「生きた証」として
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 メジャーリーグのイチロー選手が1000本安打を記録したという。もうあまりプロ野球に興味のない私なので彼が日米通算で2000本安打を記録して、名球会に入会したかどうかは知らない。そういえば野茂投手も日米通算200勝に王手をかけていたように記憶する。日米ともにプロ野球でスタープレイヤーが活躍している。

 そんななかで思い出すのは数年前、当時阪神タイガースから大リーグに移籍した新庄選手である。当時の周囲の見方はほぼ100%が通用しないでした。私もそう思ったうちの1人でした。年俸もイチロー選手とは桁違いに低いものだったという記憶があります。

 私はその後の彼の活躍は別にして、当時そんな世評のなかでメジャー移籍を決断した彼の勇気に感動した記憶があります。当時の誰もが客観的に判断した実力からして、イチロー選手は成功することが確実であり、それにひきかえ新庄選手についてはほとんどの方たちが?で彼を見ていたと思います。そんななかで自分の信念を貫いた新庄選手の純粋さに敬意を表したいと今でも思います。四天王寺の池の亀

 イチロー選手の努力を否定するのではありませんが、当時の状況からしてほとんど成功することが予測される「夢」よりも、新庄選手の「失敗してもいいから、やってみよう。全力で頑張ってみよう」というひょっとすると本当の夢のほうに若者らしい「未来への挑戦」という気概を感じて感動したことを思い出します。新庄選手の名言に「記録はイチロー君にまかせて、私は記憶に残るプレイヤーになりたい」というのがあったと思いますが、立派な一言だったと思います。

 どんな世界でも、その世界で脚光を浴びるのは一握りの人たちです。青臭い話をするのかもしれませんが、親から与えられたものを全力で活かしきって、その人の「生きた証」としてのプラスワンをオンすべく努力すれば、結果は別として、その姿が人の心に響くのでしょうし、自分自身の心を納得させるのではないでしょうか。