足の指の間が痒くなる日記
11月12日(月) 「先輩のサバイバル」
ワタシは学生時代キャンプのリーダーをしていたため、 周りには登山部やワンダーフォーゲル部関係の「山男」の香りをむんむん放つ、 濃ゆいのだけれども素朴でいい男達がたくさんいました その中で珍しく「痛い系」な先輩のお話… その先輩―Hさん―は完璧な山男 大学が休みのときは夏山から冬山まで、金銭と時間の許す限り山ごもりで過ごす そんなこんなで気がついたら大学8年生… その日も卒業や就職のことで親と喧嘩したHさんは 登山用具一式をもって家出しました 家出先は…六甲山… 六甲山…関西ではもっとも自然が色濃く残り、また神戸から1時間で山頂まで登れ、 手軽なハイキングコースとして広く親しまれています そう、六甲の山の中にテントを張り、 食事もすべてそこで摂り、そしてそこからバイトに学校にそして就職活動へと通う日々 まず並みの人間ならすぐ音を上げるでしょうが、やはりそこは山男 精神力の強さは常人の及ぶところではありません そんなこんなでHさんにしてみれば非常に快適な1週間を過ごしたある日… 就職活動へ赴くべくスーツに着替えて、 いまやすっかり我が家となったテントをあとに神戸市内へ 順調に面接もこなし、銭湯で汗を流し家路へとつきます ヘッドランプをともしながらスーツで登山道をグイグイ進む姿は おそらく一般ハイカーが見れば、 この世のものではないかのような違和感を放っていたことでしょう 「よしもうちょっとや」 あと少しでテントが見えてくるという地点・・・ 「あれ?これ・・・俺のガスコンロ…何でこんなところに………!」 にわかに不安に駆られテントまで走る! 「うわ!なんじゃこれは!」 愛しのマイホーム・テントはまるで台風に直撃されたかのようにグッチャグチャ 食糧も食い荒らされ、服やランプもズタズタです… 「いったい誰がこんなことを…」 しゃがみこみ散乱した荷物をかき集めはじめたとき Hさんはとあるものを発見します 「あ。これは…イノシシの足跡………!!」 そう、テントを荒らし、食糧を根こそぎいったのは六甲名物イノシシ君! 食い物のためなら人だって殺めるという猛獣、イノシシ君の仕業でした 人ならば戦うであろう先輩も、イノシシにはさすがに恐怖を覚え その晩のうちに下山、親に土下座して家に上げてもらったそうです… |
本日の小ネタ 友の結婚式に行ってきました こんなに他人の幸せが 痛く感じられるとは… 思わなかった |