そば用語辞典   < Mobile 辞典へ   < PC 辞典へ

うろうろ舟  売ろ舟
 
大坂では、淀川の三十石船に漕ぎ寄せて飲食物を商う「くらわんか舟」の変わり種として「蕎麦切舟」があってうどんやそば切りを売り回った。一方、江戸の隅田川でもそば切り売りの舟が活躍した。「絵本江戸土産」の中に「両国橋の納涼」があって、橋下には船遊びの屋形船など大小の舟で混みあい、その間を漕ぎまわって飲食物を売った「売ろ舟」という小舟が描かれている。屋形船や屋根舟の乗船客に「うろうろぉ〜」といいながら、西瓜や瓜など飲食物を売りに回るのである。この「うろうろ舟」といわれる料理舟は「江戸まへ、大かばやき、御すい物」の行燈看板を出し、餅売、酒売、まんじゅう売、でんがく煮売、さかな売、冷水冷麦ひやし瓜、そば切り売りなどいろんな物売りがあった。
 
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