「****が教える できる人、できない人」という本が10万部超のベストセラーとなっているのだという。その本の出版社が今朝の新聞に一面全部を使った自称「採用の超プロ」と「経営コンサルタント会社の有名なオジサン」の対談を掲載していた。
要するにその二人の著書を出版する出版社の宣伝に過ぎないのだが、その対談の中に次のような表現があった。“先のことも論理的に組み立てて見通せる思考力ですね。これは焼肉屋に連れていくだけでも見極められる。段取りの悪い奴は、何度注意してもこがしてしまうでしょう(笑い)。
“この文章の最後に(笑い)という部分がなければ読み流してしまったと思う。しかし最後の(笑い)という部分をみて、何という嫌な奴だと思うとともに、気分が悪くなった。人の悪意のない行為を馬鹿にしての「笑い」なのか。馬鹿にするという行為は多分に相対的なもので自分よりあいつは劣っているという主観からくる優越感ではないかと思う。そうだとすると実に程度の低い笑いであり、テレビのバラエティ番組で稼ぐ芸No人にもなれないのではと思ってしまう。
いずれにしてもこんな本がベストセラーとして受け入れられるという事実に憂鬱にならざるをえない。売るための対談広告であったが、私にとっては逆効果となってしまった。いろいろ言うのは読んでからにしたらという人もいるだろうが、こんな感性の人にできる、できないの判断をされたくもないし、たとえ1冊分の印税が入っていくのにも協力したくない。 H15/3