1 製鉄炉と道具類

 この炉は「たたら」をやってみよう中級偏の炉の改良型で、大きさなどはほぼ同じです。炉全体は鉄板で出来ており、元釜、中釜、上釜と3段に分かれています。全体の高さは170cm、太いところで、外経50cm、内径は30cm、炉頂から羽口まで100cm、羽口は4つで、中釜の炉壁は二重構造、元釜、中釜、上釜の内側は総て耐火セメントを張り付け、何度も使えるようにしてあります。一人で炉を操作して一日50kgの砂鉄を処理するには、この程度の大きさの炉が扱いやすいようです。現在はこの改良型の炉で、銑押し専門に操業をしていますが、ここまで来ると「たたら」と言うよりは「木炭銑炉」ですね。それでも安定した品質の銑を毎回作るのは熟練が必要で難しいものです。


現在の私の工房の銑押したたら

 他にたたらの操業には色々な道具類が必要ですが、その一分を載せておきます。


鞴の代わりの高圧風車


たたらに使う道具類

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