明るい路地

「ロケに来させていただきますので,あいさつに回っています。」車から降りた自分に,明るい笑顔で青年がことばをかけてきた。聞けば,通りに立って話しているわけだが,その通りのひとつ北側の路地が風情があって今回撮影する映画に使うことになったらしい。鳥居からつながる一昔前の路地は,映画の中のシーンにピッタリらしい。
以前その路地裏を「お,夕日の当たる裏路地もなかなかいいなあ」と描いたことがあるので,映画に使われるのが嬉しく思えた。青年は,これが今回のプロジェクトですといって,企画書を渡してくれた。そこには
 

但馬豊岡地域映画製作プロジェクト
短編映画「聡太と幸司(仮題)」
企画書

〈監督〉 呉 美保(お・みぽ)

とあった。30分ほどの短編映画に仕上がるようだ。この監督の再近作はなんと,新藤兼人賞2010金賞『オカンの嫁入り』(主演:宮崎あおい,大竹しのぶ)だそうで,企画書を読んで,思わず「へー」とうなってしまった。期待したい。

久しぶりに絵を描いた。しかも,路地を描いた。庭からあふれた木の葉や,軒先の観葉植物の緑がきれいだ。

2011,5,25

 


水彩画廊へ