健康診断に行きました
ホーム 上へ 江戸へ帰った人

 

 税理士会で会員と従業員等を対象に年一回行われる健康診断を今年も夫婦揃って受診した。朝食は抜きのために会場につく頃には空腹感が辛い。まず尿検査。とくに何もない。次に身長と体重。少々の期待をもち身長体重同時測定器(そう呼ぶのかどうか?)に乗る。171.3cm、69.8kg。身長はどうでもよいが、体重は努力の甲斐があって、ついに70kgをきった。スーパーの値段付けのような数字が少々不満だったが、前年同期比91.7%、BMI指数23.51。25未満であれば「肥満」ではない。まずは一項目改善である。幸先のよいスタート。

 血圧も自信を持って臨んだ。ところが初回の計測値は上が145の下が98、「あれっ、高いですね」ということで、再計測。結局上が136の下が98。下は90未満が正常値の上限なのでやはり高い。これはほぼ前年並みの結果であったが、体重が減少したのだから下がっているものとばかり楽観していたので、少しショックだった。夢子ちゃんが言った「昨日遅おまで飲んでるからや」、酒は百悪の長が彼女の持論である。今日も元気だ、お酒が美味い。「…」。

 あとは高脂血症・高尿酸血症の血を抜かれ、胸部レントゲンでおしまい。平日の午前中に行ったこともあって空いていたので、30分もかからずに終了した。夢子ちゃんは骨粗しょう症の検査をしていたようだが、私はせず。半月もすれば、検査項目のいたるところに*印のついているはずの検査結果表が送られてくる。昨年は高尿酸血症、高脂血症、肝機能異常、肥満、軽度高血圧と堂々たる五冠王であった。今年の予想は四冠王か。

 小心者のため検査が恐くて仕方がない。なのに健康診断とは別に毎年暮れに胃カメラと腹部エコーをここ10年ぐらいかかさずに受けることにしているが、検査の結果を聞きに行くのが嫌で妻に聞きに言ってもらったこともある。そして常に妻からの医師の伝言は「酒か煙草かどちらかをやめるように」だった。そこで胸を張って自分で聞きにいけるようにと、思い切って8年前に煙草をやめた。以来一本もすっていない。

 最後に残ったお酒の方は医師からの「一日平均二合まで」という数字を意識して、律儀に手帳に毎日の飲酒量を記録してきた。あるとき「何のために健康維持の努力してまんねん。お酒を美味しゅう飲むためやろ?ほなら飲まんかいな」と悪魔がささやいた。一理あり、最近は一週間が終って一日あたりの平均値を出したことがない(超えているのが見え見えのため)。そんな私を良心が厳しくたしなめる。「週に1日でもええから、偽ビール(ノンアルコール)にせえ」。そんな葛藤を肴に飲む酒も美味しくて酒量がまた増えた。「何じゃ、そりゃ」。せめてもの対策は毎食前に夫婦揃って飲む吉野の生薬「陀羅尼助丸」である。

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