アメリカ見聞録8
アメリカ音楽事情 1 シカゴの巻 A Variety
of Music in the USA
Chicagoを始めアメリカ人の音楽の楽しみ方は多様でなかなかユニークである。Taste of Chicagoという夏祭りではGrant
ParkというLake Michiganのそばの公園にある大きな野外舞台でcountry musicやrockなどのopen-air
concerts(野外演奏会)に出くわした。 金網の柵の中は有料だが外は無料で、そこでも多くの人々がダンスをしたりして楽しんでいる。僕も思わずセミナー参加者の同僚でLucillaというイタリア人のおばさんと踊ってしまった。Country
Musicというのは日本で言えば演歌か浪曲、あるいは民謡のような感じで、アメリカではかなり人気があり、田舎では特に年代を問わず支持が高いようである。
もう一つ面白かったのがChicago郊外のRavinia Parkで行われたthe open-air classic concertだった。夕方からMetraという郊外電車に乗って1時間半ほど、その終着駅のRavinia
Parkに到着。Gateを通るとすでにたくさんの人々がちょうどピクニックのように椅子やテーブルあるいは敷物などを持ち込んで三々五々食事をしている。我々もUICの多くの参加者と共にCatering
Serviceに頼んであった豪華な食事にありつく。大きなfried chickenが野外で食べたせいかとても美味しかった。交通費、入場料、食事代すべて込みでたったの$6.00。おそらく大学から補助があったのだろう。
そうこうするうち、演奏が始まる。舞台はズーット向こうにあり、orchestraはまったく見えない。ただ音楽だけが聞こえてくる。周りの人々は室内のconcertと同じ様に物音一つたてない。今までのピクニックのざわめきがまるでウソのように静まり返っている。でも我々の姿はピクニックそのものである。この違和感は最初どうしようもなく滑稽な感じで笑いをこらえるのに苦労しながら、クラシック音楽はこういう環境には合わないねなどと一緒に参加したGerlindeというドイツ人女性とヒソヒソと言い合ったりしていた。8時をまわる頃には日も沈みあたりが暗くなっていき、気温も下がっていく。周りの人々は、夫婦か恋人同士なのか、毛布にくるまりながら仲良く音楽を聴いている。その姿を見てやっとこういう形のclassic
concertに合点がいったのであった。
Chicagoでの音楽にかかわる最大のhighlightは何と言ってもBlue ChicagoというBlues HouseでBluesをたっぷりと堪能出来た事である。Cover
chargeがわずか$5でその安さにビックリだった。後はone drinkを注文すればそれで何時までいてもOK。大音量の演奏に合わせて楽しそうにダンスをするcouplesもある。周りの皆にそそのかされて僕もついLucillaやGerlindeを相手にjive(ジルバ)を踊り、仲間の中ではダンスの名手という事になってしまった。