8ミリムービーとビデオ



SL讃歌では、ムービーとビデオとそれぞれ言葉の意味を使い分けています。
ムービーは8ミリフィルムカメラを使用して撮影した映像をいいます。
ビデオは家庭用ビデオカメラ(Hi8など8ミリビデオカメラ、DVデジタルビデオカメラ)
を使用して撮影した映像をいいます。

   8ミリフィルムカメラ           Hi8 8ミリビデオカメラ         DVデジタル・ビデオカメラ

8ミリフィルムカメラで撮影した映像は、無論フィルム上に結ばれています。
このままではパソコンに取り込むことは出来ないので、テレシネをしてビデオに
変換する必要があります。テレシネはラボに依頼するのもひとつの方法ですが、
料金が高いので家庭ですることにします。

(家庭でするテレシネ)
準備するもの
1.映写スピードを調節できる8ミリ映写機
2.ビデオカメラ(ピントと絞りがマニュアル調節できるもの)
3.モニターにする普通のテレビ
4.スクリーンにする白紙、以前はケント紙が使われていまいたが、白度の高い無光沢の
  カラーインクジェット用専用紙(A4)が良いようです。例えばCANONカラーHR-101等が適当です。

(セッティング)
1.映写機はA4のスクリーンの中心部に映写出来る位置にセットします。
  この場合スクリーン一杯になるほど大きくしない、映写レンズのズームは
  ワイド側では光量ムラがでるので、なるべく望遠側にする。
2.ビデオカメラは、出来るだけ映写機に接近してセットする。
  ビデオカメラに必要に応じて接写アタッチメントレンズ(1〜2号)をセットする。
3.サウンド・フィルムの場合は、サウンド映写機のモニター出力端子とビデオカメラの
  外部マイク入力端子とを、抵抗入り接続コードで結ぶと、雑音のない音声を録音できる。
  この場合必ず抵抗入りコードを使用すること。
  抵抗入り接続コードはオーディオ専門店で販売している。
      5.ビデオカメラのピントは必ずマニュアルで、絞りもなるべくマニュアルにすることです。
  
スクリーンプロセス式テレシネ装置の全景、他に
モニター用のテレビが必要です。


高性能なエリアルイメージ・テレシネ装置はこちら
(テレシネの実際)
1.8ミリフィルムをスクリーンに映写します。スクリーンの大きさは出来るだけ小さく、
  B6〜A5位が適当でしょう。
2.ビデオカメラをなるべく映写機に近づけて設置します。映写機のレンズの光軸と
  ビデオカメラのレンズの光軸の距離が近いほうが、画像のゆがみが少ないからです。
3.カメラのピントをマニュアルにしてズームを最大(光学ズームを使用し、電子ズームは
  使わない)にして、スクリーンにピントを合わせます。
4.モニター(テレビ)を見ながらズームを少しづつ引いて、映写画像の大きさにピッタシ合わせます。
  このまま撮影すると必ず周囲がケラレますから、少しズームをアップにします。
  カメラのパララックスにもよりますが、スクリーン画面の85%〜90%位の大きさに抑えます。
5.次に映写機のスピードを調節します。映写機の標準スピードは18コマ/秒ですが、
  この状態で映写した映像をビデオで撮影すると、フリッカー(テレビの画面に縞模様が入る)がでるので、
  20コマ/秒程度に上げます。モニターテレビを見ながら18コマから映写スピードを上げていくと、
  フリッカーが出ない状態になるので、そこで撮影する。
6.以上で簡易テレシネが出来るのですが、ビデオカメラの絞りがオート設定のままで撮影すると、
  8ミリフィルムにフェードイン、フェードアウト等のテクニック部分があると、カメラの絞りが
  必要以上に開いたりふらついたりして、光量オーバーになり不自然な映像になりますので、
  なるべくマニュアル絞りにして撮影することをお薦めします。


エリアルイメージ式テレシネ装置

(ビデオキャプチャー)
ビデオ映像をパソコンに取込むことをビデオキャプチャーといっていますが、
どのようにして行っているかを以下に記します。ビデオキャプチャーについては
各メーカーによって色んな機材・方式がありますが、すべてを説明する知識はありませんので、
私が行っている方法を記しますので、ご参考になれば幸いです。

(私の使用機材)
1.PC:NEC-PC9821Xa13とカノープス製Power Capture ボード、及び付属のUlead製
  キャプチャー・編集ソフト1式、Media Studio Pro Video Edition
2.VIDEO:SONY VX-1000カメラ、DHR-1000デッキ
3.映写機:エルモGS-1200サウンド
  ビデオカメラのS端子とキャプチャーボードのS端子とをSコードで接続します。
  ビデオカメラの音声出力端子とキャプチャーボードの音声入力端子をオーディオコードで接続します。

(キャプチャーの実際)
UleadのMedia Studio Video Capture で取込んだファイルは標準AVIファイルですが、
デフォルトで1/15に圧縮されているとはいえ、WEBに載せるにはまだまだサイズが大きすぎます。
次にMedia Studio Video Editor を立ち上げてそのファイルをさらに加工し圧縮します。
Editorのメニューバーの挿入で取り込んだビデオファイルは、ここでカット&ペーストして編集することが出来ますが、
作業の詳細はソフトのマニュアルを見ていただくとして、ファイルを圧縮する上で重要な点のみ記します。
メニューバーのファイルをクリックして、作成からビデオファイル(V)をクリックします。
ビデオファイルを作成・保存するウインドーが開きます。ここにファイル名を入力して
保存するわけですが、重要なことはビデオ保存オプションを選択・決定することです。
1.圧縮オプションでは、各種のコーデックがありますが、Intel Indeo Video 4.4 を選択します。
  品質は100%にすると、画は綺麗になりますが、ファイルが大きくなるので85%位にひかえておきます。
  キーフレームの間隔(K)は24フレーム位にします。これも数字が大きい方が画は綺麗ですが、
  ファイルが大きくなります。
2.全般オプションでは、フレームレート(F)を15フレーム/秒とします。前述のキーフレームの間隔(K)
  と間違いやすいので、要注意です。フレームレート(F)は1秒間のコマ数です。ビデオの標準フレーム
  レートは30フレーム/秒ですが、30フレームにするとファイルの大きさが2倍に増えてしまいます。
  ちなみに商業映画(70mm、35mm、16mm)は24コマ/秒、アマチュア用8ミリフィルムは
  18コマ/秒(シングル8、スーパー8)、かつて存在したダブル8は16コマ/秒です。
  次にフレームサイズを160×120とします。これももっと大きくしたいのですが、ファイルが大きくなるので、
  この値で我慢します。
  ご参考までにデータは、
  (1)キャプチャー直後のマザーファイル(容量:7090KB、タイム:30秒、スクリーン:320×240)
  (2)上記で圧縮後のマスターファイル(容量:2724KB、タイム:30秒、スクリーン:160×120)
  となって、約2.6分の1 に圧縮されました。
3.WEBに載せるムービーファイル作成で一番神経を使うのが、いかに小さいファイルで、
  いかに綺麗に見ていただくかということにつきます。
  現在のインターネット伝送技術では、残念ながら電送容量が限られていますので
  大きなファイルにすると映像は綺麗になりますが、見ていただくのに時間がかかって無理です。
  そこで必然的に、小さな画面、不鮮明な画像、いまいちの音声になってしまいます。
  ここのところがWEB用ビデオ映像制作の一番の悩みで問題点であります。



Home page(SL讃歌)
Home Page(ビデオスケッチ)

8ミリムービー(小型映画)のページ