妖しい笑み
ホーム 上へ 懐かしい絵本

 

秋鹿酒造のお酒。

ここしばらく大阪の北部、能勢町という町の蔵、「秋鹿酒造」のお酒を好んで飲んでいる。お酒はいつも大阪梅田の阪急百貨店地下一階で買っていて、女性店員に顔を覚えられるぐらい足しげく通っていたのだが、最近は改装のためか品揃えが全くダメで困っていた。その蔵の限定銘柄「能勢福」という酒がお気に入りでよく注文するのであるが、その都度在庫がなくて出直さなければいけないのが気になっていた。

いいかげん嫌になったので、「秋鹿」というキーワードで検索してみると、車で15分ぐらいのところに少し期待の持てそうな個人商店が見つかった。早速駆けつけると、ごく普通の店構えだが、入ってみると写真のようなお酒が沢山並んでいた。店主は不在だったようだが、奥さんらしい 女性の受け答えは適切であり、信頼できると思った。

 それにしてもインターネットという手段がなければ、この出会いはなかったはずであり、そう思うとやはりすごい事だと今さらながらに思う。個人商店といういわば経済社会の中の弱者であったとしても、その志に自負を持ち、社会に向けてその思いを発信していけば、それを待ち望んでいた消費者が応える、そんな世界が広がっていくのではないか、そう思うと嬉しくなってくる。

HP用に写真に収めたものの、夜が待ちきれない。不謹慎と思われるであろう皆様方の冷笑を覚悟しつつ、日曜日の午後ということで少しためしてみた。たまの昼酒というのはいいものである。ただ写真左の純米吟醸酒はやはり失敗だった。けっしてまずい酒だというのではないが、 このところ純米酒ばかり呑んでいた私を、純米吟醸酒がいい顔をして迎えてくれるわけがない。先日も妻の友人の女性に「どう違うんや」と聞かれたので、「純米吟醸はただ綺麗なだけの若い女性で、純米酒は酸いも甘いも分かった一味違う魅力的な女性」と答えた。「そうやろ〜♪」とその人は妖しい笑みを浮かべながら言った。