"ズシン、ズシン”と地鳴りのような音が近づく…。

時折、何かが割れる音もする…。音のもとは…下だ。

「ここを離れろ!」

俺が合図すると全員、屋敷の奥へと走る!

そして後ろを見たとき、床がわれ、高さ6メートルほど…巨大なゴーレムが現れる。

予想が、確信に変わった。この近くでゴーレムに会わなかったのは、こいつがすべて倒したからだ。

屋根にあたり、吹き飛ぶ。家よりも大きい。

木製のゴーレム……。使う材料によって、強度が変わり、魔法に抵抗力を持つ!

ありえない生物の姿。体は人型。そして首から上は目のないドラゴン……。

腕は長く、そこから繰り出される長いリーチは脅威。バランスを崩そうにも足は太く、頑丈そうだ。

中でも異常なのは、大きい核とその色!

火を表す赤でも、水を表す青でも、風を表す黄でも、土を表す緑でもない。その色は……透明。色を持たない……!

唯一の勝機は、体が木製という事!大体の木は、斬撃に弱い!俺の剣なら可能性がある。

だが、勝てるとは限らない!どうする?

「隕石を破壊しましょう!そうすればこのゴーレムも止まります」

アルタイルの提案だ。だが、あのゴーレムは俺達に気づいたからこそ、近づいてきた。隕石までたどり着けるのか?

「その必要は無いわ!あれを倒せば敵もいない。ゆっくりと隕石を破壊できるわ」

リーリアの主張。もっともだ!だが、そもそも勝てるのか!

そういえば、アルマスは自分を護るために、最強のゴーレムを作ったそうだ。あれはまさか……!

「アイリス。どう思う!」

アイリスの意見も聞きたい。何かいい案は無いか?

「どっちかよ!ここまで来たら、実力勝負。頭だけで何とかなる状態じゃないわ!

私達のリーダーはあなたよ!あなたが決断して!信じてるわよ。……フィソラ出てきて。」

光の中からフィソラが現れる。

『その通りだ。最終的にはお前が決めろ!今お前の、リーダーとしての資質が問われる時だ!』

隕石を破壊する!全力で走れ!
奴を倒すぞ!俺の援護を頼む!