足の指の間が痒くなる心意気

2002年6月23日(日) 日曜日の恋愛論〜特別編・二人三脚」


夕方からわんこの両親と中華料理店で食事。

結構高級そうな店だ。

緊張の度合いがマスマス高まる。


…店内に入ると、店構えの割りに、なんかざわざわしてる。

店の真ん中に大きいテレビがドン! もひとつドン!

そう、サッカーW杯「韓国vsスペイン」戦、ただいま生放送中!
おりしも後半20分…

って、おい。

ここはWINS(場外馬券売り場)の近所の喫茶店かい!?

あ〜あ〜…お父さんもお母さんも席に着くなりテレビに釘付けやん…
いったいどうなるんだ…?

緊張に不安の色が混じってくるのが自分でも良く判る。


とりあえずビールで乾杯。と…

お父さん「あ、そういえば阪神はボロ負けでしたねぇ」

3太郎「え?またですか!? 5連敗か…くぅぅ。」

お父さん、巨人ファンだということは知っていたがサディストでもあったとは…
ま、まあよかった。今日がもし阪神vs巨人戦で阪神が勝っているより10000倍はマシだ。

ジャブにしてはキツイこの一発に追い討ちをかけるように、

例によって例の如く、お母さんはマシンガントークをガンガン乱射している。

お母さん「まあまあこの子もね、一通りのことは教えてきたつもりなんですけどね、やっと大学を卒業したと思ったらまたすぐ次の学校へ行くって言うでしょ?しかも、就職活動もほとんどしなかったのに、何とか希望の職に就けてホッっとしてるんですよ!…で、お宅様はホントにウチの娘なんかでよろしいんですか?あそうそう、こないだは結構なもの本当にありがとうごz…」

せっかくですがお母様、ワタクシ今日はほとんどお話が耳に入ってこないのであります。

すでにビールの酔いも手伝って、心臓バクバク、手は汗びっしょり…

しかもテレビではワァワァ言うてサッカーが盛り上がってる。

下手なタイミングで切り出そうものならアナウンサーの

「ゴ〜〜〜〜〜〜ッルゥゥゥゥゥゥゥゥ〜〜っ!!!」

の声に肝心な話が持っていかれかねない。

もう、今しかない!

「あの、酔ってしまう前にお話させてください」

居ずまいを正す。

「お嬢さんも社会に出て、これからも成長して欲しいと思っています。」
…あ、あれ…こんなこと言おうとしてたっけ?

「僕は一生をかけて彼女をサポートしていきます!よろしくお願いします!」
お、おおお!なんか、カッコいいこと言ったぞ!言ってしまったぞ!

「うんうん。まあ今後ともいろいろあるでしょうけど、がんばってください」

「ありがとうございます!!」

…ふと見ると、となりのわんこが鳴いている泣いている。

あ、やっぱり、イイこと言ったんだ。よかった…

一気に脱力する。

「緊張なさったでしょう、言ってくれてよかったわ。まあまあでも、お宅様は借金なんかお持ちなんですか?いえね、こういうことはやっぱり先に聞いておかないと、後でどういうことになるかわかりませんしね。いえいえ、お気を悪くなさらないでください。やっぱりその、親心と申しますか、できるだけ娘には苦労をかけさせたくないんですのよ、ええ、ホントにそれだけはよろしくお願いしますね」

ナニをおっしゃってるんですか?OKもらったらコッチのもんです。貢がせるだけ貢がせて派手に遊ぶに決まってまさぁ、ヘッヘッヘ。大丈夫ですよ。住宅ローンはありますが、何とか給料の範囲ですし、僕も食べてもいけますし。どうぞご安心ください。苦労はさせないよう、一生懸命がんばります!」

…ホッとしてしまってコレ以降のことは良く覚えていない。

気がついたらサッカーの試合は終わっていた。

気がついたら最初よりずっとリラックスして話をしていた。

気がついたら前よりもまた一つ…幸せだった。



わんこへ

やっとひとつ大きな山を越したね。
一つ山を登るとまたすぐ次の山が見えてくるね。
まだまだ先は長いよ。
でも今日からは…一人じゃない。
苦労させることも、もしかしたらあるかもしれない。
でも、二人で立ち向かっていこう。
そして、二人で幸せになろう。
二人で、ずっと一緒にいよう。

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片言隻句

幸せは 二人三脚 こけるのも

抜けど歩みつ 対の一足
遼児さま

立つのもふたり 力あわせて  3太郎
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