安野俊丸 南京玉すだれの口上

   (俊丸オリジナル)
古今、東西〜東西 〜
 アさてアさてと、軽妙な囃子文句にのりまして演じられます南京玉すだれ。
 最近では、珍しくなりましたが、古き江戸時代より縁起物の門付け芸として、親しまれおこなわれて来ました。
 そもそも、今から千四百年ほど前と申しますから、中大兄皇子、大化の改新という時代でございます。
 現在の富山県、越中五箇山、上梨の古社白山宮の祭礼に、純真で素朴な踊りでありますコキリコ踊りと共に奉納されておりました編み竹躍りが発祥でございます。
 編み竹躍り、二十六本の竹を打ち鳴らして演じられておりましたものが、織田、豊臣時代になりますと隣の大陸から盛んに新しい文化芸能が、ドンドン入って来ます。
 そして、江戸時代初め頃、今まで二十六本の竹を五十六本に増やし、さも、今一番新しいものであるかのように、南京玉すだれと命名され、今日まで、独自の芸能として引き継がれて来たのであります 。

 それでは、伝統芸能南京玉すだれ、まだまだ、修行中の身、最後まで無事演じられましたら、拍手喝采の程、よろしくお願い申し上げます。