週末恒例・大人の五体投地


2002年11月10日(日) 「正しい駅弁」

 俗に四十八手なるものがある。

 そう、Hのときのお楽しみ。組んずほぐれつ。上になり下になり。浅く深く。右に左に。むかーしに読んだその手の本には「女の子は平均3回、体位を変えて欲しいと思ってる!」または「長持ちさせるには体位をコロコロ変えるのが秘訣」などという馬鹿な特集が溢れていたっけ。もちろん食い入るように読みふけりましたともさ。

 さて己の性生活を振り返ってみるとやっぱり基本は御三家に絞られる。曰く、騎乗位、後背位、正常位、である。ココにまあ様々な若干の変化というかバリエーションが加わって「四十八手」なる多くの体位が形作られていくのだ。

 昨今、その四十八手に迫る勢いなのが「駅弁」である。駅弁と言ってももちろん「だるま弁当」や「たから弁当」などではないのである。むしろ「だるま返し」や「宝船」なのである。

 それは今を去ること10年ほど前にアダルトビデオから始まった。筋肉ムキムキのAV男優「チョコボール向井」によって一挙にメジャーとなったこの技。今夜は特別に皆様にその妙技の一端をご披露に及びたい。

第1章〜「駅弁」の名の由来
 最近はすっかりその姿を見ることは出来なくなったモノの、かつては駅構内と言えば弁当売りをすぐに見かけることが出来たモノだ。その駅弁売りの姿。腹の前に弁当の山積みにされた木箱を抱えて、それを売り歩く様に、この体位が似ていることからその名が与えられた、と言う。

第2章〜駅弁ファックの効果
 1.結合位置が深くなり、「奥」好きな女性にはより大きな快感が期待できる。
 2.女性の足が地上から離れるため、浮揚感を味わうことができる。
 3.このため非日常的な不安感が伴い、それにより快感が促進される。
 4.男性は体力の増進に効果あり、とされる。
 5.これに味をしめた女性はダイエットに励む傾向あり、との報告もある。

第3章〜正しい駅弁ファックへの道
 0.男性は日頃から背筋、腹筋をはじめ足腰の鍛錬を怠るべからず。
 1.男性は女性と向き合い互いに立ち上がるべし。
 2.その際、男性は出来るだけまっすぐに直立すべし。
 3.男性は女性の両足を抱え上げ、持ち上げるべし。
 4.女性は男性への負担軽減のため、男性の首に両腕を回し、抱きつくべし。
 5.おもむろにソーニューすべし。
    (または既にソーニュー状態にあることが望ましい)

正しい駅弁ファックの図

巧くなったでしょ(笑)
 6.胸を張り、背筋を伸ばし、しかる後は体力の続く限り腰を打ち振るべし。
 7.腰を痛めるおそれがあるため、ほどほどにすべし。

恐怖の落下体験の図


第4章〜「駅弁」の危険性
 1.男性はぎっくり腰と常に紙一重。腰に自信のない方は避けられるが賢明。
 2.女性は快感のあまり手を離すべからず。頭蓋を床に打ち付けること必定。
 3.フィニッシュには用いるべからず。特に「生派」の諸兄はご注意あれかし。
   (両手が使えないため、いざというときに要する機敏な動きが発揮不可能)



 …実に危険な体位である。特に男性にはぎっくり腰、そして中出しと紙一重。女性にも落下の恐れがある。男性と女性の息が合っていなければ実現不可能な、スリルに満ちたアクロバッティブな体位、それこそが「駅弁」である。

 なおワタクシ事ではあるが、なぜか近頃、体力に見合った軽量の女性と巡り会う機会がなく、この技を封印して久しいことを付け加えておく。ホントだってば。

 最後に蛇足ながら、この駅弁を世に広めたチョコボール向井氏は現在プロレスラーとして、必殺技「駅弁固め」をひっさげ、文字通りマットの上ならどこででも活躍されておられるとのこと。氏のますますのご活躍を願いつつ、今夜はここで筆を措くことにする。

 夜の、いや世の紳士淑女諸君。セックスはスポーツでもある。がんがれ!

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