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  ツイログ(explosion)  

背後で爆発音.振り返ると同時に,熱風で吹き飛ばされた.背中に鈍い衝撃を受ける.手で探ると,それは布団だった.炎がせまり来る.世界が終わる.この暖かな至福のときが.――目覚ましの音で,俺は目を覚ます.あーあ,今日も会社だ. #後ろで爆発音がした_俺は驚いて振り返った_を自分流に書く


後ろで爆発音がした.すでに疲労も緊張もピークに達していた俺は,悲鳴を上げて頭を抱え,アスファルトの地面に転がる.「見ろ!」「逃げろ!」「もう終わりだ……」 さまざまな人の声がして,俺は振り返る.白い建屋が吹き飛んでいた. #後ろで爆発音がした_俺は驚いて振り返った_を自分流に書く


背後で響いた爆発音に,あたしは驚いた.やだ,道をまちがえちゃったみたい.あたしは振り返って,もくもくと立つ煙の方へ走る.あたし以外のみんなは逃げている.あたしだけが向かっていく.彼のもとへ.あたしのいとしい人のもとへ. #後ろで爆発音がした_俺は驚いて振り返った_を自分流に書く


野次馬根性丸出しのマスコミがやって来て,唐突に去っていった.俺はいぶかしく思いながら,開店準備のために厨房に入る.背後のテレビから爆発音.驚いて振り返り,ニュース番組を観る.立ち上がる白煙.アナウンサーの目が泳いでいた. #後ろで爆発音がした_俺は驚いて振り返った_を自分流に書く

「野次馬根性〜泳いでいた」は,実話に基づいたフィクションです.


おまけ
ハードボイルド風「水底呼声」
背後で爆発音がした.みゆは驚いて振り返る.が,恋人の腕が視界をさえぎり,みゆを守る.パンパンパン! の音に続いて,硝煙のにおい.腕から抜け出すと,すでに敵は血にまみれて倒れていた.恋人はにっこりとほほ笑む.「殺していないよ,動けなくしただけ.」
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