「隕石を壊す!走れー!!」
間髪をいれずに走り出す。広く長い廊下、敵も屋根を崩しながら俺達を追う!だが、
「なんだ、遅いじゃないの。のろまのデカブツ、ここまで、おいで!!」
リーリアが大声で悪態をつく。
敵の核が、光り、色が付く、風属性を持つ黄色へと。
その途端敵の動きが早くなった。
「え、怒っちゃった!私のせい?」
偶然かもしれないが、タイミングが良すぎる。
全員、ため息をついた。
「フィソラ、みんなを乗せて」
そういうとアイリスが、白雲玉を指輪に入れる。
フィソラの体が光だし、体は小さく、そして、尻尾が長く。そして、つばさが大きく!
速さを追求した風属性のドラゴン。フィソラが変身したのはその種の1つ、リンドブリム。
「天地を翔けし、聖なる馬よ、我が呼びかけに応えたまえ “ペガサス召喚”」
アイリスの目の前に、翼の生えた馬が出現する!
アイリスはその馬にまたがり、そして、
「みんなはフィソラに乗って、小さくなった分4人は乗れないの!私がペガサスに乗るわ!」
「それで逃げ切れるんだな?自分を楯にとか考えてないだろうな!」
アイリスは、自分を犠牲にしてでも他人を助けようとする。素晴らしいけど、俺から見れば、危なっかしい。
「大丈夫。この子も十分早いのよ」
ペガサスが首を縦に振る。
考えてみればペガサスも風属性の生物。全生命の中でも、ドラゴンの次に速い生き物だ。
俺、アルタイル、そしてリーリアはフィソラに乗った。乗り終わるとフィソラが加速する。
『頼んだぞ!ペガサス』
『任せてください。私も、この方を守りたいという気持ちは、あなたに引けをとりません!』
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