、このままでは腕が、折れるんじゃないの?と思って慌てて、「あの!ちょっと!」と言うと、すぐに台が止まって、「どうかしましたか?」とスピーカーから聞くので、「腕が・・・」と言ったらスピーカーから「ちょっと待って下さい」と言って、CTスキャン室に入って来て、「どうかしましたか?」と聞くので、「腕が挟まりそうなんですけど」と言ったら、「わかりました。じゃあ、腕を伸ばしましょうか」と何かを妥協したように言うので、「はい」と答えました。

(なにうっとうしい顔してんねん!俺が何にも言わんかったら大惨事やんけ!お前もプロやったら、1発で決めろ!)

再び穴の中に入り始めて、「大丈夫ですか?」と聞いてくるので、「はい」と言っていると、いつのまにか、かなり穴の中に入っていて、(どこまでいくねん)と思っていると、ゆっくり止まりました。

(やっと止まった)と思っていると、キュウンというモーターの音と同時に上下左右に微調整、ちょっとずつ動かすので、首に負担が、掛かって(ぃぃぃ痛い!)と何回か思いましたがそれも、しばらくして落ち着いて、いよいよ穴の中のCTスキャン本体が動き始めました。

僕はやっと少し落ち着いた気分になって、いろんなことを考えました。

「さっき腕が挟まりそうになった時に俺が何にも言わんかったらどうなってたんやろう?いい加減な奴め!でも、無駄なものが写ったらあかんからしゃあないかなぁ
それにしても、何で、CTスキャン技師、俺に「腕動かせ」なんて言うたんやろう?
CTスキャン室に入る前に窓口みたいなところに書類みたいなの渡してたよなぁ?容体も知らんと、こんなん撮れのか?大丈夫なんか?間違えてないか?それにしても長いのぉもう、結構時間経ってるぞ!

トリアエズの4、5、6を採るのにそんなに時間掛かるのか?ちゃんとブタ(ドクター)の言うように5番を中心に撮ってのか!そんなことより、やっぱりあのブタが俺の手術をするんかなぁ、あのブタ結構若いんちゃんか?この病院、阪大系って言うてたよなぁ、あいつのモルモットかぁ〜、嫌やなぁでも、しゃあないよなぁ医者替えてくれって言う程金も力もないもんなぁ」

CTスキャンの穴の中で、こんなこと考えて深いため息ばかりついていました。
この穴の中にはかなり長いこといた気がしましたが、やっとの思いで、無事終了したみたいで、スピーカーから「お疲れさまでした。動かしますよ」という声が聞こえてきて、次の瞬間僕の寝てるいる台が電動でCTスキャンの穴の中からゆっくり出て行きました。

CTスキャンの技師が僕のところに寄ってきて「お疲れさまでした。」と言ったかと思ったら「あぁ」思い出したように看護婦さんを呼びに行きました。

「確かに俺が穴の中におった時間はかなり長かったけど(おまえの技術不足ちゃうか?)俺の症状を忘れる程長かったか!いい加減な奴め(-_-メ))」

忘れっぽいCTスキャン技師が看護婦さんを連れて来て、ついでに他の技師も呼んで来て、先ほどの盛り上がりも無くストレッチャーに乗せ換えられました。

(最初はみんなあんなに楽しいそうやったのに1回で飽きたのかな?なんだかなぁ)看護婦さんが恐縮したように「ありがとうございました。」と言いながら廊下まで出されました。

でも、廊下を出てすぐのところで、看護婦さんが「先生(ブタ)帰ってしまったからちょっと待ってね」僕は最初何を言ってるか分かりませんでしたが、ようするに太ったドクターはCTスキャン技師に自分の撮ってほしいCTの指示をしに来ただけで、ストレッチャーを押すのを手伝ってくれた訳ではないという事です。

確かにその通りなんです。ドクターが自らストレッチャーを押すなんて珍しいことなんですが、やりかけた事は最後までやろせブタ!お陰で廊下で10分以上待たされて、やっとの思いで来た看護婦さんはストレッチャーを(足の方)引きながら(一緒に待っていた頭の方)押している看護婦さんと病棟に帰るまでずっとブタの悪口を言っていました。

そんなに悪口言うたんなや!ブタをかばう訳じゃないけど俺はこれからそのいい加減なブタに手術されるねんぞ!ちょっとは患者のことも考えようぜ(-_-メ)

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