足の指の間が痒くなる心意気

2002年10月31日(木) 「カピカピ」

 この季節、お肌のアレが目立つ。アレ、と言っても「アレ」ではなく、荒れである。

 空気が乾燥するせいか、気がつくと顔の皮膚がカピカピにまるで白く粉を吹いたように細かくめくれあがり、なんだか皮膚病みたいになっている。特にヒドイのが鼻の穴の間の部分である。遠くから見るとはなみずがたれているようにも見えなくもない。

 ビタミンB錠剤なども思い出したら飲んでいたりするのだが、どうもおしっこが黄色くなっていけない。パンツに黄色いシミがついてしまう。さすがにメンツもあるし、抵抗もあるのだ。

 ある朝、寝ぼけまなこで出勤する途中、ふと車のバックミラーを見ると、顔中白く粉を吹いたカピカピお化けが! ばっちり鼻までたらしてるじゃないか! もちろん自分の顔だったのだが、それだけによけいにびっくりした。

 車の中だし、男だし、化粧品ポーチなんか持ち歩くわけもなく、乳液やとかオロナインやとか靴クリームなども持ち歩いていないわけで、このカピカピ顔のまま出勤しなければならないのか…と覚悟を決ざるを得なかった。…とは言っても仕事はホストでもモデルでもましてや俳優でもないので、まあ、かまわないと言えば一向にかまわないのだが。
「けっ、人前で鼻ほじったって誰も俺のことなんか見てねぇや!」
と開き直ってみたのだが、開き直ろうがカピカピほっぺは治らない。

 飲みかけの烏龍茶をちょこっと手のひらにとってつけてみたりしたが治らない。ツバをつけたりしてみたが、くちゃいばかりで治らない。そのとき、車のコンソールボックスにアレが入ってるのではないか、と思い当たりごそごそと探してみる。あったあった。リップクリームだ。唇もしばしば荒れるので、モズの早ニエのように、これだけは行く先々に確保してあるのである。だって、いつ何どきそう言う機会が訪れるかわからないでしょ?

 それはさておき、早速カピカピほっぺにぺたぺたと塗りつける。
 …おお。おお、おお。白く粉を吹いたようなお肌が、いつものつるつるお肌に!
ちょっとヒリヒリ痛いけどガマンだ。鼻の穴の間にもペタペタ塗ってみる。メンソールのにおいがほどよい目覚ましになる。一石二鳥だ。車の運転をしながらなのでちょくちょく鼻の穴にリップクリームが「ずぼっ」と刺さったりするが、気にしないのである。信号待ちでもう一度バックミラーをのぞく。おお。完璧だ。カピカピほっぺよサヨウナラ、つるつるほっぺよ、コンニチハ。

 ことのついでに唇にも塗りたくる。多少順番を間違えたような気もするが、気にしないのである。

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本日の片言隻句


吐息も白く 霜月の朝
アキラさま


キミの手のひら 恋しく想う
3太郎


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