11.09.22-25 建物巡礼 その1
その1 その2 その3
2011年9月後半の連休は、
事務所の若い衆と、
建物をみて回る旅に出てました。
<9月22日>
同行するのは、
30歳前後のTとK。
若い連中なんで、
当然前日の夜出発。
会社を22時前に出発して、
まずは高速を一路鳥取へ。
鳥取市街までは190kmと意外と近く、
高速を利用して一気に移動、
午前0時に駅前到着。
コインパーキングに車を停め、
まずは居酒屋「炉端かば」へ。
山陰と関東にしか店が無い居酒屋チェーンで、
bossさん情報で事前チェック済み。
刺身の盛り合わせハーフ1000円!
夜も遅いので、
生中1杯ずつで終了。
ガッツリ食べても満足できそうな店でした。
そこから徒歩1分、
ネットカフェにチェックイン。
施錠可+布団有の、
プチホテルというブースがあるので、
そこを借りて就寝。
天井はオープンで繋がっているが施錠可で、
普通のネットカフェよりプライバシーが有る。
何より布団が有りがたかったが、
薄すぎて体は痛かった。
<9月23日>
朝。
7時に起床してチェックアウト。
共同のシャワー・洗面もあるので皆スッキリしている。
車に乗り込み鳥取を出発。
市街を抜ける前に、
コンビニ「ポプラ」で朝食。
ポプラ名物の店炊きごはんの弁当を買う。
なるほどご飯を後で入れてくれるだけでも、
美味さが違う(気がする)。
得した気分で先に進む。
今年のさんいん1300では、
湖山池の北岸を自転車で走ったが、
今回は湖山池の南岸を、
車で山に向かって県道21号を移動。
市街地から里山、
川沿いを登ると谷に入り、
ヘアピンの続く山道へ。
ループ橋から峠を越えて、
やや下った所の三徳山三仏寺に8時過ぎ到着。
駐車場で登山装備に着替えて出発。
受付で参拝料を払い、
本殿裏の事務所でさらに入山料を払う。
装備のチェックを受け、
出発時刻・名前を入山届に記入して、
タスキの輪袈裟を身につけ、
8時30分ようやく入山。
ちなみに、
・登山に適した靴(または現地で販売している草鞋)を履いていること。
・2人以上のグループであること。(遭難防止のため)
・動きやすい服装。(スカートは不可)
・雨天は入山禁止。
・入山中は水以外の飲食禁止。(登山ではなく修行・参拝であるため)
・ストック・アイゼンの使用禁止。(同上)
などの規制がある。
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スニーカーを履いていたKは、
草鞋に履き替えいたけど、
これが結構グリップが効いて、
歩きやすかったらしい。
出発してすぐ、
木の根道の急登「かずら坂」、
両手も使ってよじ登るので、
軍手が有った方が良い。
次に、
滑りやすい岩が続く。
この辺りでTが足を滑らせ数十センチ下にずり落ちた。
大きな怪我は無かったけど、
少し恐怖心が残ったようで、
以降口数が少なくなった。
岩を登っていると、
目の前に複雑に組んだ木の土台。
文殊堂を支える柱で、
その横の「くさり坂」を、
鎖を握ってよじ登り、
文殊堂到着。
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三徳山三仏寺文殊堂
鳥取県三朝町
1567年頃建立
重要文化財
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岩壁に木組みの土台を立てて、
その上に建つ木造の堂。
周囲の回廊は手すりが無く、
景色を一望できるが、
高所のため注意が必要。
難所続きで気が張ってたけれど、
ここの絶景で随分休まった。
しかし回廊の端に腰かけると、
怖くて下を見る事が出来なかった。
さらに上へ。
岩塊の横に「滑落現場」の札。
新しいので最近起こったのか・・・
緊張しつつ進む。
しばらくして文殊堂と似た地蔵堂に到着。
先ほどの文殊堂もそうやけど、
土足厳禁のため、
回廊にあがるために登山靴を脱ぐのが大変です。
ここの景色も良かった。
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三徳山三仏寺地蔵堂
鳥取県三朝町
室町時代(16世紀)建立
重要文化財
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さらに登ると鐘つき堂。
どうやってこの鐘をここまで運んだのか・・・
2人が鐘をつくのを見届けて出発。
この堂の真下を通るようです。
■
三徳山三仏寺鐘楼堂
鳥取県三朝町
三朝町保護文化財
■
ここからは横移動中心。
馬の背・牛の背と呼ばれる稜線状の道、
簡単そうですが、
苔がはえててスリップの危険があり、
慎重に進みます。
斜面を巻くように進むと、
納経堂・観音堂・元結掛堂が、
崖のくぼみに納まるように建ってました。
■
三徳山三仏寺納経堂
鳥取県三朝町
706年建立
重要文化財
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三徳山三仏寺観音堂
鳥取県三朝町
江戸時代前期建立
三朝町保護文化財
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三徳山三仏寺元結掛堂
鳥取県三朝町
江戸時代前期建立
三朝町保護文化財
■
観音堂の裏を通り、
さらに斜面を巻くように歩いた先の崖に、
投入堂が見えます。
すぐ上に不動堂、
実際の到着目標地点はここになります。
投入堂の直下20mまでは行けますが、
そこから先は断崖、
どうやってあそこまで行けるのか・・・
どうやって建てたのか・・・
謎は深まります。
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三徳山三仏寺不動堂
鳥取県三朝町
江戸時代後期建立
三朝町保護文化財
(写真なし)
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三徳山三仏寺投入堂
鳥取県三朝町
平安時代後期建立
国宝
■
さて下山です。
登りよりも気をつけないといけないのは下り、
滑り落ちないように気を付けて戻ります。
早い時間に登り始めたので、
行きは快適でしたが、
登ってくる方とのすれ違いに、
帰りは時間がかかりました。
10時半、
何とか無事に下山。
到着時刻を記帳(書かないと遭難した事になり大変)し、
輪袈裟を返して終了。
往復約2時間の修行でした。
記念に草鞋を買おうと思ったら、
登る方のためだけに用意してますので、
お土産には御遠慮下さいと言われ断念。
修行なので仰る通りですね。
車に戻り、
靴を履き替え山を降り三朝温泉へ。
目当ての河原風呂は、
台風の影響で水没、
湯を抜いて泥を出してました。
近くの共同浴場で汗を流し、
温泉街を散策、
小腹がすいたので蒜山高原へ。
昔米子から蒜山高原まで自転車で走った事が有り、
その時に昼飯を食べた道の駅(風の家)に行こうと、
ナビ頼りで移動するとと、
もう1軒(道の駅 蒜山高原)出来ていて、
そっちに案内されました。
レストランが有ったので、
そこでハンバーガーを注文。
ジャージー牛でなく鶏肉やったけど、
美味完食。
セットの牛乳とヨーグルトは、
多分ジャージー牛のやと思います。
この旅での山陰滞在はここまで、
蒜山インターから高速で尾道へ向かいます。
慌ただしくて、
ジャージー牛ソフトを食べ損なってしまった・・・
蒜山を13時半頃出発し、
高速で170kmほど移動し、
16時前に尾道到着。
駅前の駐車場へ車を停め、
散策開始。
先ずガイドマップを入手するのに、
駅前の観光案内書へ。
去年来た時には無かった、
輪行用の自転車組み立てスペース(屋根付き)が、
駅舎の横に出来ていました。
輪行している自転車乗りの方、
沢山いてます。
JRの踏切を越え、
山の手の古い路地へ進み古刹めぐり開始。
モデルコースは、
タイル張りの舗装で整備されているようで、
案内標石をたどりながら、
進みやすくなってました。
路地では猫をよく見かけました。
カメラを構えますが、
中々逃げません。
のんびりしたこの雰囲気、
猫にも分かるのかもしれません。
ロープウェイの直下、
猫の博物館。
去年は閉まってたので、
初めて中に入りました。
古い民家の1・2階に埋め尽くされる、
猫に関する色んなモノに圧倒、
しかしモノが多くて落ち着かない・・・
ひと通り見て外に出ました。
(撮影禁止なので写真は無しです)
散策コースはまだ1/3程でしたが、
建物巡礼のためここで散策終了、
ロープウェイで千光寺山公園へ移動。
かなり古い駅舎が良い感じです。
山頂から少し歩いた所、
尾道美術館が見えました。
増築部分を安藤忠雄氏が設計されているのですが、
到着するといきなりクローズ。
中に入る事が出来ませんでした。
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尾道市立美術館(増築)
広島県尾道市
安藤忠雄/安藤忠雄建築研究所
2003年
■
ぐるりと見渡して、
近くのカフェでソフトクリーム休憩。
ごま味ソフトが美味でした。
少し下って千光寺。
朱色が美しい建物です。
夕方の尾道の街を一望、
絶景です。
上にある巨石を登るため、
鎖場に向かい挑戦。
登り終わった所からの景色も中々良かった。
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大宝山権現院千光寺
広島県尾道市
開基806年
本堂1686年建立
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あとは一気に国道2号線まで階段を下る。
古い建物とのんびりとくつろぐ猫、
何ともゆるやかな場所です。
下り切り商店街を抜けて車に戻り、
尾道ラーメンと行きたかったけど、
宿は三原なのでパス。
夕日を浴びて西へ10km進み、
三原のホテルにてチェックイン。
先ずは缶ビールで乾杯。
一息ついて晩飯。
駅前のラーメン「蓮華」へ、
醤油味で背脂が乗っているので、
尾道ラーメンに近いが、
サッパリしているラーメンと、
小振りながらシッカリした味の餃子、
半チャーハンを堪能。
宿に戻って缶チューハイを呑んで就寝。
メッチャ長い1日でした。
<続く>
update 11.11.19