2002年1月15日(火) 「若い!」
つい先日なんですが彼女のご両親に食事にまねかれまして
彼女の住む町まで行きました
我が家から電車で小一時間。
駅からさらに10分間。
指定されたレストランに着きます
彼女のご両親とは初対面ではありません
今まで何度か職場でワタクシがやったイベントなどに参加してくださっていて
その会場などでは軽くご挨拶してはいるのですが、ゆっくり話をするのはこれが初めてでした…
もともとは造り酒屋の酒蔵がレストランに改築され
天井の非常に高い、いい雰囲気の北欧料理のお店
我が家から一緒に来てくれた彼女と、ご両親を併設のミュージアムで待ち受けます
まあ、今回はプロポーズだとか言ったようなもんじゃなく、
あらためて紹介をしてもらう、という感覚だったので割と気楽にかまえておりました
さて、ご両親が到着…金色のトヨタ・ビッツに乗って、颯爽とご登場です
ワタクシも渾身の「さわやか笑顔」でご挨拶いたします
3太郎「こんにちは!本日はお招きに預かりまして、ありがとうございます!」
父君「いえいえ、いつも娘がお世話に…」
母君「まあまあ、遠いところから大変でしたでしょう、もーほんとに娘がお世話になってしまってばかりで申し訳ございません、ホントにわがままな娘で大変でしょうに、我慢して付き合っていただいて、もーホントにありがとうございます、ホントにだらしない娘でご迷惑かけてません?あらそうですか、ま、こんなところではなんですからどうぞ中へ入りましょう、さ、どうぞどうぞ」
…いきなりお母様のマシンガントークで蜂の巣になってしまいましたが
これくらいでへこたれるわけには参りません
今日はとにかく「好印象」を持ってもらうように芝居会話しなければいけません
お母様のマシンガントークにも平然とにこやかに、
まるで皇太子様のような微笑をもってうなずき返します
軽くビールを飲み、四方山話に花を咲かせます
その間もお母様のマシンガントークはとどまるところを知りません
「娘の様子はいつもどうです?もう、お恥ずかしい話、この子の部屋が汚くって私どもも困ってるんですよ、お宅様ではご迷惑かけてませんか?もう、部屋を片付けろといってもぜんぜんなんですよ、どこに何があるのか本人もわかってないようなんで困ってるんです、あ、このお酒もう飲めないわ、あんた(彼女のことです)お水言ってくれる?そうそう、それで、お宅様のお仕事はいかがですか?あ、お水まだ?そう、それでですね…」
こ、これだけ話しかけてくれるっていうのは…
気に入ってくれてると解釈していいですよね?ね?
でも、なんだか、お父様とはぜんぜんしゃべってない気がするんですけど…
て言うか、ワタクシもほとんどしゃべっていない気がするんですけど…
このままでは、ワタクシの印象どころか、
誰の印象にもお母様のマシンガントークしか残らない気がします
いけない!
このままではいけない!
そこでワタクシはひとつの荒業に出ることにしました
幸いにも会話は、以下のように流れていきます
「失礼ですがお宅様のご両親はおいくつですか?あ、こんなこと聞いてよかったのかしら?」
「ええ、構わないですよ」
「おいくつでいらっしゃるの?」
「父が63、母が66です」
「まーそうなんですか、私どもは私が52になりますのよ」
「え?そうなんですか!いやーお若いですねぇ!」
…キまりました。見事な一撃です
「ま、まあ、若いだなんて、そんな、オホホホホホホホホホホ!」
こうしてお母様のマシンガントークをかわし、うまく会話に溶け込むことに成功しました
それを機会にお父様とも楽しくお話しすることができましたし…
うまく好印象を与えたようで、第2回目の会食の予定も具体化しそうです
それにしても、お母様はよっぽど嬉しかったのか
もう、3日もたつというのに、娘である彼女にはいまだに
「ね、若いっていわれたの、聞いてた?」って聞くそうですよ
かわいいですねぇ…
よし。こんどは、「かわいらしい」とでも申し上げてみましょうか?
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