
以前から行こう行こうで延び延びになっていた飛鳥路のウォーキングに夢子さんと出かけた。とりあえず天王寺まで出て、阿倍野近鉄百貨店で弁当を買い込む。11時50分発吉野行きの急行。飛鳥駅を降りて、歩くこと数分で到着した飛鳥歴史公園館わきの休憩所に着くと、早速昼食を楽しんだ。以前は結構おむすびとおかずの自前の弁当を持参したものだが、最近は弁当を買うのが楽しみになっている。
最初の目的地は高松塚古墳。残念ながら現在は密封保存中とのことで内部を見ることはできない。知ってはいたが、少しがっかりである。まあ、仕方ないので、次の目的地を目指す。当初はコピーして持参した簡単なコース図に従って鬼の雪隠(せっちん)・俎(まないた)に行く予定だったが、駅においてあった地図の方が詳しいと思いそちらに従うことにした。それによるとみかん山やブドウ畑を見ながら集落を抜けて石舞台古墳を目指すはずであった…
「間違おとるわ。戻ろ」、「やっぱり、あっちの道やったわ」、右往左往しているうちに気がつくと山の奥深くを歩いていた。「地図が悪い!」ぶつぶつ言いながら凡人が歩く。頼りない人やなと業をにやした夢子リーダーが言った。「山越えしよう。そして降りたところで聞こう」。言葉通りの展開で、軽四に乗ったご夫婦に道を聞き、なんとかかんとか30分後に石舞台古墳に到着した。
頼りになる人である。
さすがに、もう歩く気力もなくした二人は橿原神宮行きのバスの乗客となった。結局もうひとつの目的地、鬼の雪隠・俎そして亀石という謎の石造物には行けずじまいだった。阿部野橋に帰着すると、最後の目的地、明治屋(結構有名な居酒屋さん)にたどり着く。さっそく
ビールで乾杯、「オツカレサン」。おでんの盛合わせが美味しい。それにしてもなんともすっきりしない今回のウォーキングだったが、意外とこういうのが後になって思い出深いものになる、そんな秋の一日だった。地図が…