そば用語辞典   < Mobile 辞典へ   < PC 辞典へ

米蕎麦  米そば
 
@粒食での米そば。 現在、ソバの食べ方は、麺類など粉食が主流だが、粒食ではそば米または米そば、剥きそばといってソバの実を料理する。ソバの実(玄ソバ)を煮て塩を加え、乾燥させて殻を崩さずに脱穀したものを米に見立てて、そば米雑炊やそば粥、またはそば米の吸い物などにする。有名なのは徳島県三好郡東・西祖谷村の郷土料理であり、山形県庄内地方ではむきそばは祝い事には欠かせない。
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A江戸期のソバの品種。 江戸時代には、地域ごとにいくつかのソバの品種(いまでいう在来種)が栽培されていることが多く、そのなかの一品種として「米そば」を栽培していた地域があった。具体的には、江戸時代中期の諸国産物帳のなかで「米そば」の記録は、水戸領産物留、尾張国産物、和泉産物、紀州産物帳、出雲国産物帳、長門産物名寄、筑前国産物帳に記載されている。品種としてのソバの特性はわからないが、当時としても粒食に適した植物的な特性をもって名前を付けていた可能性も否定できないが、現在まで記録されている在来種の中に痕跡を残すものはなく忘れ去られたソバの品種といえる。
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