Tarou's Homepage

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2015/11/07(土)

久々の仮出所。

約一か月ぶりの仮出所。身体は至って調子いいのだが、
抗がん剤の化学療法、放射線治療、吐き気だの倦怠感だのの副作用は、
自覚症状ほぼ全くないのだけれど、血液検査で白血球が減って抵抗力が落ちているらしい。

んで、外泊とか、院外の散歩などは感染症を心配して許されない。
下界は寒くなってきてインフルエンザとかが流行りだしたとかで、ずっと外泊を、
許してもらえなかった。
気合い入れて、骨髄活動が活発になるよう、個室で筋トレとかしてたら、
放射線治療後期にもかかわらず、白血球の数がグ〜ンと増えて正常値に戻った。

で、めでたく一泊だけ許された。久々の更新です。
院内感染とか恐れて、いまだに個室暮らし。贅沢で個室を希望している訳じゃないから、
個室料とか差額ベッド代とかがかからない。ドアも閉めきりだし、
まんま琵琶湖を見下ろすリゾート生活。籠の中の鳥状態。

 

窓のそとばかり見てても飽きるから、筋トレしたりギター弾いたり・・・
入院記念にギターを買ってしまった。2015と刻印した。
これが何年まで刻めるか・・・2016で終わるのか、オリンピックまで刻めるのか・・・
とか考えながら個室はほぼマイルームへと化している。

 

副作用がないといいながら、放射線治療の影響はやはりある。
痛々しく見えるが見た目ほどではない皮膚の火傷状態。
筋トレで逞しくなった身体と対照的に、生々しい。
ま、33回の放射線のうち、28回が終わってあと5回。
終われば徐々に治るらしいから、って、もう、傷跡とか気にする年齢でもないのだが・・・。

 

手術の縫い目などは、もうほとんど消えちゃったし、全く禿げないし、
まぁ、予想以上に順調です〜。
日の出が一か月前よりだいぶ南寄りになってきた。
まだまだ日が短くなり寒くなるので、また病院に帰らなきゃ。
病院なら、真夏の入院の時でも25°、寒くなってきた今でも25°。
自宅は寒いや・・・・
ってか、次の更新はもしかしたら退院後かもしれません〜。

2015/11/25(水)

無事 生還 !!

入院から約三か月半、やっと帰ってこられた。

毎日毎日、窓の外ばかり見てた。
部屋から抜け出すと、すぐさま看護師に見つかって怒られる。
部屋の外は雑菌ばかりだから部屋に戻れと・・・。
窓は完全締め切りで二重窓。外の音なんか聞こえてこない。
夏からの入院だから台風も何度か来たけど、風の音も聞こえない。
窓の外は夏から秋、冬と変わるけど、牢の中はいつも25℃

 

窓の外いつも鳩が並んでる。幸いなことに向こうを向いて・・・
これが全部カラスで、みんなこっちを向いてたらさぞかし怖いだろうと思う。
琵琶湖から希望の虹が生えてくることもあった。

 装着

放射線治療が終わり、「記念にどうですか?」と、マスクをもらった。
頸のリンパ節に正確に照射するために一ミリも動いてはいけない。
んで、こんなマスクを被せられて、硬いガラスみたいなベッドにくくられて、
大きな機械に挟まれて放射線を浴びること33回。
痛くも熱くもないけど、首は焼けただれ、口の中は口内炎だらけ。

ま、放射線治療が終わったら、みるみる回復しちゃったけど。
主治医が首をかしげるぐらい早い回復らしい。首のケロイドなんか、
触ってもいけない、シャワーでもそこだけお湯がかからないように、
サランラップを巻けとか、看護師がやたらうるさい。
でも、シャワーの時、巻かれたサランラップなんか剥がして、
石鹸でゴシゴシしたら、下にちゃんと新しい皮膚ができてて、
ケロイドは、韓国の垢すりしたみたいにポロポロとれちゃった。もうツルツル。

んで、めでたく25日に無事に退院という運びに。さよならリゾートホテル。

2015/11/27(金)

やっぱり家が一番いい

ここ三か月半で、外泊できたのが計3日。
家で一回寝るとまた獄舎に帰る準備・・・・

それが、もう家の布団で二日も寝た。高熱出したり、ひどい下痢さえなければ、
もう帰る必要がない。これだけでもう天国。確かに家は寒い。
寒いけど、万年暖房やら冷房が効きすぎる部屋での寝起きはつらい。
やはり、せんべい布団で、やたら重たい布団に押さえつけられてると安心感が違う。
今朝、入院から以降で、初めてうつぶせ寝で目が覚めた。
そしたら、お腹の空気栓みたいなバルブから胃液が染み出していた。
おおっ!!俺は病人だったのだ・・・。それぐらいしか病気を実感する機会がない。

ありがたいことである。
感染症を恐れて、人込みには行くなと、念を押されてたけどそうはいかない。
久しぶりに自動車を運転して、Book off やら、その他諸々の店を歩き回ってきた。
自由がこれほどありがたいとは、今まで感じたことがない。
って、こんなことでも生きてて良かったと思えるのだから、ありがたい。

久しぶりに夢にまで見たお好み焼きを焼いて食った。
と、いっても口の粘膜が弱ってるからもともとの猫舌が更に猫猫猫舌でし、
肉なんかひき肉みたいにしないと舌が上手く動かせないから飲み込めない。
でも、マヨネーズをたっぷりかけて、時間もたっぷりかけて、
ナメクジみたいな食べ方で、口の周り青のりだらけにしながら、
あまりの美味しさにむせび泣きながら頂いた。

2015/11/28(土)

トカゲの尻尾並

 ⇒ 

我ながら感心している。
手術直後はこんなだったのが、もうこんなに回復してる。手を動かしていれば気づかないぐらい。
手術後、機能回復リハビリが頻繁に病室を訪れて、関節が拘縮しないようにマッサージしたりするのだが、
自分で動かすと怒る。絶対安静ですよ!と・・・

筋肉も神経も血管も大きく切り開いたんだから、うまくつかなくなっちゃいますよ。と・・・
最初は、首も胸鎖乳突筋を二本とも切ったし」、頸動脈に隣接してるし、横を向くときは、
身体ごと向いて・・・とか指導しやがる。
頸の神経も切ったから、後遺症で、腕は肩より上に上がらなくなるかもしれないけど、
それは命と引き換えの代償だから、ある程度覚悟しておいてくださいとも言う。

そうは問屋が卸さない。こっちだって、日々患者さんの機能訓練とかしてきたのだ。
こんなひっかき傷で腕が動かない上がらないなんてありえない。
ってんで、リハビリのマッサージが帰った後、自分でリハビリ。
上がらない腕を、肩を、ベッドの柵に預けて動き回る、こんな痛みは関節技より大したことないし。

歩行訓練します。先ずは車椅子に移動する訓練から始めましょうとか言い出す。
冗談ではない。しばらく前から隠れて非常階段を一階から病室のある8階まで、
毎日何往復もしているのに、車椅子!?

やにわに立ち上がって、スクワットして見せて、腕立て伏せを30回して見せたら、
ビックリしてる。リハビリも一回何点で入院費に加算されるから、
「もうリハビリ必要ないみたいなので、中止できますか?」と聞いたら、
「三か月間はプログラムに組み込まれてる。」という。
主治医にも聞いたら「う〜〜ん、Tarouさんなら、いいか・・・打ち切りましょう。」
と、言ってくれた。ので、それからは毎日自分で筋トレ。

おかげで、今日、家の車のタイヤ交換も、難なくできたし、
外したタイヤも高いトコに持ち上げられたし、息切れも疲労もない。
入院中に家に起こった不具合箇所も全部修理できた。

あと、左腕の手術痕、神経を切って繋いだから機能障害もある程度我慢しなさい。
と、言われてたけど、個室をいいことに早いうちからギターを病室に持ち込んで、
開かない指で機能回復に臨んでたから、今では6フレットの大開きでもできる。

退院の時、スタッフみんなが花道で送り出してくれたわけだが、
両肩に家財道具一式と、その上にギター背負って、嫁さんは手ぶら。
主治医の先生が、ギター担いで帰る患者は初めてだという。
すると、看護師が「ってか、ギターを持ち込んだ患者さん自体いませんけど・・・。ハーモニカも・・・」

昼夜の看護師交代引継ぎ帳 Tarouがプラモを作りだす

2015/11/30(月)

久しぶりの病院

退院して初めての外来通院。
まだ一週間経ってないけど、休薬を終えてまた抗がん剤を処方してもらうため。
朝一に採血やら検尿して、その結果から、薬の量を決めるらしい。
結局、数値の成績が良かったので、従来通りの最大投薬。

人によっては更に休薬を長引かせたり、薬の量を減らすそうだ。
んで、次は検診。「Tarouさん、今日はちょっと苦しいけど我慢してください。」
な、何をするのだ?と怖がっていたら、頸のリンパ節のあった付近を、グリグリと触診するらしい。
「苦しかったり、痛かったら左手を挙げてください。という。
「はひ。」まだ舌がうまく動かせられないから、変な返事で答える。
遠慮がちに首をグリグリ始める。「苦しくないんですか?」「はひ。」
「じゃぁもっと強く押しても大丈夫?」「はひ。」
「さすがに苦しいでしょ?」「ひへ。」
「咳とかしてもいいんですよ。」「出まひえん。」

「なんで平気なんですか?みんなゲロしたり、暴れたりするのに・・・・」
「柔道で、絞め技でマイッタしたこと一度もないんでひゅ。」
ちっとも苦しくなかった。

数値がイイといっても、白血球数はギリギリ正常値になっただけですから、
このまま家に帰っていい子にしててください。また一週間後に〜。
リンパ節付近に、何のシコリも、筋肉の硬結もありませんでした。よかったですね。

帰り道に、色々な店によって、壊れてた婆さんのトイレの換気扇を買って、
なんやかやの雑貨を見て歩いて、いい子にしながら帰ってきて脚立に登って、
換気扇の交換してやった。

病院で頸動脈を絞められて なんで平気と驚かれ

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