読売新聞に「こころの歌」というコラムがある。みやざき長寿社会推進機構企画「老いて歌おう2005全国版第4集」よりとある。今日の歌に次の二首があった。
いかなことこの淋しさに耐えられず看護師さんの身に入りたし
… 東京都に住む106歳の女性の句とある。失礼ながらそのお年であれば自身の人生の思い出を共に語り合える方たちも傍にはいないのかもしれない。「この淋しさに耐えられず」という言葉が迫ってくる。「看護師さんの身に入りたし」の意は私などが軽々しく
推測もできない。でも温かい看護師さんらしい。
介護するやさしい男性(ひと)にときめいて動悸息切れさらに増す日々
… 「ときめいて」という言葉には華やぎが感じられる。「動悸息切れさらに増す日々」などは、
本当にそういう体調の悪いときがあるのだろうが、にもかかわらず思わず微笑んでしまいそうで、どこかのへたな芸人など何時までたっても超せはしないウィットが感じられる。兵庫県に住む、こすゑさんという91歳の方だそうだが、可愛い少女のような心のうごきが初々しい。