中国台湾の現行コイン(2)


「中華民国」100年記念10元硬貨



 
 今年(2011年)1月11日、1911年の辛亥革命による「中華民国」成立100周年を記念して発行されました。孫文正面像の10元硬貨です。記念硬貨ではなく流通硬貨の扱いですが、来年度以降発行される10元硬貨が、従来の蒋介石肖像からこの孫文肖像に変更されるのかは、まだ不明です。

 材質は銅750ニッケル250の白銅製ですが、日本の100円白銅貨などと比べて、平面部分が多いので非常に銀ピカな感じ(下のスキャン画像では分かりませんが)です。大きさも材質も現行の蒋介石肖像10元硬貨と同じですが、裏面に現行50元硬貨と同じく偽造防止のための特殊加工が施されています。
 なお、従来の台湾の硬貨と違って、年号表記が右横書きから左横書きに変わっています。(もっとも2010年発行の記念硬貨なども既に左横書きになっていますが)。
 台湾では、今なお辛亥革命(清朝を倒し、中華民国を成立させた)の起こった1911年を元年とする「民国暦」が使われています。

 

「中華民国」100年10元硬貨
孫文肖像50元硬貨 蒋介石肖像10元硬貨

 正直、今回の10元硬貨の孫文像はあまり孫文らしく思えません。その点、50元硬貨に描かれた孫文像の方に親しみを感じる人も多いのではないでしょうか。
 なお、この硬貨も、裏面に偽造防止のための特殊効果が施されており、左に向ければ「國泰」、右に向ければ「民安」の文字が上部に浮き出ます。また、「10」の「0」の中は台湾島と梅の花の模様が交互に浮かび出るよう加工されています。
  







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