足の指の間が痒くなる心意気

2002年7月11日(木) エラー」


先日わんこと夕食を食べた。

いつもの安い炉端焼き屋だ。

「ナス焼いて、あとホッケとホタテ、厚揚げも」などと注文すると

「へいっ!喜んでっ!」と焚き火の時なんかに使う“火ばさみ”で、

目の前に所狭しと並ぶ食材をはさみ取り、

手首のスナップをきかせて手前へポ〜ンと放り投げ

見事に「はしっ」とつかむのだ。

まるで東南アジアの安い観光鉄板焼き屋のよう。

くだらない、と思いつつも、まあちゃんと焼いてくれさえすれば文句はない。のだが。

その日は少し勝手が違っていた。


いつもの兄ちゃんが焼き場にいない。

席に着いたとたん、なんだか不安がよぎる。

ま、まあいいだろう。

「え〜と。ナスとサザエ、それから厚揚げ」

「え、あ、はい。よろこんで…」

をいをい…元気ないぞ?

不安はこの後まさに的中する。

兄ちゃんは火ばさみでナスをつかんだ。

手首のスナップをきかせ、ナスをポ〜ンと宙に舞わせる。

…あ。落としよった。

焼き網の上に派手に落ちる。

そこにあった誰かのホタテがひっくり返る。

兄ちゃん、あわててホタテを戻す。

次はサザエだ。

火ばさみでポ〜ン…あ。また落としよった。今度は床だ。

兄ちゃん、あわててサザエを拾い網の上に。

さあ、次は落とすな、しゃれならん。

厚揚げだ。

放るな放るな、という願いもむなしく、兄ちゃんまたも火ばさみでポ〜ン。

あ…………落としよった。コイツ、ワザとか?

床に落とした厚揚げを拾って…洗うな!あまつさえ洗ったヤツを焼くな!

たまりかねてとなりのわんこに

「おい、あれ、どない思う?」

「うん、ええんちゃう?熱処理するし」

嗚呼、わんこ。

あなたは強かった。

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食欲に 怖いモノなし 夏の夜

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かあくんさま


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