NHKの人気番組プロジェクトXが終了するらしい。テーマソング、中島みゆきさんの「地上の星」はキレのある素晴らしい歌だと思う。ギターで歌いたいと思うものの、「凡人」には至難の技である。まあそういう難しい歌は聴くだけにするとしても、それでも凡人にも楽しめる歌は沢山ある。もっとも楽しめるというだけで人に聴かせられるものではないので、もっぱら事務所のシャッターを締め切ってお酒を傍らに置き、万全の体制を整えると、さあ「千里山の凡人その世界」の始まりである。
一曲目は荒木一郎「空に星があるように」。凡人が中学時代の歌だったか、独自の趣があり、しっとりとした歌であるが、コードがやさしいし、アルペジオで通して歌える。四国の片田舎の自家の二階で兄が残していったギターで歌っていた、そんなセピア色した思い出がよみがえってくる。気持ちよく歌い終わることができました。
それにしてもギターをかじっておいて良かったとつくづく思います。おかげでこんな歳になっても何十年も前のことがふと思い出せるのですから。
2曲目は何にしましょう。M社にいて、寮で暮らしていた頃を不思議と思い出すのが、かぐや姫の「星降る夜」あるいは「置手紙」です。
寮は4人部屋で、どちらかとえば岡林信康の「山谷ブルース」のイメージで、今どきの新入社員だったら、オラコンナノモウイヤダ
、トウキョウヘイグンダと言う様な感じでした。どちらも歌ってみることにします。…。思ったとおりかぐや姫の歌は2フィンガーの引き方ができないと雰囲気は出ません。いつも自分の力のなさが身にしみます。
だから「22歳の別れ」「なごり雪」そんな歌達はアルペジオでだましながら小声で歌って我慢します。
気を取り直して4曲目。無難な曲を選ぶことにします。「しれとこ旅情」「何のために」どちらにしようかと思うのですが、まだ夜の八時、歌いたいものはすべて歌うことにしましょう。…。「何のために」は1968年の曲とあります。私が高校一年のときの曲です。たしか端田のりひことシューベルツではなかったか、いや風でしたか。いずれにしても歌いやすいいい曲でした。
6曲目、…、似たような時代の歌ばかりですが、次はタンタターンタタタとフォーク的なリズムの歌い方のできる曲です。湘南サウンドの走りワイルドワンズの「想い出の渚」。…。何とか歌うことができました。このリズム沢山の曲に合うのですが、凡人は音楽的才能に欠けるため他に応用できるのは森山良子さんの「この広い野原いっぱい」ぐらいです。このリズムが一番合うと思うのは小椋佳の「さらば青春」ですが、凡人には難しく、
途中でリズムが乱れることがあり、その都度くやしい思いをしています。
このあたりで演歌など歌いたいと思うのです。たとえば石原裕次郎の「北の旅人」(年に一二度歌うカラオケでは、実はこれが十八番です)などですが、演歌の弾き語りなど夢のまた夢、私の実力では無理というものです。機会があれば奈良新堀ギター音楽院のS先生(高校同期生)に教えを請いたいとおもいますが、まあこう言われるのがオチでしょう。「君は文部省唱歌でも歌っておきなさい」。「ハイ」
ということで次の7曲目「冬の星座」。この歌は覚えていらっしゃる方も多いと思います。「木枯らし途絶えて、さゆる空より、地上に降りしく、奇しき光よ…」。中学生時代に歌われたのではないでしょうか。さあ、ご一緒に。似たような曲調のもので「星の界」があります。いずれも静かな夜の星空が想われて一興ではないでしょうか。
さて8曲目。「岬めぐり」といこうと思いましたが、いつまで歌うつもりやという声がかかりそうです。でも今年こそはとおもう野望が芽生えてきました。凡人による凡人のための大晦日ナツメロ大特集、「千里山の凡人ワンマンショー」。
いいですね。そう思うのは私だけかもしれませんが、シャッター閉めてるんだからイイジャナイですか。なんだか書いているうちに本気になってきました。
大晦日の9時に更新なんていいですね。あほなこと言うのもいいかげんにして、もう寝ます。