GAME&WATCH


35 番外2 MB-108 マリオ・ザ・ジャグラー

発売日 平成3(1991)年10月 ※海外のみの発売
ニューワイドシリーズ
本体色 ホワイト+イエロー
中古品参考価格 15,000円
(中程度、本体のみ)
 
 
☆ ついに迎えた最終作!
 
 平成3(1991)年10月、ゲームウォッチ最終作となるマリオ・ザ・ジャグラーが海外で発売されました。本項では、最終作となりました本作を皆様にご紹介して、こちらの解説を締めくくらせていただきたいと思います。
 平成3(1991)年といえば、日本では、前回ご紹介したブラックジャックが発売されてからかれこれ6年の月日が流れていました。この間も海外向けには開発が進められておりましたが、平成元(1989)年8月発売のゼルダを最後に発売がストップしていました。
 その間にも、ゲームボーイやスーパーファミコンの発売など、ゲームウォッチから取って代わったファミコンから更にゲーム開発が進められ、新たな人気機種が市場に登場していました。
 
 
☆ 最終作はボールのオマージュ
 
 最終作のマリオ・ザ・ジャグラーですが、これが何と処女作ボールのリメイク作品なんです。最終作にして初代作品のリメイクとは!任天堂をここまで大きな会社に成長させた立役者であるゲームウォッチ。その処女作への敬意が感じられる最終作となりました。
 中央にいる人がマリオになり、ジュゲム(Lakitu)やハンマーブロス(Hammer Bros)、キノピオ(Mushroom retainers)など、スーパーマリオブラザーズでご存知のキャラクターも登場します。説明書が英語なので、括弧書きで英語のキャラクター名も併記しましたが、ジュゲムのLakituというのはよく分かりません。
 
 
☆ 同じお手玉だけど進化してる!
 
 ゲーム内容はほぼボールと同じです。投げるものがボールではなく、ハートやスター、ボムに変わっていることや、投げる数がGAME Aでは3個に、GAME Bではジュゲムやハンマーブロスが投げ合っているものも含めて4個に増えたことが主な変更点です。他にも、ボールでは1ミス即ゲームオーバーだったものが、3ミス制になったこと、GAME Aでは300点(GAME Bでは3000点)でミスクリアされること、アラームが付いたことなど、いくつか変更された部分はありますが、基本的にはボールと変わらないゲーム内容です。
 ちなみに、アラームキャラクターはノコノコです。時間になると土管から顔を出す愉快な設定です。
 
 
☆ ゲームウォッチの真髄を遺憾なく発揮
 
 キャラクター表現もさることながら、本作のメロディはさすが最終作と唸る内容です。ゲームスタート時には、スーパーマリオブラザーズの最初の音楽が流れますし、ゲームオーバー時にもスーパーマリオと同じゲームオーバーの音楽が流れます。ピコピコ音だけでもゲームウォッチらしくていいのですが、これだけしっかりおなじみの音楽が流れると、心地よいものがあります。
 見て楽しい、プレイして楽しいゲームウォッチの真髄を最終作でも遺憾なく発揮した名作であります。
 
 
☆ 最終作のご紹介にあたり
 
 本作でゲームウォッチシリーズは終了となります。
 本作発売の頃には、携帯ゲームとしては既にゲームボーイが爆発的な人気を博していました。この数年後、ソニーから家庭用ゲーム機として「プレイステーション」が発売され、任天堂は「ニンテンドーDS」「Wii」発売まで苦境を迎えることとなります。
 思えば、ファミコンも、ゲームボーイも、ニンテンドーDSも、Wiiも、任天堂の製品はどれもゲームウォッチを基礎としてその技術が受け継がれています。大ヒットしたDSを見れば、その姿はマルチスクリーンそのものですから。
 最後になりましたが、GAME&WATCHを開発された任天堂の皆様に敬意を表し、また、私の拙い解説にここまでお付き合い下さった皆様に深く御礼申し上げて、本稿の結びとさせていただきます。
 いつかどこかで、皆様がゲームウォッチを手にされてプレイすることがあれば、ふとこの解説のことを思い出していただければ幸いです。
 
 


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