不届き者のつぶやき の巻
ホーム 上へ ダイエットの真意

 

 火曜日の夜、稽古着、袴に身を包んだおっさんおばさんたちが小学校の体育館に集まってくる。東雲会の稽古の日である。金曜日にも稽古はあるが、木刀での稽古なので、刀が振り回せるのは火曜日であり、したがって私は火曜日が好きである。妻は「●●●●に刃物やね」などとからかうが、意に介さない。雨が降る日は仕方なく車を使用するが、往復四十分、基本的には自転車で通うことにしている。もっとも電動機付の自転車なので、重宝している。先日からは稽古が終った後の着替えが面倒になったため、出発のときから稽古着、袴姿である。袋に入れた刀をたすきがけにして背負った姿は剣道教室に通う小学生なら可愛いが、私の場合はいつ警官に呼び止められてもおかしくはない。火曜日の夕方服部緑地をそんな姿で横切るはげたおっさんを見かけたら、「頑張ってね」とあたたかいまなざしで見送ってください。本人は馬に乗った大友柳太郎の怪傑黒頭巾になりきっているのです。(少し古すぎる?)阪急百貨店横コンコース

 東雲会の稽古は結構ハードである。火曜日の稽古は正味1時間20分程度しかないが、暑い時期には途中で水分の補給をする必要がある。私の刀はかなり軽いが、ちからまかせに振り回すせいか帰宅した後で体重計に乗ると、間違いなく1kgは確実に減量している。ただそのあと沢山ビールを飲んでプラマイゼロである。ちなみに先生の刀は私の刀の1.5倍の重さがあるが、まったく重さを感じさせない振り方をされる。

 昨年はじめて試合に出させて頂いた。居合の試合は剣道の試合と異なり、両者が剣で切りあうのではない。並んだ両者が、それぞれ何本かの技を演武する。3人の審判がどちらが正確で斬れる居合をしたかを判定して勝負を決する。剣道の場合は勝つにせよ負けるにせよ、当事者ははっきりと勝負がついた実感がある。居合の場合は相手は横で演武しているため、その姿は見えず、また自分自身も見えない。ここが居合の難しいところかもしれない。昨年は2度試合をしたが、審判の旗はすべて相手に上がるという完敗であった。まずは「ひと旗あげたい」というのが正直な気持ちである。

 金曜日はかなりハードである。またそのために木刀を使っている。ハリウッド映画「ラストサムライ」で真田広之とトムクルーズがやったような組太刀(型が定められている)もやる。勿論寸止めするが、ときとして当たるためヘルメット着用が義務付けられている。約2時間の稽古が終わり、近くの銭湯で汗を流しながらも、抜き付けや血振りのことが頭から離れない、というような顔をして湯につかっているが、ほんまは「はよビール飲みたいな」としか考えていないのである。いやこれは私だけ?   

 夏の昇段審査が近づいています。受審予定者の皆さん頑張ってください。

       合格祝賀会のビールしか考えていない不届きものより