アイリスは、俺達の後ろを進んでいるが、敵からは順調に逃げている。

そのまま進むと、突き当たりに時折赤く光る黒い岩があった。

「これか!」

減速したフィソラの背から飛び降り、剣を突き刺す。

刺した部分からひびが入り、真っ二つに割れた。点滅も止まっている。

そのころアイリスが追いついてきた。

「……終わったのね」

「ああ、そうだな……。」

そのとき後ろで、大きな何かが崩れるような音がした。あのゴーレムが活動を停止したのだろう。

ゴーレムたちも、暴れることなく安らかに自然へと帰ってゆく。

ゴーレムは自然から作られたもの。自然そのもの……。

自然の力を借りれば、返すのが当然。

これが正しい姿だ。

「さて、問題解決だ。……帰ろうか」

声をかけ、もと来た道を歩き出す

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