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4-3 アリ継ぎ
アリ継ぎはよく知られている継手なのですが、
特に、桁や胴差の構造用の継手としては使えません。
引張力としては全く効かないのです。(耐力は約500kg位)

この形はどこで力を受けるのかと言うと、図4-7でも示しているようにアリの部分で噛み合っているのですが、斜が逆に引張られた時お互いに滑りあって継手が外れるのを助けようとするからです。

しかも、引張られた木の繊維に沿って割れも起こします。(図4-8)
この継手は構造的に効かせたいところには使いません。
(ちよっと)外れ無い様にしたい所には使います。
4-4 カマ継ぎ
木を裂かないように継ごうと思えば、
その「かかり」はアリのように斜ではなく、
繊維に対して直角に(木口は直角)力をかけなくてはなりません。

「カマ継ぎ」が「アリ継ぎ」よりも耐力があるのは、(耐力は約2400kg)
この力のかかる部分が繊維に対して直角であるためです。(図4-10)
カマ継ぎ」に引張り試験試験を加えると
男木のカマの@と女木のAの繊維が裂けて破断します。(下図4-11)
カマの耐力は、木口の面積と距離aに関係があります。(図4-12)、
この距離が足りないと、繊維が剥がれるように破断します。
「アリ」では木がさけました。
「カマ」では木が剥がれてしまうのです。
年輪にそって一枚一枚張付いている木の繊維は
その距離が足りないと力を出し切れません。
(図4-13)
「繊維である木は繊維が剥がれないための距離が必要です。」
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