足の指の間が痒くなる心意気

2002年7月10日(水) 性欲に怖いモノなし」


昔々、10年ほど昔。

当時まだ貧乏学生だった3太郎は、

大学裏の通称「スラム」と言われるところに

わびしい一人暮らしをしておったそうな。


日当たりも悪く、湿気もひどかったが何より安かった。

風呂もトイレもあり4畳半6畳の二間にキッチンもついて3万円。

住み始めたのは春のこと。

夏にあんな恐ろしいことが待ち受けているとは知らずに。


夜寝ていると、顔の上に何かある。

こそばい。

手を出すのもめんどくさく、顔を「ふんっ!」と大きく振ると、

顔の上にいた「ヤツ」は部屋の壁まで見事に飛んでいき、ぽたりと床の上に落ちた。

部屋の薄明かりにスカしてみると…ム、ム、ム。ムカデ?

眠気がいっぺんにふっ飛んだ。

あわてて殺虫剤とスリッパを用意してシバキあげ、事なきを得た。

もし手を出して払っていたら…顔なんて咬まれたら目もあてられん。


またほどなくして今度は首の裏を何かが這っている。

そのときは反射的に手で払いのけた。

その瞬間「プスーッ」という得体の知れない音とともに強烈な悪臭が!

「な?な?な?な???」

右手の中でうごめく首の裏を這っていたヤツ。

そいつの名は、いわゆる「ゴミムシ」だった。そう、通称「屁っぴり虫」。

もうクサイの何の。

しかも首のすぐ裏でカマサレタモノだから息をするたびにクサイ。


さすがにスラム、と近隣住民に指さされるほどのことはある。

ことほど左様に得体の知れないモノが続々と現れた安アパートだったが

こんな部屋で前嫁とあんなことやこんなことをしていたとは。

若さの前には何物も障害にはならないのだ、と今にして改めて思う。

それもつくづくと。

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片言隻句

性欲に 怖いモノなし 夏の夜

壁に耳あり ショージにメアリー
まうまうさま


唯一怖きは 阿部定リプレイ
志さま


声出すな!え?出もしない? そらムゴイ…  3太郎
下の句日々ハゲシク募集中です

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