短期集中連載!

デスカノン
第六話


 ゆっくりと銃をしまう。
 そのデスクリムゾンが変化しているような気がするが気にしない。
 細かい事など気にしている暇はない。
 北川には大きな課題があるのだ。
 「俺、どうしてこんな所に来てるんだったかなー」
 そう!使命を思い出すという大きな課題が。
 根本的に何か間違っているかもしれないが、それよりも前に進む事が重要なのだ。
 「みゅーーっ」
 近くで鳴き声が聞こえる。
 「みゅーみゅーみゅーーー」
 「くっ!そこかっ」
 銃を構える北川。
 そして、引き金を引こうとした刹那。
 「フェ、フェレットぉぉぉぉぉっっ!?」
 思わず銃口を反らす。
 説明せねばなるまい!
 デスクリムゾンとは、動物愛好家の為の武器であり、動物を撃つと体力が減ってしまうのだ!(例:ムササビ等)
 ちなみにデスクリムゾンの設計は人間は動物の概念から外れているので安心。
 「みゅー」
 しかし、声を上げているのは、フェレットではなく、フェレットを持った少女であった。
 フェレットはその少女の手の中でぐったりとしたまま動かない。
 「みゅーみゅーみゅーみゅー」
 むなしく響く少女の声。
 その声にフェレットは答えるすべもないようにぐったりとしたまま。
 その時、北川はすべてを理解した。
 流れ落ちる涙。
 静かに少女の肩に手を置く。
 「みゅー?」
 「……君……」
 「みゅーぅぅ」
 見つめ合う二人。
 「……………動物虐待の罪は重いぞ」
 甘い空気は一瞬にして崩壊。
 「みゅー!みゅーみゅー!」
 首を振って激しく否定する彼女。
 しかし、分かっていた。
 北川が彼女が嘘の供述をしていると言うことに。
 「素直に話せば良いものを。偽証罪もつけてあげよう」
 にっこり微笑む。
 その笑みに邪気はない。
 銃口を彼女に向ける。
 「動物は大切にするもんだ」
 「みゅ、みゅー」
 「まだ否定するか。その根性だけは認めよう」
 彼女は首をブンブンと振り、全身で否定している。
 その必死の行動が真実味を帯びてならない。
 が、北川は、その行為に惑わされたりしなかった。
 ゆっくりと口を開く。
 「動物だって命がある。喋れなくてもそれは尊い命だ。分かるな」
 頷く少女。
 「命はどんな形でも平等だ。だから、動物虐待はいけない。それがどんな理由があろうとも!そして罪は償うべきだと思わないか?」
 頷く少女。
 「分かったな。んじゃ、死んでもらおう」
 「みゅーみゅーみゅーみゅー」
 大きく首を振る少女。
 まるで自分は無罪だと証明するかのように。
 「天国で詫びるんだな。そのフェレットに」
 「みゅー」
 背を向けて走り出す少女。
 しっかりとフェレットを抱いたまま。
 「成敗!」
 乾いた音が響く。
 そして、何かが倒れる音。
 「みゅ、みゅー」
 少女が倒れる。
 そして、フェレットも……。
 まるでかつての友人が再び出会ったかのように倒れ込んでいた。
 「動物は大切にしておけ」
 その台詞を吐く北川の人間を大切にしろとかいうツッコミは聴きそうにもない。
 
 残り人数 6人

 
※杉菜はONEを未プレイなのでもしフェレットの色とか違ってても細かいこと言っちゃダメです(爆)


 つづく


是非是非是非是非ハベラさんにご感想を(笑)
ちなみに杉菜は内容に関与しておりません(笑)

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