週末恒例・大人の五体投地


2003年2月9日(日) 「初夜への期待」〜最終回

 いよいよ結婚。結婚と言えば初夜抜きには語れない。

 昔、武家や公家の婚姻の際はその初夜に「見届け役」なる付き添いがいたそうである。新郎新婦が見事添い遂げられたかどうかを、隣の部屋から、あるいは同じ部屋の片隅からじっくり検分する、という。時には「こうなさいませ」などのアドバイスも怠らなかったという。

 以下蛇足。わんことはもう5年にも及ぶつきあいであるし、お互いええ年でもある。今更検分役は必要ない。間違ってご応募などなさらないように。

 さて、ご存じだと思うが二度目の結婚のワタクシこと3太郎。当然初夜も二度目である。しかし前回はひどかった。いや、マズかった、と言うべきか。

 なにしろ昼間の披露宴から二次会、三次会と連れ回され、前嫁と共に明け方近くまでべろんべろんに飲んでいたのだから。三次会で借り切ったバーで、数度の嘔吐を繰り返し、口から言葉すら出ない状態にまで酩酊いや、泥酔してしまったワタクシ。前嫁にしきりと身振りで、
「もうアカン。もうダメ、もう限界」と訴えること数度にして、やっとうわばみ級の酒飲みだった前嫁の腰を上げさせた。

 見送りに出てくれた友人達へ愛想笑いする余裕もなくタクシーに乗り込み宿泊先のホテルへチェックイン。と同時にベッドへ。翌朝まで人事不省の前後不覚。そのままひどい二日酔いでハネムーンに出かけ、「合体」に至るまでなお一晩ほどかかったのだから情けない。

 今度こそ、の思いは初夜にも掛かる。そう、今度こそ初夜を楽しみたい。わんこはベッドの上に三つ指ついてくれるだろうか。いや、むしろワタクシが三つ指つくべきか。ケツの穴の皺の数まで知り尽くしてるくらいのつきあいになるが、やっぱり初夜はうれしはずかし……なんだろうなぁ、と想像してしまう。

 そう今度こそ。酒は出来るだけ飲まず、最後の方はユンケルに生卵に山芋を飲むくらいの勢いで、初夜を全うしたい。一年の計は元旦にあり、と言うではないか。夫婦の計は初夜にあり、だ。ヤルぞ! 初夜! 待っておれ! 初夜!

 うーん。やはり検分役が必要かもしれない……

日記才人の投票ボタンです

戻る     次へ    前へ

週末専用BBSはこちら